2007年9月13日マングローブ&コウタイ最終決戦編
「ねぇ、Gamくん、次の日には帰っちゃうんだよねっ」
「うん、釣りできるのは、あと1日半やね」
「どうにかなりそうなのっ?」
「それは自然が相手やもん、うまいこと行く場合もあるし、アカン場合も往々にしてあるやん、お気楽でいいと思うよ」
「ふ〜んっ・・・、それじゃぁ、朝のマングローブだねっ」
「そうやなぁ・・・、実は夜中に雨が降ってたんやな」
「雨が降ったらよくないのっ?」
「川の水に雨が入るとコンディション変わるぞ、マングローブみたいな汽水域はその影響が大きいと思う」
「そうなんだっ」
「こんな感じになるねん」
変な感じ・・・
そうやろ
「結構、汚れちゃってるんだねっ」
「葉っぱやら、表面のなんか知らんけど濁り成分が浮いてたりするし、見ただけでもあんまりいいことないのがわかると思う」
「そんな感じするよね〜っ」
「まぁ、それはええねんけど、一昨日よりもちょっと遅い目、15分遅れで動いたんやね」
「場所も同じなのっ?」
「うん、『名蔵川』の本流ってのは変わらん」
「確か、この日も風は強かったんだっけ?」
「そうやな、風に関しては滞在期間中は同じ様な感じやわ」
「じゃぁ、一昨日と同じで、フローターも風で流されちゃうんだっ」
「そんな感じやわ、せやからこの日も河口の岩は攻めんかったんやね」
「話し戻っちゃうけどっ、雨の影響はどうだったのっ?」
「一昨日よりも反応少なかったなぁ・・・」
「じゃぁ、あんまり釣れなかったんだっ・・・」
「結局同じことしてるから詳細は省くけど、メッキのアタックはマジで少なかったぞ、マングローブエリアでは3匹くらいしか釣ってないのと違うか?」
「それって、一昨日よりも全然少ない、ってコトなんだねっ」
「一応、釣ったサカナはアップしとくわ、まずはメッキやな」
一昨日の写真よりは、ちょっとだけど大きそうだねっ
さぁ・・・
「やっぱ、ポッパーなんだっ?」
「ウチはそれしかネタがない、マングローブで『リッジディープ』なんか使えんわ」
「引っかかっちゃうっ?」
「その通り、で、次のサカナ・・・」
指、写しちゃってるじゃん♪
ごめん・・・
「これも『コトヒキ』だねっ」
「この日は『コトヒキ』の方が多いような気がする・・・」
「そういう場合って、あるんだっ?」
「まぁ、適当やからな、そんで次行こうか?」
また、Gamくんの足、写っちゃてるねっ♪
カメラマン、何も考えてないからな
「これは、なんてサカナなのっ?」
「ファイナルダムン初公開やからちょっと大きくするけど、これは『ゴマフエダイ』やな、『マングローブジャック』とも言う」
「それじゃぁ、マングローブにいるサカナなんだっ」
「そうなんやろなぁ・・・、『ゴマフエダイ』は前にも西表島のマングローブで釣ったことあるけど、その時もそんなに大きくなかった」
「でもっ、ゴマみたいな模様じゃないじゃん」
「そんなんウチに聞かんといてくれ、だいたいサカナの名前なんか適当やねんから」
「ふ〜んっ、Gamくんが言うと、何でも適当になるんだねっ♪」
「ウチはええ加減な人やから、そしたら最後はコイツやわ・・・」
足、また写っちゃってるじゃん♪
ぎゃはははは、ええねんって
「これも見たことないサカナだねっ」
「『イセゴイ』ってのが標準和名やわ」
「『イセゴイ』?これってコイには見えないんだけどっ・・・」
「ドジョウには見えへん『タイワンドジョウ』もおるやん、さっきも言うたけど、標準和名はどうでもいいと思うよ」
「このサカナも珍しいんだっ」
「本土ではどうかなぁ・・・、まぁ、南方系のサカナなのは間違いないわ」
「でもねっ、『イセゴイ』の『イセ』って、三重県の『伊勢』じゃないのっ?」
「それは戦艦やぞ(笑)」
