前回に引き続き、「特殊攻撃雷魚竿」の作成を実施する。なんか、この「特殊攻撃雷魚竿」って表現が結構お気に入りみたいだね。でも、管理人の組んだライギョ竿ってそのほとんどが市販竿ではあり得ん特殊な形態や用途の竿だから、わざわざ「特殊攻撃」って付けなくてもいいんだけど。それはそうと、今回の「橘花・蛇頭殺」、これも飛行機の名前なのだ。まず、そっちから攻めよう。

これもいつも通り詳しいコトは説明しないけど、特殊攻撃機「橘花」は帝国海軍のターボジェット機、いや、本邦初のジェット機でもある。だが、零式艦戦みたく戦闘機ではなく攻撃機、500kgもしくは800kg爆弾を搭載しての対艦攻撃を想定していたのだが、初飛行に成功した時点で時間切れ、実戦には間に合わなかった。

橘花
初飛行は1945年8月7日だから・・・
実はアメリカで復元中?だけど放置プレイだ
でも、「ネ20」ジェットエンジンはIHIで保管展示中!!

この説明だけだと、誰かの言い方を借りれば「ふ〜んっ、惜しかったんだね〜っ」で終わってしまう。だが、「晴嵐」が「特殊攻撃機」なのは運用方法が特殊なのだが、「橘花」は攻撃方法が特殊だから「特殊攻撃機」で、その攻撃方法とは「特別攻撃」、いわゆる「特攻」のことだ。ただ、実戦使用された純然たる特攻兵器、特殊攻撃機「桜花」みたいに人間が爆弾を操縦する、いわゆる「有人飛行爆弾」と違ってちゃんとした攻撃機なのだけど、当時の状況を鑑みるに「特別攻撃」に用いられるのは明白だから、実戦投入が間に合わなくて良かった、という意見は正解だろう。なんだか、胸が締め付けられるようだ。想像を絶する「特別攻撃」に用いる機体なのに、どうして可憐な花の名前なのか、管理人にもよくわからない・・・

次に「特殊攻撃雷魚竿」としてのコンセプトを紹介するのだが、

今回はスピニングロッドなので特殊攻撃雷魚竿!

おっ、ついに放置プレイ状態の「スピンストーム作戦」決行か?ようやくスピニング実戦使用のメドが立った?いや、そうじゃなくて・・・

コレを石垣島に持って行こう

そう、日本第3のライギョであるコウタイ狙いの竿ってコトだね。時間が許せば2006年度の石垣島釣行報告を見てほしいのだが、要はベイトタックルでは難しかった、今度はスピニングで攻めよう、という結論だ。考え方は先の「南山・蛇頭殺」と一緒で狭いエリアを攻めるショートロッド、ただし、サカナや使うルアーが小さいのでベイトじゃなくてスピニングライギョ竿、ってのが「橘花・蛇頭殺」が「特殊攻撃雷魚竿」たる所以だ。今回は名称とコンセプトがいまいち合致していないのが残念だけど、しいて挙げるなら、「可憐な名前と可憐な対象魚」ってコトにしておこうね。

それじゃぁ、なんで「永遠の左ハンドルベイト使い」がベイトを使わない?プレッソやコンクエスト51があるやん?ってコトになるのだが、純然たるオープンエリアなら問題ないのだけど、水棲植物が絡んでくるからちょっと硬い目の竿を使うことになるだろう。管理人はベイトタックルでメッキを狙い続けているからマイクロルアーの運用も得意?なのだが、経験上、ベイトタックルでマイクロルアーを運用する場合の竿選びを述べると、

このいずれかの条件が必要だと思う。だけど、今回はちょっと硬い目のショートロッドだからどちらにも当てはまらない。なので、ベイトよりもスピニングの方が投げやすい、というのが結論だ。でも、普通はそうするよね。マイクロルアーでベイトタックルを選ぶ方が間違えている、そんなのコメントする様な事柄じゃないだろう・・・

お次は構成部品の紹介に移ろう。

まずはブランク、

メーカー
種類
型番
長さ
ライン
ルアー
アクション
バット径
ティップ径
重さ
値段
Shikari
バススピン
SB561
5ft6inch
6-12
1/8-3/8
L
0.457
5
-
$25.75
Shikariブランクって名前だけど、アメちゃんだよ

ファイナルダムン初、シカリのブランクを採用する。ブランク自体はSHIIってグレードで、センクロだとSCII、G-LoomisならGL2に相当するだろう、24トンカーボン採用のベーシックグレードだ。向こう流の表現だと24トンじゃなくて33million modulusだけどね。でも、いつもの野性の勘によるセンクロブランクじゃなくてシカリなのはなんでやねん?

