管理人と同じく左ハンドルベイト使いのかわいいあの娘、ヒミツ姉ちゃんの疑問と質問に応えるカタチで実施した、前回の「フローティング殺し」なのだが、「うん、できたからね!」とか言ったままで放置プレイ状態なのは、ちょっともったいない気がしてきた。やはり、リールって使ってナンボと違うだろうか。なので、今度は管理人の実戦、カムルチィ狙いに耐えうるべく更なる改造を施すぞ。やはりお題は「カムルチィチューンStage-1」、これで行こう。

度々述べている「カムルチィチューン」というコトバだが、一応、管理人的には改造レベルみたいな感じで考えている。クルマや単車のチューニングみたいだね。

こんな感じだ。ここで言うStage-4は100%冗談だから何も考えていない。で、旧ウルトラマグの左ハンドル、XL&XLTフリッピングで実施できるカムルチィチューンは今のところStage-1のみだ。Stage-2にするには大改造することになる。先に述べておくと、

  1. 旧ウルトラマグXLフリッピングLHを用意する
  2. 旧ウルトラマグXLIIIを用意する
  3. 何でもいいから6601Cも用意する
  4. さらに、6000番右ハンドルも用意する
  5. 全てのリールのフレームを完全分解する
  6. XLフリッピングLHフレームの左右サイドプレート、XLIIIのレベルワインド周りとサムレスト、6601Cのサムバー、6000番右ハンドルのフット&それに取り付けられている横棒を生かして根性で組み立てる
  7. スプール周りは当然XLIII、左右カップやマグはXLフリッピングLHを使って完成!

どうだろうか?サクっと検討してみたのだが、こんなのはさすがの管理人でも全然やる気にならない。しかも、6000番の横棒の長さが足らなさそうなのである。素直にXLIIIを使うべきだろう。もしかすると6601C&6000番右ハンドルではなく、6600Cだけでも大丈夫なのかもしれないし、フット固定強度が確保できるのなら、XLIIIフットと横棒をバラして棒の左右の向きを変え、再度接合すればいいが・・・

タイワンドジョウ狙いで使ったことはあるけど、もちろん今回の対象魚は我が愛しのカムルチィちゃん。というか、タイワンドジョウなんぞ海部郡には存在せんからな。一応、XLフリッピングはPE6号クラスなので、オープンエリア域であれば使い物になる。Stage-1だから改造作業自体もそんなに手を加えるワケでもない。ただ、ちょっと気になる部分もあるのでそれはどうにかしよう。では、いつもの如く画像で紹介だ。

ノーマル?状態
フローティングを殺した前回の状態

カムルチィチューンStage-1は基本的にはハンドルとドラグの改造、いや、強化品に交換するだけだ。なので、改造というレベルにも達していないよね。ただのドレスアップというコトバが適当か?ただ、オシャレを連想させるこのコトバ、帝国軍人を標榜する管理人には相応しくない・・・

ドラグノブ ハンドル
どっちも強化品、これでカムルチィもバッチリだね

ドラグの強化といっても古いリールだから、アホみたいに締めればそれなりのドラグ値は確保できるのである。なので、大型ドラグノブだけで構わない。今回はUC6501Cハイスピードウインチプラスの純正ドラグノブがあまっていたのでこれに交換してあげる。次はハンドル。旧ウルトラマグのハンドルはアルミ製、それもジュラルミン系の高力アルミニウム合金ではないと思う。ジャンク品だと結構曲がっているのを見かけるし、旧ABU用のハンドルの方がまだしっかりしている印象がある。こんなのはもちろん交換、今回の選択はライギャーリールの定番、スネイクバイトハンドルだ。ただ、これは「5001C改カムルチィチューンStage-2」で使っているのを拝借している。必要だったらまた戻せばいい、社外品のハンドルをリールの数だけお買い上げするほど裕福じゃないのだ。あと、リールが4000番相当だから最近流行の90mmパワハンじゃなくて、短い目のスネイクバイトハンドルの方がいいと思うのだが、どうだろうか?

で、交換後の勇姿はこんなのだ

交換後
やっぱ、ライギャーリールはこうだよね!

