3号メッキ殺「Salamander」編では、次の竿(2号メッキ殺)はG-LoomisのS8422IMXという高弾性カーボンブランクでビルドすることになっていた。が、これも諸般の事情というか、気まぐれというか予定が変更になってしまい、4号メッキ殺を先にビルドする。

まず、「Salamander」を1シーズン使ってみての気付点から。

使っていくと色々と感じることが出てくるのである。基本コンセプトは変わらず、ちょっと長い目でもうちょっと硬いブランクで作ればいい、それが今のところの結論だ。普通に考えれば2号メッキ殺で予定していたG-LoomisのS8422IMXで組めばいいかな、とは思う。が、今回もちょっとヒネリを入れている。どんな竿を組むにしてもブランクの選択って重要だと思う。メッキだとライギョ竿よりは選択肢があるので、そういった面ではいいだろう。で、G-LoomisのCB841BRなんてのを選択してみた。

メーカー
種類
型番
長さ
ライン
ルアー
アクション
テーパー
バット径
ティップ径
重さ
値段
G-Loomis
クランクベイト
CB841BR
7ft
6-12
1/4-1/2
ML
Mod-Fast
0.415
4.5
-
$100.00
BRというグレードは2006年の新作らしい・・・

メーカーはG-Loomisで変わらないが、スピニングブランクではなくてクランクベイトブランク。本来は小型クランクベイト用なのだが、クランクベイト用だから魚を弾かなさそう、というのが主な狙いだったりする。G-Loomisのクランクベイトロッドってバスには評判いいらしいけど、ミディアムライトだからメッキにはちょっとオーバーパワーかも知れないね。最小ルアーが1/4ozとマイクロルアーには厳しそうだし。ただ、ルアーの重さで竿をブチ曲げて反発力で投げるのではなくて、ゆったりとしたスイングで片手投げする気だからどうにかなるとは思っている。またまた先行き怪しそうだね。ちなみにこのBRっていうグレードはBRONZEの略で、種類の違うカーボン素材を混ぜているらしい。だとするとIMXやGL3、GL2をごちゃ混ぜにしているのかな?GLXはわからんけど。

ブランク
ちょっと茶色がかっているのがわかるかな?

次はガイドだ。今回はフジのチタンガイドセット「T-LNSG1291N」を使う。もちろん90度スパイラルにする。チタンガイドだと、やはりセットでなければ高くて買う気にならない。別にステンレスでもいいのだが、近所の釣具屋さんで売っていたのを買い置きしていたから。まぁ、チタンSiCだとミーハー気分も存分に味わえることだろう。G-LoomisブランクにチタンSiCのカスタムビルドロッドって、定番中の定番だと思う。管理人らしくないなぁ・・・

チタンガイドセット
トップのパイプ径が大きいので買い足しだ

リールシートはECS-KN16、ブランクが触れるっていうヤツ。ライギョ竿みたく17や18は必要ない。ただ、16ってナットが小さくてリールによっては締めにくい場合があり、実のところあまり好きではない。プレッソやコンクエスト51ならまだいいが、TD変態グリッピングレフトは強烈に締めにくい。なので「Salamander」みたいにフロントグリップ兼用ナットのKDPSを使う、のではなくて、ちょっと小細工するためのKDPSなのだ。もち、トリガーなしなのは当然のことね。

リールシート
上がKDPSつきトリガーシートECS-KN16(10)
下は16と18のナットの比較、16はかなり小さいのだがバスロッドだとこれで標準サイズ

グリップはいつも悩む部分だ。EVAにするかコルクにするか、EVAなら色はどうしよう等々。これで2〜3時間は悩むことができるが、そういったこともビルドの楽しみではある。で、今回はグレーのEVAにする。実はブランクが茶色がかった仕上げなので、赤とか緑にすると変態度が高くなる。別にオーソドックスな黒EVAやコルクでもいいのだが、何かワンパターンって感じがして面白くない。なのでグレーEVAの採用だ。長さは7ftのブランクなのでちょっとだけ長めにするつもりだ。形は適当、今回は切るだけにしようと思っている。加工済みEVAも一応仕入れてはいるが・・・

