ラッピング編は、今までにも色々とアップしているので、まぁ、適当にお茶を濁そうね。
まずはトップガイドの接着。「Falco」編でも述べているが、完全1ピースのロングロッドだとグリップとトップガイドの位置合わせが難しくなる。今回も7ftのシングルハンドルだからその傾向だ。「Falco」は わざと小さめのパイプ径を選択、削って「はめあい」を確保してズレないようにした。でも、ティップの細い竿だと削るのも嫌な感じだし、細い目のパイプ径は若干大きい目に作られているように思える。なので、作業中に勝手にずれてしまう&リールシート〜トップガイド間の距離が長いので合わせにくい事の対策方法Part2として、こんな方法を・・・
特記して箇条書きせんでもええ?注意点はもちろん「5分硬化型は時間との戦い」だから、本当に手際よくやらないと変な方向で固定されたり、はみ出しが残ったりする。今回に関しては、90度スパイラルだから明確な目印というのがない。なので、本当に適当だ。目印があった方が心理的に安心して作業できると思う。フジ・ホットグルーを使う、という選択肢もあるのだが、アレってあまり信用ならんからね。今回はトップガイドにはラッピングしないし。
このまま使うと、高切れ頻発、ロストしまくってかなわん・・・
これは「Salamander」て使っていたトップガイド。高速トゥイッチで防波堤に激しくぶつけるものだから、画像左側が欠けてしまっている。それも高価なチタンSiCだ。トップだけ衝撃に強いゴールドサーメットを採用しようかな、と思ったくらいだが、さすがにそれはやめてチタンSiCにしたが、トップガイド交換のことを考えると「スレッドを切ってガイドを交換して、またスレッド巻きしてコーティング」というのがメチャクチャめんどくさそう。なので、最初からトップは交換前提でスレッド巻きしないことにした。高速トゥイッチだとトップガイドは消耗品か・・・
トップガイドの固定が終わったら、次はガイドの位置決めだ。竿の長さ自体は7ftなのだが、シングルハンドルということもあって実質7ft6inchのダブルハンドルと見た方がいいだろう。今回使用したガイドセットT-LNSG1291Nだと、7ft6inchのニューガイドコンセプトセッティングよりも1コ少ない。あと、90度スパイラルなので普通のガイドセッティングとは違うし、「Salamander」は同じ90度スパイラルだけどスローテーパーのグラスロッドだから長さを比例計算して割り出すのもちょっと違うような気がする。当たり前だけど「クオッドツイスター」なんて持ってるわけないし、う〜ん、困ったなぁ・・・
こんな時は「野性の勘で適当に!」とやってみた。
ガイドレイアウトその1
このセッティングでガイドを仮止めしてベンディングテストしてみよう。
ちょっと見にくいが、リールシート〜バットガイド間とその次が怪しい・・・
ティップやスパイラル区間はいいのだが、バットがいまいち気にくわない。ライギョ竿だと硬いので、ある程度適当セッティングでもいいが、柔らかい竿の場合はその辺を疎かにするとロクな事がない。素直にガイドを1コ追加した方がいいのだが、素直じゃないのでもう一回検討し直そう。
ティップ側をかなり開けてみた
今度はティップの間隔をかなり開けている。昔の竿みたいだね。このブランクだとティップはそんなに詰めなくてもいいと思う。Mod-Fastだし。これがFastテーパーのブランクなら、また考えないといけない?
見た目あまり変わっていないようだが・・・
ドラグテンション1kgで実験している
スパイラル区間をバット側に寄せれば1kgベンディングテストでもなんとか問題ない。なので、これで確定だ。それにしてもスパイラルじゃなかったらメチャクチャ変なガイド位置だと思うぞ。ライギョ竿よりもティップ開けてるもんね。
冗談みたいなレイアウト?
余談だが、このベンディングテストでは、プレッソベイトとコンクエスト51のドラグ比較を実施している。MAXドラグはコンクエストの方が高いのだが、滑り出しの滑らかさはプレッソの方が確実にいい。ドラグテンション400gを超えたあたりから顕著に表れるぞ。ただ、プレッソも800g近辺の挙動は怪しくなってくるのだが、それでもコンクエストよりはいい感じだと思う。まぁ、バスリールとトラウトリールの違い、と言ってしまえば・・・
次はガイド足を削ろう。でも、T-LSG6だと厚みも薄いし、今回は何かの手違いでCスレッドで巻くから削らなくてもいい?FujiチタンとFujiステンレスだとチタンの方がビッカース硬さも硬いし、小さいからめんどくさそうだ。でも、一応削っちゃったけどね。(ビッカース硬さ比較はこっちを見てね)
ガイド足の次はブランクへの仮止め。この辺は紹介しなくてもいいだろう。
次にラッピングだ。これも何回も紹介してるから、どうでもいい?いや、シングルフットガイドはファイナルダムン初なので、ちょっとだけコメントを・・・
メッキ竿だとライギョ竿みたいに、強度に対して神経質になる必要もないので軽量シングルフットガイドが採用できる。でも、固定強度だけはちょっと気になる。足のあるバット側しかスレッド巻きしないから、最悪はスッポ抜けしそうな気がしなくともない。で、シングルフットのラッピングは抜け対策として、こんな事をするのがビルドの常識になってるみたい。
ガイドリングの下まで巻いておこう
足を全部巻き終わってそこで止めてしまうのではなく、さらに足の前も何周か巻いてしまうのだ。こうすることによって少しでも抜けに対する抵抗性を高める事ができるらしい。LSGのように低いガイドだと、ガイドリング下のスレッドコーティングが凄くやりにくいが、ここもコートするとより抜けにくくなるだろう。あと、やはり思いっきりテンションを掛けて巻こう。なんやかんや言うて工夫しても、シングルフットが固定強度でダブルフットより劣るのは事実だから。となると、Aスレッドじゃなくて、よりテンションの掛けれるCスレッド巻きは正解だったのかも知れないね。お手持ちの市販竿はどうだろうか、足の前も巻いている?
お次はネーム入れ。「Shooting Star MicroTrevally4」という正式名称に加え、サブネーム「Power Twitcher」なんてのを印字しておく。「Salamander」が「Hi Speed Twitcher」なので、もう少しパワーのある竿だから「Power Twitcher」というサブネームを採用してみた。
シルバーのインクリボンを使って印字してみた
ちなみに「Salamander」はこんなこともやっているのだが、今回はリールシートの都合上、やめにしておこう。
KDPS16だから「火龍 滅騎殺」の隠しネーム入れなんて細かいこともできたけど・・・
さてと、ガイド巻きやネームが終わったらコーティングして完了だ。シングルラップなので2回巻きする必要もないし、コーティングも速乾性(速硬性?)のスレッドマスターだから時間短縮できるだろう。ただ、そろそろ外気温が低くなってきたので、硬化時間はちょっと長くなる。スレッドマスターでも余裕を持って作業できる季節になってきたね。オフシーズンのビルドにはいい感じだと思うぞ。
次回は完成品の公開と、実釣編だ。今年のメッキはどないやねん!(2006/11/12更新)