「え〜っ!そんなの、意味わかんないよ〜っ!」
「あー!ミキ、おまえ『月刊ダムン!9月号』の宿題やってないやろ?」
「えっ、どうしてなのっ?・・・」
「『戦艦ネタ』を理解してないからな、で、話し戻すけど、ミキの言うとおり、『伊勢』で捕獲されたからこんな名前なのかも知れんなぁ」
「へへっ、やったねっ♪」
「いや、本気にせんでもいいけど、南方系のサカナやから、黒潮の影響で『イセゴイ』が回ってくる、ってのもあると思う、それでな、ウチは『イセゴイ』って釣りたかったサカナやってん」
「それはどうしてなのっ?」
「中米とかには『ターポン』ってめっちゃ大きくなるサカナがおるねんけど、『イセゴイ』はこの『ターポン』の親戚で、『パシフィックターポン』って言い方もする」
「・・・」
「本家『ターポン』ほど大きくはならんのやけど、日本やと『イセゴイ』って離島のマングローブエリアでしか釣りにならんみたいやから、一回は釣ってみたかってん」
「そうなんだ〜っ、Gamくん、よかったねっ♪」
「おおきに、でもな、今回は『コウタイ』がメインやから、マングローブの『イセゴイ』は全然想定してなかってん、せいぜい『ゴマフエダイ』くらいかなぁ?せやから予想外で余計にうれしい、ってのはあるぞ」
「ふ〜んっ、でねっ、『イセゴイ』が最後って言ってたじゃん、じゃぁ、フロータで釣ったのって4種類なんだねっ」
「うん、結局、本流では数は釣れへんかったねん、せやから見切りつけて8時半頃には下り始めた、『イセゴイ』も下りで釣れたから」
「それじゃぁ、下りは『イセゴイ』以外は『コトヒキ』ばっかりだったんだっ」
「そんな感じやな、で、ひとまず下ったんやけど、完全に潮が引ききってなかったから水たまりのちょっと南の方も攻めてみたねん」
「でもっ、最初の話しだとあんまりよくなかったっ・・・」
「そう、せやから最後に上陸地点付近を攻めてみたんやね」
この地図の記号とかってよくわかんないだけどっ・・・
でも、国土地理院の地形図って学校で習わんかったっけ?
「え〜っと・・・、黄色の線が下ってきてから釣りをした場所で、赤が最後に釣りした場所、でいいんだねっ」
「そうやね、赤のエリアは道路があるから浸食されないようにコンクリでできてるねん、一昨日の話しに戻るけど、マングローブは奥が深いけど、コンクリの壁やからそれは気にしなくていい」
「じゃぁ、壁際を狙って投げたらいいんだねっ」
「サカナがおったらそれが正解やと思った、で、実際に壁を攻めてどうやったかと言うと・・・」
「意外と結構よかったりしてっ・・・」
「ビンゴやったんやなぁ・・・、本流や黄色の水たまりよりもはるかにサカナの反応があった、一時間で10くらいは掛けたのと違うかな?」
「へ〜っ、そうなんだ〜っ」
「もちろん全部取り込んだワケちゃうけど、上陸地点でずーっと竿振ってた方が良かった、って感じやってん」
「わざわざフローターを浮かべる必要はなかった、ってコトなのっ?」
「そういうワケじゃない、『ゴマフエダイ』とか『イセゴイ』はフローターじゃないと釣れんかったと思う、せやから、マングローブをフローターで攻めるのはウチ的には意味があるねん、もちろん本土でそんな釣りはできへんやん」
「うんっ」
「でも、単純にメッキだけを狙うなら、って前提であれば、こっちの方が効率いいやん、そやから、『オカッぱりでマングローブ河口を狙う』ってのを最終日に実験することにしてん」
「じゃぁ、メッキ釣りのお話しは明日だねっ」
「うん、釣りが終わってからはいつもの通りになるから詳細は省くよ、宿に戻ってメシ喰って昼寝だけやもん」
「はははっ、そうだね〜っ」
「一応、風景なんかをちょっと撮影してみたんやけど、見てくれるか?」
う〜んっ・・・、どう言ったらいいのかなっ?