グレーEVA
特記事項は色だけやね

あと、メタルパーツを今回はちょっとだけ。管理人は普段からあまり使わない方だが、たまには使ってみるのもいいかなと思う。金銀じゃなくて黒にしたのは、グレーEVA&茶色ブランクという配色を考えてのことだ。

メタルパーツ
ワインディングチェックとリアシートリング、ナットスペーサー
1個税抜き500円だから、黒スレッドでも出来んこと無いけど・・・

スレッドはNCPのミディアムグレイ、#521ってヤツ。これに黒のピンストライプを入れる程度と、いつも通りシンプルに行こうと思っている。ただ、なぜか細いAスレッドではなくてCスレッドだ。間違えて買ったくせに「Cスレッドの方が巻き回数が少なくて済むけど、Dスレッドほど太くないのでメッキ用にはいい感じかな」なんて理由をつけたりする・・・

NCPのCスレッド
間違えたのをそのまま使う、いい加減さがたまらん・・・
「天雷蛇頭殺」もグレーのスレッドなのだが、あれはミシン糸!だったりする

今回も竿の名前は航空機にちなんでいる。「Shooting Star」というのはこんなのだ。

T-33A
航空自衛隊浜松基地に展示されている練習機型T-33A
オレンジ色は燃料タンクなのだが、これを「爆弾!」と言った航空自衛隊員がいる・・・

ロッキード・P-80「Shooting Star」が正体。メチャクチャ古いジェット機で、コイツの複座練習機 T-33Aは1999年まで航空自衛隊で飛び続けており、1945年には原型がすでに飛んでいたから骨董品のような飛行機なのだ。まだどこかの国で運用を続けているだろう。そこまで調べなくていい。ちなみに「Shooting Star」の日本語訳は「流れ星」のこと。流れ星で「あっ、B7A!」と気がついた貴方とはこのネタで語り合うことができると思う。

B7A2流星改
さすがに「流星改」は復元されていないが、機体そのものは現存する
高性能な艦上攻撃機だったらしいが、残念だが1945年ではその高性能も発揮できない・・・

愛知航空機(愛知時計電機)の艦上攻撃機・B7A「流星」。B7A2「流星改」の正式採用は1945年だから、P-80とはほぼ同期生だったりする。今回は竿の性格と「Shooting Star」や「流星」という名前を一致できなかったのが残念だが、名前だけでも良しとしておかなければ。「Micro Trevally 4・Shooting Star」というのが今のところの正式名称だ。

今回もそそくさと組んでいこうと思う。というか、早く組まんと「秋水」みたいにシーズン終わってしまうぞ。
それでは次回、ビルド編へ、Let's go!(2006/11/4更新)

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おまけ

実は、エバーグリーンのバスロッドで「クオッドツイスター」っていうのが90度スパイラルガイドなのを全く知らなかった。だって、ライギャーにコンバットスティックなんて関係ないもんね。飛行機好き企画のネタを探しているときに発見して「あぁ、行き着く先は同じやねぇ」とは感じたが。ここで「有名バスプロプロデュースの竿と同じ90度スパイラルだからどうの・・・」なんて発言は未来永劫あり得ない。「何が面白くって有名アングラー引き合いに出してまで自己の正当性を訴えにゃぁいけんのか」って思ったりする。有名人だって結構怪しいからね、DDLとか意味わからんし。駆逐艦のDDHやDDGなら理解できるけど。管理人はもっと怪しいのだが、とにかく「ウチがこう思ったからこうする」というのが現在の方針なのだ。

あと、今回もブランクはいつもながらの海外通販だが、G-Loomisに関しては国内調達でいいと思う。例のマタギだと2006年価格表なら¥13,200だから、為替レートや送料、関税を考慮すれば$100だと変わらないような気がする。センクロでも国内流通しているブランクだとそんな感じかな。ちなみに今回はAnglersWorkShopのバーゲンセールで買ったから$85だったけどね。