「ねぇ、Gamくん、名古屋にいた頃って、結構いろんなコトやってたみたいだねっ」

「そうやなぁ、今考えるとな、もしかしたら一番面白かったのかも知れんなぁ」

「そうなんだ・・・」

「んっ?どないした?」

「別に・・・、それじゃぁ、名古屋編の続きだねっ」

「乗り物以外やと釣りの話やな、まず、あんまり釣りには行かんかったのは言うたけど、半自給自足っていうのをやってたコトがあった」

「それって、どういうことっ?」

「給料日前でお金なくなった時やねんけど、『東山公園の猫ヶ洞池』にバス釣りに行って料理して食ってた」

「え〜っ!そんなことしてたの〜っ!」

「ああ、自転車で行ってルアーで釣ったらお金いらんやんか、米だけはあったからバスはオカズでなぁ」

「そんなの食べたりして、大丈夫なのっ?」

「今見たらわかるぞ、生きてるやんか(笑)、その時はなぁ、会社にアンパンマンの貯金箱を持って行って『募金』って称して寄付もしてもらってたんや、『給料日前やからお金ないんですわ、お願いしますぅ』とか言うてな、それで、やっぱり命かかってるから、よう釣れるねん、遊びで釣ってもバスって全然釣れへんのになぁ」

「やっぱ、意味わかんないコトするけど、面白いよねっ」

「この頃はまだ野球見に行ってたなぁ、会社で2歳年上の人が名古屋人やのに阪神ファンやったから、一緒にナゴヤ球場に行ったりしてた、まだドームになる前や」

「ふ〜ん、って、ミキは野球はよくわかんないんだっ」

「まぁええ、ミキはウェーブって知ってるか?」

「ウェーブ?、よくわかんないけどっ」

「応援のやり方でな、スタンドの観客が端から順番に立ったり座ったりして波を表現するんや、藤井寺球場の近鉄ファンのウェーブが有名やったんかな?」

「ふ〜んっ」

「ナゴヤ球場でもな、中日のファンがウェーブで応援してたんやけど、ちょうど今の監督(落合)が選手の頃で、目障りやったんか、やめるように言うたって話らしいわ」

「・・・」

「で、ここからが本題や、ナゴヤ球場でウエーブしたのは中日ファンより阪神ファンの方が早かったんやわ」

「・・・」

「近鉄や中日のファンがどんなやり方で統制してたのかは知らんのやけど、阪神ファンがナゴヤ球場で発生させたウェーブは、観客1人がスタンドを横方向に走って、それに他の客が合わせて立ったり座ったりしてウェーブしてたんや」

「それの、どこが本題なのっ?」

「考えてみろや、会社の帰りに球場行くからスーツ姿で革靴や、そんなもん走り回るような格好違うやん、何回も往復するのんメッチャしんどかったぞ(笑)」

「あ〜っ!じゃぁ、Gamくんがウェーブ始めたんだっ!!」

「いや、ウチは無実や、で、次の日会社に行ったら、ラジオ中継聞いてたヤツがおって、『阪神ファンの間でウェーブが起こっています!あっ、ファンが一人走っているようですね・・・』って中継されてたって言うてた、ミキみたいに『おまえか!』とかも言われたけどな」

「テレビで放送されなかったのっ?」

「なんか知らんけど、その頃から中日-阪神戦って放送あんまりなかったぞ」

「ほんとにわかんないねっ、Gamくんって・・・」

「あきれるやろ、ウチも理解できんのや、もう1回言うけどウチは無実やけどな(笑)、あと名古屋ではなぁ、ギター弾いてみたり、クラブ通いしてみたり、今より社交的やったんかなぁ」

「そんなこともしてたんだっ、ギターとか、クラブって、今のGamくん見てたら考えられないねっ」

「そうやな、今はやってないし、そろそろ次行くわ、名古屋には4年ぐらいおったんやけど、転勤になったんや」

「どこにっ?」

「それがな、大阪や(笑)」

「戻ってきたんだっ」

「そうやな、まず原チャリの続きやけど、『JOG』は大阪でパクられてしもたんや」

「え〜っ」

「その代わり『TDR50』をもう一回引き取ったんや、名古屋に出張した時、会社で放置プレイされて不動車になってたの見つけたからな」

「もったいないよねっ」

「ああ、出張の時に直して、あとで引き取りに行ったわ」

「すぐ直ったのっ?」

「キャブに腐ったガソリン詰まってただけやから、あとは大阪の事務所に放置されてた『イブ』をもらった」

「どんどん増えてくるんだねっ」

「『イブ』はホンダのスクーターやけど、『スーパーDioSR』のエンジンに載せ替えたんや」

「ふ〜んっ」

「車体が軽いから、エンジン改造せんでも駆動系でリミッターカットしただけで結構速かったなぁ、『イブ』はいまはイトコが乗ってるわ、それで『ベンリィ』はフロント周りを『CB50S』に変更してディスクブレーキにしようとしたけどな」

