20007年9月14日以降〜オカッぱりでマングローブ河口メッキ大実験&台風で帰れんぞー!編
「Gamくん、いよいよ最終回だねっ」
「なんや、ファイナルダムンの最終回、ってか?」
「え〜っ!やめちゃうのっ!!」
「ははは、まだやめへんよ」
「ビックリさせないでよ〜っ、『ワイルドウィーゼル作戦』だっけ?何もないのにやっちゃうのかなって思ったもんっ・・・」
「ああ、なんかあったらいつでも決行する気やけど、まあいいわ、遠征報告の最終回やな」
「うんっ、この日は河口でメッキ釣りの実験、ってコトだけど、どういう意味なのっ?」
「『9月11日編』でコメントしてるけど、『メッキ・マニックス特別編』のネタやねん」
「だから、そのネタってのがどういうコトなのかなぁ、って思って・・・」
「うーん、特別編でコメントしたいねんけどなぁ・・・」
「ちょっとくらい、いいじゃん、ミキもそうだけど、誰もわかんないもんっ」
「そうやなぁ・・・、ウチは『離島メッキ』ってのを2001年の奄美大島から始めたんやけど、いろんな離島でメッキ狙い続けたねん、その中でメッキが炸裂したケースもあればスカ喰らった場合もあったんやけど、簡単に釣れる条件、ってのを色々考えてみたんやけど、ウチの『野性の勘』やと『マングローブ河口でメッキ殺』が正解!って結論やねん、せやからそれを試してみた」
「じゃぁ、それはどうしてなのっ?」
「それ以上は『メッキ・マニックス特別編』でコメントするわ、今回は結果だけを報告するよ」
「うんっ、わかったよっ、それじゃぁ、この日が最終日だからホテルはチェックアウトするんだよねっ」
「そうやね、せやからとりあえず宿の朝食バイキングで腹ごしらえしてからチェックアウト、もちろん荷物はフロントに預けた」
「今日も昨日と同じで『名蔵川』だっけ」
「うん、フローターは出さんのはもちろん、上陸地点から直接竿を振ることにした」
「この日も『橘花・蛇頭殺』を使ったのっ?」
「いや、この日は『1号メッキ殺』と『イクシオーネF300LF』の組み合わせ、ウチの得意な『離島メッキシステム』やわ」
「リールはいいとしてっ、その『1号メッキ殺』って竿は、まだ紹介してなかったよねっ」
「そうやね、『メッキ・マニックス』ではスペックの紹介だけやったから、ついでに説明するわ・・・」
ちょっと見にくいよねっ・・・
しゃぁないやんけ、ガマンしてくれ
「結構長い竿なんだよねっ」
「7フィート6インチ改8フィート6インチやからな、ブランクは『センクロSCII』か『マタギ・キャメルバック』のどっちか忘れたけど、ミディアムライトのスピニングブランクやねん」
「結構使い込んでる竿だねっ」
「ウチがビルドした竿の中では、一番サカナを掛けてる竿、離島遠征のお供&本土メッキの主力やったもん」
グリップなんか、色、変わってるじゃん
ぼちぼちリファインしようかなぁ・・・
「これは、トリガーシート、ってやつだよねっ?だけど、いいのっ?」
「いや、高速トゥイッチ掛けまくったら薬指がトリガーに当たってめっちゃ痛いねん、せやから『ネオ変態シート』に組み直そうって思ってる」
「じゃぁ、この竿のウリなんか、ちょっといいかなっ」
「うーん・・・、まず、バットパイプを継ぎ足して延長してるねんけど、バットパワーは強烈にある、他の人がフツーにメッキで使う竿やと足元にも及ばんと思うわ」
「竿が硬い、ってコトだよねっ」
