先に、アンダーラップのコーティングで使ったスレッドマスターについて報告しておこう。
やはり、一筋縄ではいかなかったのであった・・・
まず、前回、「U-40に似ていると感じた」なんてコメントを残していたが訂正する。全然似ていないのだ。と言うか、どのコーティングとも違うぞ。作業時間も短いけど硬化時間も短いのだ。通常のコーティングだと1日は回しておく必要があるのだが、効能書きによると「1 hour rotation time, 4 hour re-coat time」なる記述があった。なんと「回すのは1時間」という速乾性?コーティング剤だったのである。重ね塗りも4時間後でいいらしいぞ。実際には4時間程度は回した方がいいと思う。時間のないサラリーマンビルダーうってつけ?また、フィニッシングモーターがないとお嘆きの方にもいいかも知れない。1日中面倒見なくてもいいし。「モーターなしで超激安ライギョ竿作成企画」なんてのも面白いのかな?硬さは硬い方だと思う、少なくともU-40よりは硬いぞ。ただ、速攻で硬化してしまうので作業性は悪い。「30min at 70 degrees」、作業時間が華氏70度で30分なんていう記述は冗談としか思えん。誇大広告丸出し?日本製ならJAROにでも訴えてやりたい。作業的には、少量を混合して硬くなってきたら新たに作ってしまうのがいい。1度塗りで仕上げてしまおう、なんてことは考えない方がいいだろう。泡消えが早いのは前にも述べたが、これは単にフレックスコートがダメダメなだけだと思う。一応、しばらくはコイツを使い続けるつもりでいる。(スレッドマスターが気になる人はこちらの公式サイトを見てね)
さて、お次はガイドラップなのだが、「2ピース・カムルチィ」で紹介しているので省略だ。ここではちょっとしたワンポイントを紹介する。
巻き込んだスレッドを抜き糸で引っ張ったときの余り糸の処理なのだが、ビルド教本なんかだと抜いた後に切るように記載している。だが、これだと端末がヒゲみたいに残ってしまうことが往々にしてあるのだ。やり方によっては上手くいくのだが、そういったことに余り神経を使いたくないので、こんなやり方を・・・
抜き糸を引っ張るが、中まで完全には喰い込ませない
この時点で余り糸を切ってしまうのだ
余り糸が抜き糸よりもちょっとはみ出ているくらい
抜き糸は結構巻き込んでおいた方がいいだろう
これで抜き糸を引っ張っても、ちゃんと中まで喰い込んでくれる
スレッド巻きのテンションもきついのでバラけることはない
このようにすれば高度な技量を必要とせずに楽に端末処理ができるだろう。このやり方以外にも、1の状態から抜き糸と余り糸を同時に思いっきり引っ張れば、スレッドは勝手に中で切れてくれる。ただ、メタリックスレッドの場合はちゃんと切れてくれないので初めから切った方がいい。いずれの方法もスレッドを思いっきり引っ張ってきつく巻いているから成立するのかも知れない。一般的なユル巻きの場合は無理かもね。
ガイドラップが終わったら、今度もコーティングだ。「しばらくはコイツを使い続けるつもりだ」などと発言したにもかかわらず、同じページでこんな事をするのであった・・・
珍しくMade in Japanだ!
プラグのドブ漬けコーティングではお馴染みのAccelがスレッドコーティングを発売したので、これも試しに使ってみよう!前作「秋水」で計量カップ測定で試してみたのだが、1週間経ってもあまり硬くならなかった。なので、今回はシリンジ計量でやってみる。これで思い通りの結果が得られるのなら輸入に頼らなくても大丈夫、という思いもある。フレックスコートって国内だと意外と高いから。ちなみにこれは混合比率2:1、主剤2に対して硬化剤1の割合だ。結果はまたの機会にでも発表するよ。そのうち輸入品や国産品を色々入手して徹底比較!なんてのもやってみたいなぁ、と思っている。ファイナルダムンのテーマは実験だからね。(秋水はその後フレックスコートを上塗りして固めてある。泡が多かったのはその名残だ)
あとはコーティングして、そそくさと終わらす。ただ、今回は3度塗りしている。なぜかって?それは、太いDスレッドだと巻いた両端がなかなかコーティングで埋められなかったからだったりする。その分今回はしっかりとコーティングしたつもりだ。
それでは本邦初(この表現って多い気がするなぁ)、カバーブチ抜きフライロッド「Falco・SnakeheadSlayer」完成品の公開だ。
長すぎるので全部入らない
何回も言うようだが、竿は難しすぎる
ちょっとディテールアップなどを・・・
グリップ〜ファイティンググリップ間のネーム
ファイティンググリップ〜バットガイド間のネーム
一見シングルラップ風の間抜けアンダーラップだ
今度は巨大リールで釣ってみたくなってきたなぁ・・・
せっかく買ったんやし
まぁ、相変わらず竿の撮影はうまくいかないのである。ちなみに、気になる完成重量は、
あぁ、200gを超えてしまったぞ
204gと予定より4gオーバーしてしまった。原因はカーボンケブラーパイプに求めることができる。この件は、もう少し軽いパイプを輸入したのでクリアするつもりでいる。次の課題に取っておこう。
竿が完成したので、本気ではないが早速試しで振りに行っている。なので、ちょっとミニインプレなんかを・・・
2006年10月28日(土)は曇り、いかにも雨が降ってきそうな雰囲気だ。しかし風は全くない。なので、フライの実験にはもってこいかな。それではタックルセレクトだ。
竿・・・Falco・SnakeheadSlayer これがなければ始まらない
リール・・・ROSS・CANYON BIG GAME 8 コイツで釣ってみたくなってきたので
ライン・・・WF15F/S マーリン用のビルフィッシュテーパーってヤツ、20mくらいかな
フライ・・・今回は無し、15番なら何でもいけるだろうが!
(おまけでWF10Fを巻いたOrvis MachVも試している)
結果から言うと、初代フライライギャー「Folgore」よりはるかに投げやすかった。クソ重い ビルフィッシュテーパーが簡単?に、それも弩素人がフルライン(とは言っても20mだが)投げれるのである。思わず笑ってしまったぞ。市販の8ft〜8ft6inchの15番クラスの竿ってなんか間違えていないか?長さなんかどうでもいい、そんな思いさえ頭によぎってしまう。シリアスなソルトフライフィッシャーからは、色々とご指摘を受けそうだが、弩素人のやっていること、とか言って大目に見てね。「ループがどう」とか難しいことは表現しかねるが、現状だとループが下がってテーリングの傾向にあると思う。弩素人&クソ重い ビルフィッシュテーパーだからということにしておこう。今のところ、合格点が与えられるだろう。これだと、カバーブチ抜き以外にも、糸を出さないソルトフライフィッシングなんてのも面白そうだ。コイなら確実に止めれそうな気もするし。(ちなみに10番ラインだと失速してしまう感じだ。ライギョ竿でメッキ用ルアーを投げているような雰囲気かな)
さぁ、今後の展開が楽しみになってきたぞ。 調子に乗って次回に続くのだ!(2006/10/29更新)