「ねぇ、Gamくん、ちょっといいっ?」
「ええけど、なにをいきなり・・・」
「ほらっ、最近やってたじゃないっ、フリーソフトでロッドネーム作るの、って」
「ああ、『インクジェット作戦』やな」
「あれねっ、Gamくんは『InkScape』ってソフト使ってたけど、ミキ、別ので試してみたんだっ」
「へー、そうなんや、・・・ミキはどんなソフト使ったん?」
「結局、名前と枠だけでしょっ、だからねっ、年賀状のソフトでちょっと試してみたんだよっ」
「うーん、あれもドローソフトの範疇なんかなぁ・・・」
「ミキ、その、ドローソフト、とかって意味はわかんないんだけど、年賀状のソフトでも試してみたら色々できちゃうんだね〜、って思ったんだっ」
「・・・あれって、お金出して買ったんやろ?」
「うんっ、そうだねっ」
「やっぱりそこなんやなぁ・・・、正直言うと別に『InkScape』じゃなくっても、使い慣れたソフトがあればそれでいいと思う、ミキみたいに年賀状ソフト使ってみるとか、ビジネスマンやったら『パワーポイント』使ってみるとか、ウチみたいに『イラストレータ』使ってもいいし、考えられることっていっぱいあると思うねん、フツーのメーカー製のパソコンの場合はプリインストールされてるソフトってあるやん」
「・・・」
「パソコン系のネタってその辺が難しいと思う、ヒトによって環境が大幅に違うことがあるけど、その差をできるだけ吸収できるのがあの手のフリーソフトやねんな」
「誰にでもできちゃう、ってコトだよねっ」
「そう、『InkScape』ってWindows版以外にもMac版とかLinux版もあるからたいていの環境なら使える」
「へ〜っ、そうだったんだ〜っ、・・・Gamくんって、そこまで考えてたんだねっ」
「ああ、誰にでもできる、って謳ってるのは伊達じゃない、自己満足じゃないからな、・・・まぁ、それはええねんけど、ミキは年賀状ソフトってどんなん使ってるのん?」
「ミキは『筆ぐるめ』ってソフトを使ってるよっ、Gamくんみたいに本格的なのじゃないけど」
「ははは、ウチが本格的なのかは知らんけど、・・・そうやな、そしたらちょっと教えてくれるか?」
「Gamくん、何をっ?」
「『ミキちゃんすぺしゃるっ!』やんけ」
「???」
「『ろっどね〜むは年賀状ソフトだもんね〜っ♪』やぞ」
「ちょっ、ちょっと待ってよっ・・・、ミキ、パソコン持ってきてないし、それにGamくんも『筆ぐるめ』って・・・」
「そんなん、体験版をダウンロードしたらええやんけ」
「じゃぁ、体験版をインストールしちゃうんだっ?」
「『ThinkPad』本体じゃなくって『仮想マシン』に仕込むんやな、試験運用やし体験版やから『仮想マシン』で上等やわ」
「Gamくんって普段から、その、『仮想マシン』って準備してる、みたいな・・・」
「うん、ファイナルダムンの動作チェック用でいろんなOSとWebブラウザを仕込んでるよ、それこそ『Windows3.1』から『Windows Server 2008』まで多種多様やわ」
「でもっ、確か、『InkScape』の公式サイトがインターネットエクスプローラでは見れない、って・・・」
「そう、たまに手ェ抜いて動作チェック忘れるとそーゆーことになるんやな、せやからちゃんとやらんといかんわ、動作チェックって・・・」
「じゃぁ、OSが違うと表示が違う、ってあるのかなっ?」
「うーん・・・、ファイナルダムンってそんなややこしいことはしてない、単純なレイアウトやから、どっちか言うとWebブラウザの設定、とくにフォントに依存するよ」
「あとねっ、アクセスカウンター、ってあるじゃない、あれって最近調子悪い、って言うか、表示されないみたいなんだけど・・・」
「そうなん?」
「あれっ?Gamくんってそこまでチェックしてないのっ?」
「昔は気にかけてたことあるけど、最近はどーでも良くなってきてるから・・・」
「なんか、投げやりだねっ・・・」
「いや、そーゆーのんじゃなくって、どれだけのアクセスがあったとしてもウチのやることには関係ないもん、もちろんより大勢の人に見てもらえればそれが理想やけど・・・、ちょっとそしたらカウンター見てみよか」
・・・・・・
「ははは、なんか調子悪い、っちゅーか、あかんのかな?」
「コレって、ネットの環境にもよるのっ?」
「どうやろ、確かこのカウンターって一定期間でクリックがないと消滅するはずやから、例の如く放置プレイ・・・」
「それじゃぁ、もうダメ、ってコトじゃんっ」
「しばらく様子見、あかんかったらカウンターは撤去しよか、どうせ『キリ番ゲットだもんね〜っ♪』とかってイベントはやってないし」
「ぷぷぷっ、そこはミキが出てくるんだっ」