「いや、単純に継ぎ足してるだけやから、ティップ〜ベリーセクションはブランクの能力そのままやねん、せやから強烈なバットパワーと、マイクロルアー運用に重要な柔軟なティップ〜ベリーを兼ね備えてる、ウチのビルドした竿としては一番いい竿やと思う」
「それじゃぁ、傑作品なんだねっ」
「変態ライギョ竿よりも完成度は高いわ、ただ、『本土メッキ』用やとちょっと硬い」
「こっちはサカナがちっちゃいからっ?」
「そうやな、20センチクラスでは物足りん、25センチクラスじゃないと面白くないよ、せやから『本土メッキ』用としたらメッキシーズン終盤用やな」
「じゃぁ、結構長い竿だけど、メリットってどんな感じなのっ?」
「長い方が遠投できるやん、ウチはマイクロルアーには不向きなベイトリールを使うから、それを長さでフォローしてあげるのが一つ、この竿みたいにちょっと硬い目で長い竿やと、トゥイッチ掛ける場合でもあんまり竿を振らんでもいいのがもう一つ、短くて柔らかい竿で同じだけティップを動かそうとしたらかなり振る必要があるから、あと、メッキよりも大きめのサカナにも対応できるわ、エギやらシーバスやらもOKやねん」
「ふ〜んっ、Gamくんの説明だと、すっごく使い勝手のいい竿、ってコトなんだねっ」
「使い勝手はめっちゃいい竿やわ、ソルト用の万能竿やと思う、その代わりトゥイッチで手にかかる負担はかなり厳しい、この竿で2〜3時間連続でトゥイッチしまくったらめっちゃきついねん、あと、メタルジグでシェイクを繰り返すと糸がティップに絡むねん、コレは90度スパイラルガイドにせんと直らんわ、せやから『3号』とか『4号』は90度スパイラルでビルドしたんやけど、ガイド以外がいまいち納得できへんねん・・・」
「最初の竿が良すぎた、って感じだねっ」
「今、『本土メッキするぞ!』って考えたら、トータルバランスで『1号メッキ殺』になると思う」
「それじゃぁ、釣りのお話しだけど、この日は何時頃から始めたのっ?」
「9時半からやわ、そこからキッチリ3時間、12時半まで釣りしてた」
「キッチリ、ってコトは、時間を測ってたんだっ」
「そう、実験やからな、30分ごとに5分間の休憩を挟んでた、タバコ休憩もそうやけど、トゥイッチしまくると右手が厳しいからその分も含めて休憩やねん」
「すっごく疲れちゃうんだっ」
「ああ、めっちゃ疲れるぞ、最後の方は泣きたくなってきたわ」
「それでもっ、続けちゃうんだねっ」
「やっぱし、実験やからな」
「それでっ、実験結果はどんな感じかなっ?」
「うーん、9時半から10時半で5匹、10時半から11時半で4匹、11時半から12時半で7匹捕獲したから、合計16匹、バラシを含めたらプラス5匹って感じやね」
「ちゃんと集計してるんだ〜っ、でねっ、最後の1時間がちょっと多いじゃん」
「最初の2時間は『タイニーポップR』やってんけど、最後の1時間だけ『リッジディープ』を使ってみた、で、最後の1時間やけど、サカナの反応があったのは11時半から30分間だけやねん、せやから実質30分で7匹、って考えてもいいと思う」
「じゃぁ、30分で7匹のペースだったとしたら、結構いい感じじゃないのっ?」
「そう、上出来やと思う、せやから最初の2時間も『リッジディープ』で攻めたら、更なる釣果が望めたのと違うやろか、ってのが今のウチの考えやわ」
「この日に釣れたのはメッキだけなのかなっ?」
「そうやね、『コトヒキ』やらその他一切なし、時々『オニカマス』が小魚を追いかけてジャンプしてたけど、反応があったのはメッキだけ、一応、この日の最大サイズをアップしておくわ」
これも『ギンガメアジ』でいいのっ?