やはり、大型のドラグノブとハンドルの醸し出す力強さがライギャーリールには相応しいと思う。ええ感じやん?と言いつつも、ハンドルのリテーナーに注目してほしいのだが、

リテーナー
燦然と輝くあのマーク!

冗談も休み休みにしろ?なんでリョービやねん!いや、実は、スネイクバイトハンドル純正リテーナーはネジと穴の位置がズレていて、かなりネジが締めにくかったのである。めっちゃ頭に来た管理人は「投げてまえーっ、アホー!」って感じで廃棄したのだ。でも、削ればいいだけやん、そんなん簡単やんけ?うーん、管理人は精度のない社外品がめっちゃくちゃ嫌いなのだ。高いお金で商売してるんだから顧客に追加工させるのはどう考えても間違ってる、ロッドビルドとは話が違うのだ。いくらウィップラッシュファクトリーでもそれは許さん。まぁ、昔の製品やし、今度はサーペントバイトハンドルで試してみようね。あと、リョービマークを消さなかったのは、やはりそこが管理人の変態たるゆえんだったりする。「リョービのRはライギョのR!」とか言えば釣り場で話しをした時でも笑えるだろう。一応、ネタは準備しておくのだ。やはり大阪人の気質は抜けんのだろうね。

次はベアリング編、ベアリングのサイズは内径3mm、外径10mm、厚み4mmなので旧ABUやアンタレスと同じサイズ、呼び番号「623」だ。管理人が一番得意とするサイズでもある。新品から無交換みたいなので、本気で使うのなら有無を言わずに交換だ。アンタレス純正でもいいし、A-RBやZPI"という選択肢もある。だが、今回はそのいずれでもないのを選択している。

ABEC7
セラミックベアリングだよ

ZPI"ではないが、玉がセラミックのベアリングを試してみよう。このベアリングはメイドインUSA、アメちゃんが作っている。なので、精度等級もJISやISOじゃなく、ABEC等級を採用しており、その7級だからABEC7ってヤツ、JISだと4級に相当する「リールには不必要な、とんでもない高精度ベアリング」なのである。実のところ引っ越し前に既に入手しており、本当は飛距離比較実験まで寝かせておき、アンタレス純正で行く予定だったのだが、とうとうガマンできなくなっての採用だったりする。もちろんこれで高精度ベアリングの能力を見極めようなんて気は一切ない、気軽に試してみたかった、というのが正直なところかな。

ミネベア セラミック
左が純正ベアリングで右がABEC7だ
セラミックはSiCじゃなくてZrO2、二酸化ジルコニウムだね

XLフリッピング純正はミネベアのベアリングを採用している。なぜかは当然知るわけもない。セラミックベアリングはシールドがはめ殺しになっているタイプなので通常だとシールド外し、ってのができない。ただ、管理人は特別な理由でもない限りはシールド外しはしない人なので、どうでもいいのだが・・・


一応、以上でStage-1の改造は完了したのだが、冒頭では「ちょっと気になる部分」なんてコメントをしている。何が気になるのかというと、

ガタその1 ガタその2
目盛りに注目してね!
ちなみにこれは今回改造しない方のリール、1号機だ

わかるだろうか?旧ウルトラマグがXLにモデルチェンジしたのに伴う大きな変更点として、スプールが簡単に外せる「バヨネット機構」なんてのがあったのだが、これはそのバヨネット機構のガタのことだ。画像はマグダイヤルを6に固定している状態だが、バヨネット単体を動かすとこれだけ?のガタが存在するのだ。ここはパーミングで常時手に触れる部分なので、管理人は気になって仕方がなかったのである。気にしすぎ?いや、一回でも使ってみれば、手に触れる部分が常時ガタつくことの気色悪さを感じてもらえると思う。このバヨネットのガタは、スプールシャフトやスプールのガタにも繋がってくるので、気色悪さだけじゃなく、スプールの回転にも悪影響を及ぼすだろう。なので、このガタも殺してしまえ!