「ということは、やめちゃったのっ?」

「『モンキーR』のエンジンに載せ替えしようとして途中でな、だから、今は動かんのや」

「途中でやめちゃうなんて、意外だねっ」

「いや、そんなことないぞ、原チャは放置プレイ多いからな、『GAG』はぶつけられて改造途中で放置やし、あと、ホンダの『シャリィ』と『モンキーR』も仕入れたけど部品取りでバラバラにしたし、今現在で動く原チャはないからなぁ、とにかく、単車はお金かかってしゃあないねん」

「もしかして、飽きっぽかったりするのかなっ?」

「釣りぐらいかなぁ、途切れ途切れでも続いてるのは・・・」

「釣りはどうなのっ?」

「大阪の事務所にな、バス釣り得意なヤツがおって、そいつも変なヤツやったから結構つるんでたなぁ」

「そうなんだっ」

「おお、アイツは『ヘンコ』やぞ、大阪に戻った頃はカムルチィよりもブルーギルの方が得意やったから、ギル釣り大会とか言って琵琶湖でそいつと競争したことあるんやけどな、今のドロップショットの原型みたいな釣り方っていうのを初めて見せてもらったなぁ、ウチ的にはそれが『常吉』の原型ちゃうかなって思うわ」

「で、ギル釣り大会はどうだったのっ?」

「ギルなら楽勝や!でもな、そいつ50アップのバス釣りよったんや、やっぱしバス釣りは上手かったと思うで、せやけどギル釣り大会やからウチの勝ちや、50のバスより20のギルやね」

「それって、価値観おかしいじゃんっ」

「ええんや、そいつも認めてるし、なぁ『Oくん』、名前は出さんけど」

「それ以外は、何かあったのかなっ」

「いいや、特記事項はないなぁ、で、大阪帰ってから2年半で辞めたんやな、それから1年はプータロやってた、貯金食いつぶすつもりでな」

「何してたのっ?」

「何もしてないぞ、無線とかラジオぐらいかな、『平壌放送』とか短波放送を聞いてた」

「北朝鮮じゃんっ!」

「ノースコリアやな、受信報告送ったら『チュチェ思想のなんたらかんたら・・・』とかいう小冊子送ってくるねん、読んでも理解できんかったぞ」

「・・・」

「今でもベトナムからは毎年年賀状送ってくるねんぞ、ええやろ」

「別に、そんなのいらないってっ」

「そう言うなよ、ノースコリアは小さい国旗も送ってきよったぞ、ミキ、自転車に付けたるわ、ライギョ竿を旗棒にして(笑)」

「絶対いりませんっ!」

「当たり前やな、それで、プーの次はちょっと守秘義務あるから詳細は省くけど、某特別職に就いてたんや」

「それって、もしかして・・・」

「想像に任せるわ、まず入って3ヶ月ほど教育訓練するんやけど、中隊で180人くらいおったんかな?それで、全員がウチの名前知ってるんや、しらんヤツはモグリやったぞ」

「・・・」

「学校でも、学年全員が名前知ってる人間って何人かおったと思うけど、ウチはそういう存在やったんや」

「何か、悪いことでもしたのかなっ?」

「いや、ただ単に声が大きかっただけやねん、班長殿が中隊員集めて説教されてるときに、『これこれできるヤツ!』とか言ったけど誰も名乗らなかったから、ウチが名乗り上げたら『おまえか、おまえはいい!』とか言って却下されてなぁ、みんな大爆笑や、班長殿もあきれてられたわ」

「ははは、それってただの『目立ちたがり』じゃんっ」

「いや、そういう『目立ちたがり』だけでできるシチュエーションとは違ったからなぁ、失敗したら怖いんやぞ、要は気合いと根性や」

「ふ〜んっ、そうなんだっ」

「まぁ、この頃はあまり文字にはできんし、自慢できるほど勤務してないから、これくらいにするわ、で、特別職退いてから1年は、またプーやねん」

「仕事するのがイヤだったりするっ(笑)」

「その通りやね、これも貯金食いつぶす気でな、この頃、ようやくカムルチィ釣りを本気で復活させたんやわ、せやから、本格的にカムルチィ釣るのはそんなに長くないんやで、諸先輩方に比べたらまだまだアマチュアや」

「それから今に至るって感じなんだねっ」

「そうやねん、それと、今の仕事し始めてからやな、沖縄遠征に行き出したのは」

「一人で行って寂しくないの?・・・」

「ええんや、自分のペースで釣りできるからなぁ」

「ミキなら、絶対一人で沖縄なんて行かないよっ、そんなの楽しくないじゃんっ!」

「まぁええんと違うか、目的が違うんやから、さて、ほんなら休憩やな」

「うんっ、最後は時事問題編だねっ」


ようやく歴史編も終わったところで、次回に続く

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