『ロウニンアジ』?いや、ちょっと自信ない・・・
「昨日までよりも大きいよねっ」
「手尺測定25センチクラスやわ、手のひらクラスじゃないのは画像見たらわかるやん」
「うんっ」
「でも、このサイズは1匹だけやってん、このクラスが連続してきたらメッキ釣りって、めっちゃ面白いぞ」
「そうなんだっ、じゃぁ、Gamくん的には実験大成功、って結論なんだねっ」
「大成功まではいかんけど、『離島メッキ殺』の結論は今回で出せそう、その意味合いからは成功、って言えるわ、これ以上は『メッキ・マニックス特別編』を乞うご期待!やね」
「また、アップするんだっ」
「何言うてんねん、『メッキ・マニックス特別編』のお題目は『ミキちゃんすぺしゃるっ!離島メッキだもんね〜っ♪』やぞ(笑)」
「意味わかんないっ、どうしてミキなのっ?・・・」
「まぁええやん、それ言うとまた長くなる、次行こうか?」
「・・・うんっ、あのねっ、今回の遠征なんだけどっ、釣ったサカナはどうしたのっ?」
「『タイワンドジョウ』はもちろんやけど、メッキも全部逃がした、『オールリリース』ってヤツ」
「そうだよね〜っ、持って帰る、なんてできそうにないもんねっ」
「いや、大阪におった頃はメッキをキープして大阪に送ってた」
「そんなのできるんだ〜っ」
「北大東島からでもチルド便で送れるぞ」
「じゃぁ、入れ物はどうしたのっ?釣り用のクーラー、だっけ、荷物になるから持って行ってないよねっ」
「発泡スチロールの箱を現地調達してた、離島でもそれくらいは手に入るからな、北大東島は宿の料理長にお願いして発泡の箱もらったし、帰る日まで冷凍してもらってたもん」
「そんなコトもしてもらえるんだ〜っ」
「ああ、南北大東島は釣り人に協力的やと感じた、他の島と違って観光目的の人間ってほとんどおらんもん、島の人でも釣りする人が多い?いや、それくらいしかない?とにかく釣りに対する理解はあると思う、だから居心地はいい、何もない島やけどな・・・」
「そうなんだっ、でも、ミキはちょっと・・・」
「ああ、若い女の子が行く様な島じゃないよなぁ・・・、ビーチリゾートなんかじゃないもん、島の周り全部が岩場やから、せやから釣りにはもってこいやと思う、全部がポイント!とも言えるから」
「じゃぁ、釣りしかしないGamくんにはピッタリだねっ♪」
「ははは、そうかも知れんな、そしたら、次行くけど、『名蔵川』を撤収して、宿に戻って荷物の引き取りと、原チャの返却、それからバスターミナルまで歩いていって空港行きのバスに乗るやろ、空港着いたらチェックインカウンターで手続きするやん、ここまでは順調やってん」
「台風、だよねっ」
「そう、発生してることすら知らんかったねん、手続きの時に聞いて初めて知った、実は既に沖縄本島までかなり接近してたねん、せやから『那覇空港』から『中部国際空港』行きのフライトやけど搭乗手続きを保留してる、ってのを空港のお姉ちゃんが言うてた」
「テレビを見てたらわかったのにねっ」
「でもな、台風がわかったからって何するねん?」
「それはそうだけどっ・・・」
「『那覇〜中部国際』便やから石垣島ではどうにもならん、『石垣〜那覇』便も着陸できへんから引き返すとか、宮古島行きに変更になる可能性もあったから、今後の予定も立てられへんやん」
「・・・」
「せやから慌てず騒がず、まず昼飯やわ、空港の食堂で『八重山そば』を食べたんやね、それからちょっと早いけど手荷物検査して待合室に行った」
「手荷物検査、って機械を通るんだよねっ、Gamくんって検査に引っかったりしないのっ?」
「そう、ウチはあの金属探知機に引っかかりやすいんかなぁ、今回ももちろん引っかかったぞ(笑)」
「Gamくんって、アクセサリーなんて付けない人だから、時計とかベルトかなっ?」
「まずはベルトやな、ベルト外して通ったんやけど、まだ反応してくれるねん、で、後ろに誰も待ってる人がおらんから、ちょっと遊んでみた」
「・・・また、何か悪いコトしたんだっ」
「探知機のゲート出口付近に黒い半透明の円盤で塞いでる開口部がある、そこがセンサーやと思ったから、そこで止まってみたり、通過しても手だけセンサー部にかざして反応するか試しててんけど、ずーっと反応しっぱなしやったんやね」
「ホントに変なコトばっか、するんだねっ」
「ウチは腕時計を外してないから、その時も『時計と違うん?』って係員のお姉ちゃんに言うたんやけど、『時計じゃないです、止まらないでください』とか『遊ばないでください』って言われたぞ(笑)」