何でも言えや・・・
「なんか、沖縄らしくない・・・」
「『青くない引き潮の海、珊瑚礁の砂浜じゃなくて草原、空はちょっと曇り空で、おまけに原チャとフローター』、どこを見ても沖縄、って感じせえへんやん」
「じゃぁ、ワザとこんな写真撮ったんだっ」
「ありきたりやもん、フツーに撮影しても面白くないぞ」
「わかんないよっ・・・」
「ついでにもう一つ紹介するけど・・・」
あ〜っ、Gamくん、引っかけてるじゃん・・・
こんなんいつものことやぞ
「ぷぷぷっ♪」
「笑っとけや」
「・・・」
「要するに、マングローブエリアではモノフィラじゃなくて細PEを使った方がいい、って結論やねん」
「糸が切れちゃうっ?」
「ああ、ここまで引っかかったら外しに行かんとムリやけど、葉っぱくらいやったら強引に引っ張ったら回収できるからな」
「誰でも失敗しちゃうコトってあるもんね〜っ」
「そう、『百発百中の一砲能く百発一中の敵砲百門に対抗し得る』ってのは冗談でいいよ」
「えっ、それって何かなっ?」
「帝国海軍『東郷大将』のありがたいお言葉!」
「あ〜っ、Gamくん、ダメじゃん、そんな言い方って・・・」
「ミキ、計算してみろや、『百発一中の敵砲百門』が砲撃したら一発は当たるやん、こっちは『百発百中の一砲』しかないから一発当ててそれで終わりやもん」
「うんっ・・・」
「せやから、あのお言葉のワンフレーズだけを強調するんじゃなくって、そのあとの『平素の練磨其因を成し』ってのが重要、要するに普段から訓練しなさい』ってのを忘れたらあかんわ」
「・・・あのねっ、ミキ、わかんないんだけどっ、どうしてそんなコトバが、今、出てくるのっ?」
「いや、コントロールキャストも普段から練習せんと、って言いたいだけ、まぁ、今回は苦手なスピニング、ってことにしとこう」
「じゃぁ、いつもの左ハンドルベイトだったらっ?」
「自信ないぞー!」
「はははっ、そんなの強調しなくってもいいじゃんっ」
「そうやな、ウチが『超弩級のヘタレ』なのはわかりきってるから、で、話し戻そうか」
「うんっ、お昼寝がすんで、『コウタイ』を釣りに行ったんだよねっ」
「いや、その前に釣具屋さんに行って3号のPEラインを買ってきた」
「え〜っと・・・、昨日、『スカムフロッグの小』をなくしちゃったんだっけ」
「カバーエッジしか狙わんねんけど、『百発一中』やからな」
「じゃぁ、糸は巻き直したんだねっ」
「『ステラ』じゃなくて『ウィスカートーナメント』を使った、『ステラ』に巻いてる『ファイヤーライン』はまだ使えるから」
「その、『ウィスカートーナメント』ってどんなリールなのっ?」
「ほんなら、ご要望にお応えして・・・」
やっぱ、古そうだねっ
そらそうやわ
「当たり前だけどっ、右がそのリールなんだよねっ」
「ああ、こうやって、型落ちやけど最高級リールと並べてみたら、うーん・・・、って感じやけどな」
「値段だけのことはあるっ?」
「『ステラなんか不要!』ってコメントを見かけたりすると思うけど、でもな、『所有欲を満たすリール』やと思うぞ」
「でもっ、もしかして、それだけだったりっ・・」
「うーん・・・、実は『ウィスカートーナメント』もその当時は最新鋭やってんで、ダイワのグレード表示が『Z』とか『X』じゃなくって、『SS』、『GS』、『ST』の順番やから一番上のクラスやし、名前も『トーナメント』やからダイワのフラッグシップモデルやん、たまに『SS』より上の『EX』なんてのもあったし、このあと実際に『トーナメントEX』って発売されたけどな」
「じゃぁ、当時は一番いいリールだった、ってコトだねっ」
「今は中古ではゴミみたいなモンやけどな、でも、まだ使い途はあるねん」
「使い倒せる、って感じかなっ?」
「ゴミとはいえ、元最新鋭リールやから基本性能はそれなりにある、実用には充分耐えれるわ、その辺がベイトリールとは違うと思うよ」
「ふ〜んっ・・・」
「極論やけど、あの当時のダイワの最新鋭ベイトリールは『PT33シリーズ』やもん、これでマイクロルアーの運用なんかする気にもならんからな」
「それじゃぁ、この日はカエルを沈めちゃう、って話しだったけどっ、どんなカエルを使ったのっ?」
「『スナッグプルーフ』のオタマジャクシやわ、『Super curly』ってヤツ」
やっぱ、これもちっちゃいんだねっ
それが目的やもん
「『スナッグプルーフ』って、確か、アメリカのカエルだったよねっ、こんなのって、日本で売ってるのっ?」
「こんなん売ってたとしても誰が買うねん、得意の直輸入に決まってるぞ」
「そうなんだっ・・・」
「大きさは、標準サイズと並べて撮影したからわかると思うわ、こんなもん、どう考えてもフツーのライギャーシステムでは運用できへんやん」
「そうだよね〜っ」