ガタ殺しする前にバヨネット部の寸法を確認しておこう。

バヨネット外径 バヨネット内径
ちょっと目盛り見にくいなぁ・・・

この画像だと、目盛りが見にくくて仕方がないのだが、左のバヨネット外径が47.0mm、右のカップ内径が47.7mmと、その差は0.7mmあるのだ。アンタレスのSVSはネジ込みなのでどうでもいい。だが、旧ウルトラマグXLはバネの力でピンでロックさせる方式だから、寸法差は直接ガタになって現れてくるのだ。しかし、加工する、って行為は寸法が大きいのを小さくするのは簡単だが、逆は難易度が高くなるのは当然のことだったりする。さて、どうしたものだろうか・・・

寸法が小さければ大きくすればいい!ということで隙間を埋めよう。何を?どうやって?

そんなの簡単!さすがは変態ライギャー、この程度であれば、得意のオーバーテクノロジーを発揮する必要はないのだ。

OHPシートを貼り付けるのだ
透明シートが見えるかな?

「6001Cシールの作成」で使ったOHPシートがあまっていたので、これを内側に貼り付けて隙間を埋めよう。ちなみにこのシート、厚みは0.1mmだから内側をぐるりと1周させると内径が0.2mm小さくできる。計算上では3周半で0.7mmになるのだが、色々な諸条件を加味すればそんな計算通りに行くはずもない。OHPシートを内側に接着するから、接着剤の厚み、なんてのも含まれてくるだろう。とりあえず1周貼り付けてバヨネットを組んでみて、まだガタが存在するのなら、場所を考えて試しつつ、厚みを増していけばいい。今回は1周と1/3ほど貼り付けておいた。あと、接着には瞬間接着剤を使っている。勝負が早いのと、流動性があるので厚みの誤差が少なくできるといった考えなのだ。ただ、瞬間接着剤だと剥離することも考えられるけど、それはまた張り直せばいい、なんて思ってる。

バヨネットとカップのガタを殺したら、次はプッシュボタン周りだ。

プッシュボタンの溝に追加 プッシュボタンまわり
これは見たらわかるよね
左はこれから切るんやぞ

バヨネット側のプッシュボタンがはまる台形の溝部分と、カップのプッシュボタンの穴にも追加しよう。画像だとバヨネット側は片側しか貼り付けていないが、実作業では両側とも貼り付けている。また、プッシュボタンの穴とは接着しなかった。異物の混入も想定されるから分解しやすくしておいた、ってのもあるのだが、めんどくさかっただけ?

さて、ここまでやっての「ガタ殺し」の結果なのだが、うん、今回も大成功!ガタはほとんどありません。細かくツッ込むと微妙には存在するけど、OKにしちゃいましょう、元が元だから。画像で紹介したいのだが、これではムリだよね・・・

改造後
こんなん絶対わからんって・・・

そう、2号機は印刷が剥げてしまっているので目盛りがわからないのである。なので、成功を証明できないのが非常に残念。

さぁ、今年はこの娘でカムルチィ釣るぞー!(2007/5/5更新)

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おまけ

実は、ガタ殺しをしない、カムルチィチューンStage-1だけの状態で5/4に実釣テストを実施している。この時に改めてガタが気になったのが、今回の「ガタ殺し」を実施した理由なのだ。で、もちろんカエルは昨晩に改造を済ませたゴブリンをメインに持って行っている。さて、今回の海部郡デビュー、釣果はどうだったのか?

はい、ゴブリンちゃんでも釣れませんでした・・・

要はヘタレってことだね。何度かバイトはあったのだけれど、スッポ抜け&フッキング甘すぎのバラシ連発でした。でも、さすがはゴブリン、この時期で、見知らぬ場所でさえコンタクトをちゃんと取ってくれるのだ。ウデ次第では最強になれるかも?あと、調子に乗って枝に引っかけてしまい、せっかく作ったゴブリンちゃんを1コロストしちゃってます。もし、見かけたら「アイツ、アホやぞー」なんて思ってくれたらねっ♪PE6号なのに、調子に乗ってザイロンノットの補強を忘れたのが痛い・・・

それから、今回はクルマで出かけたのだが、やはり見知らぬ場所では機動性に問題があるのだ。移動や駐車がめんどくさいってコトだね。やっぱ原チャか自転車かなぁ?

おまけ画像
2枚ドアのクルマなので、竿は想定通りの2ピースカムルチィを選択したのだが・・・