「やめようよっ、そんなコトするのって・・・」
「で、5回くらいゲートで遊んでたんやけど、最後素通りしても反応したから、お姉ちゃんがようやく『時計を外してください』って言うたんやわ、それで時計外して通ったら、無事にクリアしたんやね」
「じゃぁ、時計だったんだっ・・・」
「最初からそう言えばいいのに、って思った、ウチのはチタン合金の腕時計やけど、確かに空港によって反応する・しないってあるもん」
「あのねっ、金属探知機ってどんな仕組みなのっ?」
「そうやなぁ・・・、金属全般に反応するんやから『電磁誘導による誘導起電力』を検出してるのと違うやろか?ゲート中に生じている磁界中を金属が付着している人間が通過することにより磁界に変化が生じる、するとその磁界の変化により誘導起電力が発生、その誘導起電力を検出している、ってシステムなのかなぁ・・・」
「じゃぁ、止まったりするとダメなのかなっ?Gamくんって『マグネットブレーキの原理』も解説してたじゃん」
「磁界に変化が生じないから止まったらあかんのか?、ゆっくり進めば誘導起電力e=B×L×Vの式でVが小さくなるから検出できなくなるとか?機会があったら今度実験してみるよ」
「あまり迷惑にならないようにねっ、それでなくても変なコトするんだからっ・・・」
「ははは、混んでたらそんなんせえへんよ、で、しばらく待合室におったんやけど、『JAL』からケータイにメール入ってきてなぁ」
「どんなメールだったのっ?」
「『那覇〜中部国際』便が欠航になった、ってお知らせやわ」
「それじゃぁ、この日は海部郡には帰れない、ってコトだよねっ・・・」
「せやけど、『石垣〜那覇』も確定じゃないから宿も確保できへんし、欠航の手続きも『那覇空港』でないとムリやから、この段階では処置がないねん」
「じゃぁ、何もしなかったんだっ」
「『しない』じゃなくって『できへんかった』ってのが正しいよね、一応、お姉ちゃんに『乗り継ぎ便が欠航になったけど、どないしたらいいのん?』って話しはしたけど、案の定、『那覇空港で手続きしてください、ここでは何もできません』って回答やったから」
「まず、その『那覇空港』に行けるのかも、わかんないんだもんねっ」
「それでしばらく待ってたら、ちょっと遅れたけど『石垣〜那覇』便の出発案内があった、一応、飛ばすみたいやわ、さっきも言うたけど、どうなるかはわからん、って注釈付きで」
「・・・」
「で、なんとか『那覇空港』に着いた、着陸できたんやね」
「でもねっ、着陸できたんだから、離陸もできるんじゃないのっ?」
「あのな、極端な言い方するけど、航空機って飛ばしてしまえばどうにでもなる、離陸が一番危ないと思う」
「えっ、着陸の方が難しいと思ったんだけどっ・・・」
「航空機って高さと速さがあると色んな事に対処しやすい、着陸は重力に従えばいいしやり直しもきく、でもな、離陸はそうじゃないねん、重力に逆らうワケやし、地上滑走途中にやり直しなんかできへんもん、ウチは旅客機って専門外やから詳しくは知らんけど、双発機で着陸途中にエンジンが一発死んでももう一発で対応できると思う、出力落としてるから」
「・・・」
「でも、離陸は最大出力やからそんなんムリ、それこそ処置がない」
「そうなっちゃったら、もう、ダメなんだっ」
「残念やけどな、せやから離陸は安全を見越して先に欠航するんやろなぁ・・・」
「それじゃぁ、話し戻して、『那覇空港』に到着したよねっ、早速欠航の手続きしに行ったんだねっ」
「それがな、文字通り『長蛇の列』ってヤツでめっちゃ並んでた、2時間くらいかかったのと違うかな?」
「え〜っ!そんなにかかっちゃうんだ〜っ!!」
「手続きって言うても『空席待ちの特別整理券』をもらうだけやねんけど、こんなん早いモン順やからめっちゃ損、確か240番くらいやったと思うわ」
「そんなのじゃぁ、すっごく待たないと、空席なんてないよねっ」
「ああ、マジで処置がないわ、で、この日は那覇で足止め確定やん、宿を探さんといかんよね」
「でもっ、そんなのって、自分で探すのっ?」
「そう、何件かリストアップした紙切れくれたねん、でも、この状況やん、空き部屋なんかどこにもないぞ(笑)」
「そうだよね〜っ、みんなが泊まるところを探すんだもんね〜っ」
「なければ空港のロビーで寝るのかな?実際にテレビや新聞なんかでそういうのを見聞したことあると思う」