「せやからスピニングライギャーやねん、余談やけど、『スピンストーム作戦』も落としどころはこの辺かなぁ?って気がするわ、まぁ、『スナッグプルーフ』ってこれ以外にも面白いカエル売ってるねん、一応、PDFカタログをパクってきたから目を通してくれるか?」
「うんっ」
・・・・・・
「なんか、変なのがいっぱいあるんだねっ・・・」
「もともとこの『Super curly』ってヤツは沈むねん、せやからそのままシールして使えばいい、『カムルチィ』狙いじゃないから補強する必要もない」
「じゃぁ、簡単なんだねっ」
「アンダーで釣るのはともかくとしてな」
「ふ〜んっ・・・、それじゃぁ、釣りの話しなんだけどっ、この日はどんな感じだったのっ?」
「そうやなぁ・・・、結局、攻めたのは例の『ティラピアポイント』改め『ライヒーポイント』のちょっと上あたりやねん」
「名前、変わっちゃってるじゃん」
「だって、実際にその通りやもん、で、『ライヒーポイント』は無視したんやけど、それでも『例の捕食音』付きでこんな感じやねん・・・」
昨日と同じだよねっ
結局、そうやねん・・・
「『タイワンドジョウ』、だよねっ」
「『カムルチィ』じゃないなぁ」
「コレはカエルを沈ませて釣ったのっ?」
「いや、沈ませんと水面を泳がせてたら、いきなり『ばふぅ』って来たわ、ウチ的には、カバーエッジでカエルを追いかけてきて捕食するのに躊躇した時点でカエルを沈ませて喰わすつもりやってんけど」
「へ〜っ」
「これは見たらすぐに『コウタイ』じゃない、ってわかったのっ?」
「うん、掛けた時点で模様が明らかに目視できたから、で、その後移動しながら釣ってたんやね、ブッシュのカゲになってる部分でカエル沈ませたんやけど、サカナの反応があったねん」
「今度はもしかしてっ・・・」
「それがな、合わせ損ねたんや、せやから正体はわからんのやな・・・」
「そうなんだっ・・・」
「『ユゴイ』か『タイワンドジョウ』の可能性があるのかな?もしかすると『コウタイ』やったのかも知れん、捕獲できへんかった以上、正体はわからんけど、アンダー狙いでの反応ってそれだけやったんやね」
「じゃぁ、この日も『コウタイ』はダメだった、ってことなのっ?」
「・・・そうやな、せやから、
『コウタイアタック』は今年も失敗!
ってのが結論になるよ」
「あ〜ぁ、Gamくん、残念だったねっ・・・」
「でもな、今日の収穫やけど、『イセゴイ』を釣ったのも一つやねんけど、
川で泳ぐ『タイワンドジョウ』を発見したぞ!
ってのも追加しておく」
「それって、珍しいのっ?」
「ウチは今まで池で泳いでる『タイワンドジョウ』しか見たことがないし、川、って言うても海部郡みたいなクリークとはワケが違う、本土やと『アマゴ』でも釣れそうな雰囲気やから」
「その『アマゴ』って?」
「渓流におるサカナやね、極端な渓流じゃないけど、結構上の方やったからなぁ、ちょっとカルチャーショック、って感じやったよ」
「じゃぁねっ、釣りが終わったあとって・・・」
「いつもと同じやからもうええやん、メシ喰って、明日の準備して、風呂入って寝るだけ!」
「でもねっ、せっかく沖縄に行ったんだしっ、もっと何か他のコトもあると思うんだけどっ・・・」
「フツーの人は遊びで来てるからそんな考えもあると思うけど、ウチは釣りやもん、それとも、『お姉ちゃん釣り』やってもいいけど、おまえ、めっちゃ機嫌悪いやんけ」
「そんなの、当たり前だよっ!」
「ほんなら、なんでやねん?」
「だって・・・」
「・・・」
「・・・」
「だって、なんやねん?」
「ふんっ、もういいもんっ!」
「せやからウチは何もせえへんやんか、そんなん言うだけやのにわからんのかなぁ・・・」
「・・・そうだよねっ、ミキ、Gamくんを信じてるもんっ」
「その信託に応えれるのかは知らんけど、この遠征中そんなん一切なかったのだけは誓うよ」
「うんっ♪」
「・・・そこで『♪』はいらんけど、そうそう、明日の予定やな」
「明日は最終日だよねっ」
「予定ではそのつもりやってんけど・・・」
「台風で足止め、だったもんねっ」
「とりあえず、『オカッぱりでマングローブ河口メッキ大実験&台風で帰れんぞー!編』ってタイトルで行こうか」
「じゃぁ、その次の日もまとめちゃうんだっ」
「めんどくさい、ひとまとめにして今年の遠征報告は次で終わらそうと思う、これ以外にもいっぱいやることあるからな」
「でも、ライギョ釣りのシーズンは終わっちゃったんだよねっ」
「竿作る、リール改造する、実験する、色々あるやん」
「うんっ、そうだねっ、それじゃぁ、最終日とそれ以降、って感じでお楽しみにねっ♪」
「一発逆転、ってのもあるからなぁ(笑)」
「えっ、なんのコトなのっ?」
「ぎゃはははは、それこそお楽しみ!」