2008年の第一弾は、昨年の続きで「カバーブチ抜きバンブーライギョ竿」、珍しく予告通りにリールシート編で行ってみる。当初、「リールシートにフジのトリガーシートは絶対似合わんから金属のパイプシートを使う」などと述べているが、予定通りその線で行く。まず、今回手配したリールシートを見てもらおう。

レイクランドのリールシート
フツー?のパイプシートだね

現代のロッドビルドではあまり馴染みのない金属製パイプシート。これは日本製じゃなくてメイドインUSA、「Lakeland」ってメーカーの製品だ。一見フツーのパイプシートに見えるが、管理人らしくちょっとヒネリを加えている。まぁ、トリガーなしなのをコメントする必要はないけど、もう一度画像を見てもらうことにする。

ホントの姿だね
何が違う?
上がリールシート本体やねんけど・・・

えーっと、何が違うって言われてもやねぇ・・・、実はこのリールシート、フェルール付きなのだ。リールシートのフェルールってなんやねん?ソルトで使われている、ここでブランクを脱着するタイプのリールシートのことだね。要するにこの画像下の部品、フェルールにブランクを突っ込めばバットジョイント仕様にもできるワケ。ほんなら、今回は2ピース&バットジョイントなん?いや、そうじゃない。適当な大きさのリールシートがなかった、ってのが本当のところだったりする。このあたりはやはり適当、めっちゃいい加減な人だから。それじゃぁ、フェルールなしでそのまま使う?、いや、色々眺めてたりすると、これも色々浮かんできたのだったりする。そのまま使うのアホ臭いから・・・

ない知恵絞ったリールシート加工編、まずは旋盤で真ん中の部分を切断、ネジ部とフード部に分離してあげよう。

まず、突っ切り
黄銅やから突っ切りも楽勝やぞ♪

次は真ん中の部分を木で作ることにしたから、これも旋盤で加工してあげる。フライロッドのリールシートでよく見る、ウッドインサート、ってヤツだね。

中刳り
シャッタースピード速くした方がよかった?
これは中刳り作業だ

加工が終わったから、とりあえず構成部品をまとめてみるね。

構成部品
どうでもいい気がするけど・・・

それじゃぁ、次は仮組みしてみるね。

仮組み状態
まぁ、ええんちゃう?

クラシカルな雰囲気は出ていると思う。ちなみにウッドインサートは紫檀を採用している。カタカナだと「ローズウッド」でいいのかな?管理人は金属材料に関して言えば知識を持ち合わせているけど、木材はよく知らない。なので、在庫の紫檀をそのまま使ってみただけ、ってのが正直なところであって、少なくとも「紫檀がいいんじゃー」的感覚ではない。それはそうと特記事項、フェルールについてなのだが、フェルール構造は採用せず、フェルールのナットのみを固定側フードの後ろ側に取り付けるようにしたが、これは滑り止めを兼ねている。何せトリガーなしだ、手に対する「とっかかり」がないからね。あと、一番上の画像と比較すればわかるが、このフェルールのナットは前後反対向きに取り付けしているのと、そうするために若干であるが旋盤で加工していることも付け加えておく。この向きの方がしっくりしてそうだったから。

それでは次に行く。ウッドインサートを採用したのだが、この紫檀に関してもブランクの竹と同様に表面を保護皮膜で覆ってやる必要がある。難しく言ったからワケわからんかも知れんが、簡単に言えば塗装だね。竹はウレタン性塗料を「ドブ漬け」したからウッドインサートもその線で行ってもいい。管理人は塗装が苦手な人だけど「ドブ漬け」ならどうにかなることが前回で判明した。でも、今後のことを考えると色々な手法に手を出してみてもいい、そう思うのだ。それを踏まえての塗装方法は、

今回はオイルフィニッシュを採用しよう!

オイルフィニッシュってなんやねん?管理人もよく知らなかったのだが、木材の表面処理方法としてこんなのがあるみたい。どうするのかと言うと、植物性油を木材に浸透させて軽い保護皮膜とするらしい。この軽い、って表現に注目で、ウレタン塗装みたいな完全な皮膜が形成されず、お手入れが必要になるみたいだ。おまえ、放置プレイが好きやのになんでそんなことするねん??果たしてその回答は、

ウレタンで完全な塗装皮膜を形成したら、表面がツルツルやから滑るやんけ!

フライロッドのリールシートだとウッドインサート部は手に触れる場所じゃないけど、ベイトロッドの場合はそうじゃないよね。なので、ちょっとは木の感触を残しておいた方がいい、って感じで考えたのだ。何せトリガーなしだから。

そんなワケでオイルフィニッシュ作業の紹介、と行きたいところなのだが、完全に寝ぼけていた管理人、作業工程のほとんどを撮影し忘れた。なので、適当な紹介やけど勘弁してほしい。ゴメンな・・・

先に植物性油を使う、と説明した。だが、植物性油は取り扱いがめんどくさいらしい。乾燥時間が遅いとか。なので、こんなのを使ってみたけど・・・

オイル?
オイルフィニッシュ用らしいが・・・

これは植物性油じゃなくてウレタン系のオイル。オイルじゃなくてウレタン系塗料って表現でもいいだろう。ただ、ブランクの塗装に使った塗料よりもかなり薄いみたいだ。なので、あの塗料をうすめ液で思いっきり薄めてもいいと思う。これをどうするのかと言うと、

  1. とにかく塗る
  2. しばらく放置したらウエスで拭き取る
  3. 一日放置プレイ
  4. もう一回塗る
  5. 硬化しない間にサンドペーパーで磨く
  6. 一日以上放置プレイ
  7. 以下、4.〜6.を繰り返す

こんな感じらしいが管理人はいい加減、これがオイルフィニッシュだ、なんて信用しないでほしい・・・。それはともかく5.の工程がポイントみたい。オイルを塗布して濡れてる間にペーパーで磨き、磨いた際に発生する粉で木の導管を埋めてしまう、とのことである。そうすると、ドブ漬けみたいな光沢は出ないがそれでもある程度の凸凹はキレイになる、らしい。でも、実際は・・・

フィニッシュ後
背景にあるのは電気ストーブ、今回も強制乾燥だね

こりゃ、画像やと表現不能やわ・・・。なので、

今回はオイルフィニッシュもどき、ってコトで勘弁してもらおう(笑)

導管も完全に埋まってないし・・・。ちなみに植物性油を使った場合は2.の工程で拭き取ったウエスが発熱するらしく、ヘタをすると火を噴く、ってコトも有り得るようだ。なんか、マグネシウムの切粉を連想してしまうのは管理人だけ?いや、フツーの消火器で消せるからまだいいか・・・

オイルフィニッシュが完了すればあとはインサートと切り出したフードやネジ部を接着してあげればリールシートは完成だ。

接着中
これは接着中
気温が低いからこれもしばらく放置プレイだね

今回は両側からナットで締め付けて、しっかり密着するようにしておいた。なお、オイルフィニッシュ前後の画像を比較すると若干ではあるが紫檀の色目がちがって見えると思う。光の加減、とも言えるかも知れんが、多少は違うぞ。それとも気のせい?

慣れない木材の作業はなんか知らんけど落ち着かん。なので、次回は「金属フェルール編」、ファイナルダムンの真価はやはり金属材料かな?(2008/1/7更新)

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