「じゃぁ、Gamくんもこの日はそうしたんだっ」
「いや、ウチは会社の人に電話して空港の近くの宿を探してもらった、今のこの時代やったらネットで宿探しできるやん、ケータイより効率いいし」
「それで、どうだったのっ?」
「1泊1500円の安宿を見つけてもらった」
「よかったじゃ〜んっ」
「いわゆる『ドミトリー』ってヤツ、風呂、トイレ共用の素泊まりやな」
「こんな時に贅沢言ってられないよねっ」
「贅沢言うのはミキと違うか?ウチは野性やから基本的にどこでも寝れるぞ」
「ミキ、そんな贅沢言わないもんっ!」
「ははは、まぁいい、こういう極限に近い状況やと人間の本質、いや、本性って言う方が正解なのかな?とにかくそういうのが試されると思うねん」
「色んな事を考えないとダメ、ってコトかなっ?」
「それもそうやけど、『心の余裕』ってのが大事やと思った、こんな状況でも、それ自体を楽しむ『心の余裕』がほしい」
「そんな考えって、Gamくんだけだよっ・・・」
「そうかなぁ・・・、とにかく外は台風で大荒れやからタクシーで宿に行ったんやね」
「結構、遠いのっ?」
「1500円くらいしたぞ、那覇にはモノレールがあるからそれに乗ったら200円ちょっとで行けたと思うけど」
「それでねっ、どんな感じだったのっ?」
「どんな、って言われても安宿やから評価のしようがない、で、とりあえずメシ喰ってなかったから、近所のコンビニ行って弁当とお酒を買ってきた」
「あれっ?Gamくん、お酒、飲むんだっ?ミキ、見たことないのにっ・・・」
「ウチは日常生活では飲まへんよね、でもな、こういう安宿を楽しむのはお酒やねん」
「それは、どうしてっ?」
「だいたいそういう宿はテレビとか置いてる場所があって、そこでメシ喰ったりするねんけど、必ず誰かが酒を飲む、要するに『アル中』がおる、せやから一緒に『アル中』するねん、1人で消灯時間までじっとしててもヒマやもん」
「でねっ、どうだったのっ?」
「50過ぎのオッちゃんが『アル中』しにきたから、『お父さん、一緒に飲みまへんか?』って声かけた、それからしばらくして別の2人組も『アル中』しにきたから、都合、4人で『アル中』してたねん」
「あのねっ、みんな知らない初対面の人なんでしょっ、どんな話しをするのっ?」
「酒飲みの話しなんかマトモに聞いてられへん!全部忘れた!!」
「ぷぷぷっ、でも、それってちょっとずるくないっ?声をかけたのって、Gamくんだもんねっ」
「いや、ウチも『アル中』の場合は記憶力が一切ないねん、せやからお互い様やわ、そんで20時から24時まで4時間ほど『アル中』やってから寝た」
「じゃぁ、予定通り楽しめたんだっ」
「独りで気むずかしい顔するよりはよっぽどいいよね、お酒は安い泡盛の360ccのビンをラッパ飲みしてたから安くつくし」
「泡盛って結構きついお酒じゃないのっ?」
「30度くらいやわ、『泡盛ラッパ』ってあんまりいい飲み方じゃないんかな?でも、ウチはお酒もタバコも『ストレート』が基本、ビールとかは頭が痛くなるから嫌いやし、フィルターついたのタバコってスッカスカやからあかんねん」
「なんか、曲がったことが大嫌い、みたいなっ」
「人格自体はひねくれてるねんけどなぁ・・・」
「それはねっ、Gamくんが自分で言ってるだけだと思うのっ、ホントはすっごく素直な人だと思う・・・」
「ぎゃはははは、ウチは素直にひねくれてるよ、スパイラルガイドみたいなモンやわ」
「?・・・」
「360度スパイラルガイドって考えてくれ、結果的には真っ直ぐになるけど、途中は思いっきりネジれてる、1回転してるやん、それと一緒」
「・・・」
「そしたら次は9月15日、台風一過でこの日は晴れ、空席待ちやから空港に行かんとあかんねんけど、240番やからすぐに乗れるってワケちゃうやん、まぁ、適当に行ったねんけど、めっちゃ人多かったわ、ターミナルのフロア一面に人が座ってたから」
「空港で一夜を過ごした人達って多かったのっ?」
「見た目わからへんなぁ、でも、新聞紙やらバスタオル敷いて寝転がってる若い子もおったよ」
「大変そうだよねっ」
「トランプして騒いでるお兄ちゃんとか、なんやかんや言うても楽しんでそう、それを思えば家族連れは悲惨やと思う、見ててかわいそうになる時がある、せやから独りは楽でいいよ」
「ふ〜んっ・・・」
「で、昨日の今日やから、テレビ局が取材で来てた、ほら、こんな感じ」
どこの局の人達だったのっ?