それは、激安だったからです(笑)

ブランクをオーダーしているアメリカの「MudHole」ってショップがあるのだが、そこでシカリのブランクが50%Offのセールをやってたので試しにオーダーしてみた、ってのが正直なところだね。気合いを入れて高級ブランクをオーダーする必要はない、使用頻度もごく限られてくるからこんなのは適当でいいのである。

SB561
何の変哲もない、ごくオーソドックスな1ピースのバススピンブランク
コレが管理人の手にかかると・・・
いや、そんな大げさなのじゃないって(笑)

今回の特記事項としては、

  1. 長さを5フィートに短縮する
  2. センターカット2ピースにする

1.はいつものコトだから注釈はいいだろう。で、2.のセンターカット2ピース化なのだが、やはり、離島への1ピースロッドの持ち込みはめんどくさくて仕方がない。なので素直?に2ピースにしてしまう。バススピンって基本は1ピースだから2ピースって選択肢がないし。じゃぁ、どうやって?そのあたりは管理人得意のオーバーテクノロジーを最大限に発揮しようと思っているけど、今の時点ではナイショにしておく。ネタをばらすと面白くないから。まぁ、失敗したら金属フェルールで2ピースにすればいいからね。

お次はガイド、

「南山・蛇頭殺」に続き、またもやアルコナイトガイドを採用する。わざわざコストをかけてSiCにする理由が見あたらない、チタンSiCなんて論外だから。ガイドレイアウトについてもフジのニューガイドコンセプトでいい。管理人はスピニングはほとんど作ったことがない人だから「変態ガイドコンセプト」のスピニング版なんてのは存在しない、こんなん適当でええねん、って感じだね。

アルコナイト
左からBYAG25、BYAG16、BYAG10、BYAG8L、BLAG6、BFAT6の順

ニューガイドコンセプトだとトップは5.5なのだが、売ってなかったので6を採用

そしてグリップ周り、

繰り返すがスピニングはよく知らない。なので素直にIPS-16リールシートを採用する。グリップ材は手持ちの材料を適当に加工するつもりだ。手間&お金はかけたくないから。あとは、スピニングのクセにKDPS16&18ナット流用ロングナットとかBRC22バットキャップなんかを採用する気でいる。それってライギョ竿ならOKだけど、ライトクラスのスピニングだとあり得ん選択だと思う。重くなるだけだし。

リールシートとバットキャップ
「秋水」でも使ったBRC22バットキャップと初登場のIPS-KN16リールシート
これも18標準ナット流用加工の16ロングナット仕様だね

でも、なんでそんなコトするねん?

それは、スピニングとはいえライギョ竿なのだ!

うん、いつもの口癖、「ライギャーの意地と誇り」ってヤツ。スピニングだろうが、対象魚が小さかろうが、たとえ使用頻度が少なくて適当に組む竿だとしても、あくまでも「蛇頭殺シリーズ」、管理人の意地と誇り、そして愛と情熱がそこには存在するのだ。まぁ、見た目の問題だけなんだけどね。

グリップ材
EVAやらコルク、竹に紫檀だ
天然素材がいいのはわかるけど、手間かかるからね・・・

あと、定番のメタルパーツについては、いよいよ「純チタン削り出し」を実施しようと思っている。何度も言う、アルミ削り出しの方が労力が少なくていいのだが、アルマイト処理できないから純チタン、耐食性が主な目的だね。

スレッド、コレは適当に在庫から選択しよう。先にグリップが決まらないとどうしようもないから。今回はシングルラップだから簡単でいいよね。

それでは次回より実作業編に移るのだが、特筆すべき作業以外は省略する。だって、既出ばっかりだから全然面白くないんだもん。めんどくさい、ってのもあるけど。暫くの間、ビルド関連についてはこのスタイルで行くことにする。

ほんなら、失敗覚悟の大実験「1ピースブランクの2ピース化に挑戦!」、いってみよか・・・(2007/7/29更新)

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