フジの海外専売ガイドとしてSiCガイドに次ぐ地位を築いているアルコナイトガイドだけど、管理人がセラミックの物性を含めて紹介したのが2006年の4月だから結構昔のお話しになる。今回、『 ガイドについてのエトセトラ・アルコナイトガイド追補版』として改めてコメントすることにしたのだが、 この件、 もう知っているヒトもいると思うけど、

シマノがバスロッドのゾディアスでアルコナイトガイドを採用しやがった・・・

前回、窒化珪素ガイドのお話しをしたのが2011年で、その当時シマノはパックロッドのトラスティックにアルコナイトを採用していたけどあまり一般的な竿じゃなかったのか、そんなに反響が大きくなかったのかな。でも、今回は一般的なバスロッドで、それもリーズナブルな価格帯のゾディアス、ということもあってそれなりに話題になってるみたい。そこでおさらいの意味、ではなくって、色々なガイドを追いかけてきた管理人がコメントすべき重大なネタが見つかったので紹介しよう。

それでは例によって物性データから。

物性その1
なにがめんどくさいって、テーブル作るんイヤになってきてん

最初は2006年に管理人が紹介した各種ガイドリングの物性データで、黄色の文字がアルコナイトの物性だ。この時点ではビッカースかたさ以外はSiCリングに迫るスペックだから国内で販売してほしいなぁ、というコメントを残している。そして次のデータだけど・・・

物性表その2
テーブルよりも、スクリーンショットの方が楽やねんな・・・

今度は2011年に海外専売の窒化珪素ガイド、シリコンナイトライド2を紹介したときの物性データ。これは当時シリコンナイトライド2の物性が不明だったので京セラの窒化珪素のデータを追記してお茶を濁しているのと、フジの単位がSI系に変わったので管理人がそれに合わせて換算している。なので、数字そのものは変わっているが物理的なスペックに変化はない。

では、肝心な次のデータをよく見てほしいのだが、

物性表その3
フジのウソつき!?

これはフジの2010年頃の資料らしくって、日本語が混じっているけど、真ん中3種類のガイドは海外専売のガイドリングを紹介しており海外向けのカタログみたい。この資料で注目すべき点が2つあって、まず、左から2つめのNリングはシリコンナイトライド2のことで、ようやく物性が判明したのでそれはそれでOKなのだけど、今回のメインイベント、

アルコナイトの熱伝導率が大幅に低下しているぞ・・・

なにがあったのか知らないけど熱伝導率が46から11だからおよそ1/4のスペックダウン、ここまで極端に低下すると本当になにがあった?と問い詰めたくなる。一応、ハードロイも数値は違っているが、これは0.02という数値を直接換算した値と小数点第3桁の数値を含めて換算した値の違いだと思うし、ハードロイなんて誰も気にしないからどうでもいいよね?

ところで、元々の引用したデータに誤謬はなかったの?という指摘があるのはもちろんのことだろう。なので、引用元のhttp://www.fujitackle.com.auに飛んでみたけど、

そんな古いデータが公式サイトに存在するワケないやろ!

そもそも時代はトルザイトなんだからこの期に及んでアルコナイトを強力にプッシュする必要性はフジにはないのだろう。でも、このままだと、単純に管理人が間違えて世間を騒がせたことになってしまうが、過ちを認めたくない管理人、シャクに障るけど今回は他人に頼って誤魔化すことにした・・・

他人に頼ると痛い目合うぞその1
海外掲示板アーカイブその1だ
クリックすると飛ぶからな

これは海外の掲示板からパクってきたが、日付を見てもらうとわかるが1999年の書き込みで、この時代だとアルコナイトのThermal Conductivity、すなわち熱伝導率が0.11になっており、管理人が紹介したデータと一致する。それともうひとつ、

他人に頼ると痛い目合うぞその2
海外掲示板アーカイブその2だ
これもクリックすると飛ぶからな

今度はキリル文字だから全く意味がわからんと思うが、2006年の書き込みで管理人が紹介したのと同時期になるけど、やはりアルコナイトの熱伝導率は0.11なのだ。

さて、こうなるとなにが正しいのかワケがわからなくなってくるよね。管理人は自分が正しい、って思っているけど、そうじゃないヒトもいるのは当たり前だろう。なので、想像になるけど、考えられることをコメントしておこう・・・

なにをどう判断するのかはこれを見た人それぞれに委ねるわ。ただ一つ言えることは、

アルコナイトは最強のハードリング!と素直に言えなくなってきちゃった・・・

管理人が常々、最強のハードリング、と言ってきた理由は先にも述べたけどビッカースかたさ以外はSiCに迫るスペックだからであって、その理由に疑問符が付いた以上、管理人はこの表現をヤメにする。でも、使わないのはもったいないから今後もロッドビルドの際には引き続きアルコナイトを採用するつもりでいる。ビッカースかたさがSiCに及ばなくてもPEラインの使用に問題がないことはフジが証明したからね。

誰や、SiCじゃないとガイドに溝ができるとか言うたヤツは!ちょっとは反省しろ!!(2015年3月28日更新)

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