さぁ?興味ないからなぁ・・・
「インタビュー、とかって、Gamくんはされなかったのっ?」
「ウチか?残念やけどそれはない、ウチのことやからロクでもないコメントしか残さんと思うわ」
「お茶の間にGamくんが放送されるのって、想像できないもんねっ」
「ああ、例えばやけど、
『こちらには、何をしに来られました?』
『ライギョ釣り!』
『・・・・・・』
まずはこんな感じと違うか?最初から話し噛み合わんもん・・・」
「ぷぷぷっ、でも、見てみたい、って気もするよっ♪」
「いや、ホンマにそうなったらミキの場合、『あ〜っ!Gamくん、そんなコト言うのやめてよっ・・・』って反応を示すと思うぞ」
「う〜んっ、そうかも・・・」
「ははは、話し戻すけど、フロア一面が人だらけ、ってさっき言うたやん」
「うんっ」
「何とか座れる場所見つけたんやね、もちろん『プラノのバズーカ』も一緒やから邪魔にならん様に立てかけれる場所やわ、で、床に直接座ると冷たいし痛いで腰悪くするやん」
「そうだねっ、さっきも、新聞とかバスタオル敷いて、って話しだったもんねっ」
「ウチが偉大なのは、そういった突発的な状況にも対応できるねん」
「えっ、よくわかんないよっ・・・」
「そしたら、これを見て欲しい・・・」
この床、冷たそうやろ?
それはそうだけどっ・・・
「この赤いシートみたいなのを敷いてた、ってコトでいいのっ?」
「さて問題、この赤いのはどうやって手配したでしょうか?」
「う〜んっ・・・、まさか、その泊まってたところから持って来ちゃった、とかっ?」
「ブブー!残念ながら外れ!!」
「じゃぁ、どうしたのっ?」
「これは飛行機の毛布が正解!」
「あ〜っ!そんなコトしちゃっていいのっ・・・」
「ウチは民間機に乗ると毛布を失敬するのが趣味やねん、せやからこういう時に悪い趣味が役に立つ、それともう一つ注目なのが、この毛布は普通席の毛布じゃなくって『JAL』の『クラスJ』って、ちょっといい席の毛布やから普通席の毛布よりも肌触りもいい(笑)」
「そんなの自慢になんないよっ、Gamくんってホントにっ・・・」
「でもな、例えばミキが一緒におったとする、で、この状況下において、直接床に座るか?ウチが失敬した毛布使うやろ」
「・・・」
「表面だけ『いい子』してもしゃあない、ウチは人間の本質を突くから」
「でもっ、そんなコト言ったってっ・・・」
「まあいい、話し変えるけど、民間機に積んでる毛布って結構特殊やねんで、難燃性とか帯電防止とか、要は事故を未然に防ぐ、もしくは被害を最小限で食い止める、って考え方でそういう特殊素材の毛布を使う」
「そうなんだっ・・・」
「ちなみにこの日、空港のフロアにおった人間で『クラスJ』の毛布を敷いてた人間はウチしかおらんかったぞ」
「そんなの、当たり前だってば〜っ」
「そう、そういった意味合いからも、ウチがこの世で唯一無比の存在、ってのが窺い知れると思う、自分で言うのもなんやけどな」
「それはミキもわかってるよっ、でも、もうちょっとだけ、フツーにしてくれたら、って思う時ってあるもんっ・・・」
「それはムリ、フツーがいいのなら他を当たってくれ」
「・・・」
「じゃぁ、話しの続きやわ、『那覇〜中部国際』便は1日2便、ってのは最初に説明した、で、空席待ちの呼び出しがあってんけど、最初の便で50番くらいやったっけ、それやと先が全然読めんやん」
「そのペースで行くと、5便目だもんねっ」
「臨時便でも1便出せば問題ないねんけど、羽田行きとか関空行きの方がもっと人が多い、たぶんそっちを捌ける方が優先順位高いんかな?で、ケータイで次の日の空席を調べたら空きがあったから、15日に帰るのはやめて次の16日に帰ることにした」
「でもっ、またお金かかっちゃうよねっ」
「先が読めんと待ちぼうけなのはウチの趣味じゃない、日程もまだ余裕があるし、他力本願じゃなくって自分で決めたかったねん」
「それじゃぁ、何時くらいまで空港にいてたのっ?」
「宿泊の関係上、14時くらいかなぁ、あんまり早いとチェックインできへんやん」
「それじゃぁ、この日はどこに泊まったのかなっ」
「空港からちょっと行ったところに『国際通り』ってのがある、お土産売ってる店とかが並んでる、繁華街、みたいな場所やわ、ウチ的には石垣島の離島桟橋の規模をめっちゃ大きくした感じやけど、その辺やわ」
「じゃぁ、いろんなお店に行ったりできるんだねっ」
「若い子はそれでいいけど、ウチはそういうのに興味ないから、晩メシ喰うついででちょっとウロチョロした程度やなぁ」
「そうなのっ?」
「いや、そういう場所こそ単独でうろついたって全然面白くないやん」
「うんっ、そんな感じだねっ」
「まぁ、余裕があったら『慰霊の旅』とか言うていろんなとこ行くねんけど、それはまた今度行った時にしようと思った」
「Gamくん的には、それも大事そうだもんねっ」
「ああ、永遠のテーマやわ、戦争って」
「じゃぁ、那覇では何もしなかった、ってコトだよねっ、ちょっと、もったいない、って気がするんだけどっ・・・」
「台風が通過したすぐやから釣りはできへんし、『慰霊の旅』も最低でも1日は欲しいねん、要するに、宿でフテ寝してた、でいいよ、せやからこの日は以降特記事項なしやね」
「それじゃぁ、最後の16日の帰る日だけどっ、この日も結局、空港行って飛行機乗った、ってコトだけでいいのっ?」
「そうやなぁ、特記事項は・・・、そうそう、空港でタバコ吸ってたら、オッちゃんが下敷きをウチワ代わりにしてあおいでた」
「下敷き、ってノートに挟んで使うやつだよねっ?それが、何かあったのっ」
「最後まで聞けって、その下敷きって、『那覇空港』の航空写真がプリントされててん、今、『那覇空港』って滑走路を増設しようとしてるねんけど、それのアンケートを募ってたから、その粗品かな?って思った」
「・・・」
「それで、ウチも下敷きもらいにアンケートしに行ったねん」
「それって、目的が違うよっ、下敷き目当てじゃんっ♪」
「気にするなって、で、アンケートしてるところに行ったら、大学生のバイトかな?お姉ちゃんが2人おったんやね」
「あっ、Gamくん、また、意味わかんないこと言ったんでしょっ!」
「やっぱり、そうなるんかなぁ・・・」
「も〜っ、どうしてそんなことするのよ〜っ!」
「口癖やからしゃあないよ、それで、アンケートはそれなりに記入しておいた、『F-4EJ改じゃなくてF-15Jを配備して欲しい』とか(笑)」
「それって、自衛隊のお話しだよねっ、関係ないんじゃないのっ?」
「『那覇空港』は民間機と海自と空自と海保も使ってるから、滑走路が足らんのやわ、せやから、『F-15J云々』は関連のある話しやぞ」
「・・・」
「で、アンケート書き終わったら、予想通り、お姉ちゃんが粗品くれるねん、下敷きだけじゃなくって結構、色々アイテムあったぞ」
「どんなのがあったのっ?」
「ボールペンやら、メモ帳、ウチワにあとはなんやったっけ、ステーショナリーグッズ系が多かった記憶がある」
「じゃぁ、Gamくんは下敷きはやめて他のにしたんだっ?」
「いや、『ウチはお姉ちゃんがいいぞー!』って言うた」
「!・・・」
「そしたらそのお姉ちゃん、隣にお姉ちゃんに『それじゃぁ、行ってくるから』みたいな感じで手ェ振って席を立ってた、ノリのいいお姉ちゃんやったぞ」
「それって、完全にナンパじゃんっ・・・」
「さぁ?お姉ちゃんも冗談って思ったのと違うか、それから適当にお姉ちゃんと話ししてたんやけど、ウチみたいなことを言うた人間はおらんらしいわ」
「そんなの当たり前だよっ!」
「怒るなって、最後の日でこれから帰るのに地元のお姉ちゃんを引っかけてどないするねん、って感じやぞ」
「でもっ、ケータイ番号とか、メアド聞くとか、色々あるじゃないっ!」
「メル友か?ウチはそんな子供みたいな趣味ないぞ」
「それはそうだけどっ・・・」
「最後に『何してるねん、今から行くぞ』って言うたら、お姉ちゃん 、『仕事があるから・・・』なんて言うてたよ、『ほんなら、仕事なかったら一緒にくるんか?』とまではさすがに言わんかったし、お姉ちゃんが何を思ってたのかは知るよしもない」
「・・・もうっ、Gamくんって、ホントに独りにしておけないんだからっ」
「さて、ほんなら最後の戦利品がこれやね・・・」
沖縄だからっ、海って青いんだねっ
ちょっと沖に出れば、でも、関空とかセントレアとは比較にならんなぁ・・・
「これが、その下敷きなんだねっ」
「そう、光の加減で見にくいと思うけど、真ん中ちょっと下あたりが滑走路やけど、それより沖合にもう一本作る予定らしい、で、どこまで沖合に作るかで色々検討中みたいやね」
「じゃぁ、光の反射してるあたりとかっ?」
「そこやと左に島があるやん、離着陸の邪魔になるらしいわ」
「もっと上の方だったら、海を埋め立てちゃう、ってコトだけど、それもちょっと問題だよねっ」
「そう、色々検討してる、ってのは環境と利便性の折り合いをどう付けるか、って最近の流行やん、今の滑走路に近すぎると2本同時で離着陸できへんみたいやからあんまり意味ないし、沖を埋め立てる様やと、これまた環境保全的問題で大モメになるのはわかり切った話しやんか」
「うんっ、すっごく難しいお話しだと思うよっ」
「せやろ、ウチも調子乗ってアンケートで下敷きゲットしたり、お姉ちゃんと会話してみたけど、ちょっと反省してる、これはウチら本土の人間がとやかく言う問題じゃないもん」
「そうだよね〜っ、Gamくん、あんまり調子に乗るとダメだよっ」
「ああ、そうやね」
「それじゃぁ、下敷きのお話し以外で、何かあったのかなっ」
「ないなぁ・・・、あとはマジで飛行機乗って帰るだけやもん」
「じゃぁ、今年の遠征報告はこれで終わり、ってコトだねっ」
「うん、そういうことやわ、それにしてもめんどくさかったぞ、今年の報告って」
「すっごく長くなっちゃったねっ」
「やっぱり『例の会話形式』のせい、次からはもうヤメやな、予想通り脱線しまくってたから」
「そうだねっ、でもっ、わかっててやったのってGamくんなんだからっ」
「うっ・・・」
・・・・・・
・・・・・・
「そしたら、今回の総括するわ、まずは『コウタイ』やけど、
『後に続く者を信ず』
やな」
「どんな意味なのっ?」
「わかりやすく言うと、
『誰か、ウチの代わりにコウタイ釣ってくれー!』
でもいいよ」
「じゃぁ、Gamくんは『コウタイ釣り』ってもうしないのかなっ?」
「ちょっと考え中やねん、場所的には『ライヒーポイント』付近で正解やと思う、あとはダムかなぁ・・・」
「あれっ?でもっ、ダムって釣りをしたらダメなんじゃないのっ?」
「流れ込みから侵入すれば誤魔化せそうな気がする・・・」
「それっていいのっ?」
「さぁ?ウチはどうなっても知らんぞ(笑)、そしたら次、前にも言うたけど、
『石垣島は日本最南端のライギョフィールド!』
かな、でも、わざわざ石垣島で『タイワンドジョウ』なんか物好きしか狙わへんと思う、『タイワンドジョウ』が釣りたかったら兵庫県の方が現実的、でも、旅行のついでやったら『日本最南端のライギョ』ってあり得るかな?」
「やっぱ、すっごく遠いもんねっ」
「その通り、非現実的やから、あと、『離島メッキ殺』については、
『マングローブの河口でメッキ殺!』
ってのが一つ見えてきたと思う」
「いろんな条件、ってありそうだよねっ」
「うん、それは次の機会に詳しくまとめるけど、あとは、
『この時期の沖縄は日程に余裕を持って行動すべし!』
やね」
「Gamくんは、その辺って大丈夫だったのっ?」
「いつも月曜出発の金曜戻りで予定組んでるし、今回は土日月の3連休やったから、2日延長してもあと1日余裕あったもん」
「ちゃんと考えてるんだねっ」
「サラリーマン稼業やからな、で、最後やけど
『やっぱり釣行報告はめっちゃめんどくさい!』
ってのを強調しとく、ほんなら今年の報告は終わりにするわ、シーズンオフでもやることいっぱいあるし」
「そうだねっ、Gamくん、お疲れ様っ♪」