「そーゆーイベントってもちろん本編じゃないし、やっても反応ないからアホ臭いだけ、ファイナルダムンは読者参加型のホームページじゃない、ウチのアホな所行を見て笑うのが適当やと思う」
「やっぱ、お笑いっ?」
「ああ、おまえもな」
「ちょっと〜っ!」
「なに?」
「ミキはそんなのじゃないってば〜っ」
「まぁ、ええやんけ、特に『月刊?ダムン??』はネットでよくある『面白半分の表現』ってことで」
「でもねっ、ファイナルダムンを見てる人って、ミキのコト、どう思ってるのかなっ・・・」
「・・・気になる?」
「ちょっと・・・」
「そうやなぁ、ウチはその件に関してはなんとも言い難いけど、ただ・・・」
「・・・」
「ウチがイジメ過ぎてる気がするわ」
「・・・」
「今年はもうちょっとそーゆーのを減らそうって思ってる」
「そうなのっ?」
「うん、なんちゅーても、ウチのかわいいミキちゃんやもんな」
「・・・Gamくん、ちょっと変わったねっ」
「そうか?」
「ほら、前はそんなコトって言わなかったじゃんっ、でも最近は結構言ってくれるし・・・」
「ホンマのことやからな、せやからミキ、今年もウチと一緒にやってくれるか?ウチは技術屋さんとしてじゃなくってオトコとしたらなんの取り柄もないけど・・・」
「ううんっ、そんなコトないよっ、Gamくんってミキにはもったいないくらいのヒトだと思うもんっ」
「そうなんや・・・、ウチはそんなええのん違うけど、できる限りその想いに応えるようにするよ」
「うんっ♪」
「・・・でもな、褒めてもお年玉なんかやらんぞ」
「あ〜っ、また、子供扱いしてるんだから〜っ」
「ははは、ちゅーワケでいつもの調子になってしまったけど、そうそう、『ミキちゃんすぺしゃるっ!』やるのん忘れてるぞ・・・」
「あっ・・・」
「そしたら、一応スクリーンショットだけアップしとこうか?」
「そうだねっ、じゃぁ、ちょっとやってみるねっ」
「体験版、ダウンロードしてからの話しやんけ、体験版って制約あるから公式サイトでチェックしよ・・・」
・・・・・・
「体験版は『60日限定』なのと『1枚しかプリントできない』のと『体験版の文字が別に印字される』らしいわ・・・」
「じゃぁ、試しに使うのには問題ない、ってコトでいいのかなっ?」
「そうやな、そしたらダウンロードするわ・・・」
・・・・・・
「えーっと、まずは『仮想マシン』を起動させよ」
コレは前の仮想マシンとは違うのっ?
「バーチャルBOX」じゃなくって「VMWare」ってヤツ
「OSはXPなんだねっ」
「但し、64ビット版やな、32ビット版XPがホストやねんから、ゲストにも32ビットのXPを仕込んでもウチは使い道がないから・・・」
「じゃぁ、ダブルクリックしてインストールしようねっ」
「インストールはキャプチャせーへんぞ、めんどくさいし・・・」
・・・・・・
「そしたら『筆ぐるめ』、立ち上げよか・・・」
・・・・・・
「ミキ、これでどないするねん?」
「まずねっ、『うら(レイアウト)』を選んでっ、用紙は『白紙』の『普通紙』で『A4(縦)』って選んでみてくれるっ」
「これでええか?」
年賀状ソフトいじるの何年ぶりやろ?
じゃぁ、どうしてたのっ?
「次はねっ、上の『イラスト』の右の『文字差し込み』のところを開いてっ、下の『文字修飾』のタブを選ぶでしょっ、・・・でねっ、『文字修飾』の画面が出てくるから『文字入力』で『テキスト』のところで文字を入力してっ、それから好きなフォントを選んでねっ」
・・・・・・
「うーん、フォントがない・・・、『筆ぐるめ』の楷書体フォント使おか」
ここで、どうしてミキが出てくるのよ〜っ
ええやんけ、「ミキちゃんすぺしゃるっ」やねんから
「それじゃぁ、『色の設定』で塗りつぶしと縁取りの色が選べるからっ、Gamくんの好きな色を選んでくれるかなっ」
「いや、好きな色っちゅーてもわからんわ・・・」
何か、変な組み合わせだねっ・・・
ああ、だいたいやな、楷書体には「ミキちゃん語」って似合わんぞ
「え〜っとっ・・・次は『影色の設定』ってあるじゃないっ、そこで影文字、って言えばいいのかなっ?文字の下に文字を重ねるのって」
「別にそこで設定せんでもコピペで重ねて下の文字をちょっとずらしたらいける、ちゅーか『イラレ』ではそうやってたぞ」
「そうなんだっ、でも『筆ぐるめ』はスライダで動かせるんだよっ」
漢字の「漢」って「おとこ」って読むねんぞ
なんか、Gamくんってそんな感じだよねっ
「あとは『変形スタイル』を選んで『OK』をクリックすればいいんだけど・・・」
「いや、変態文字はやめとこ、これで『OK』をクリックやな・・・」
「うんっ」
これはもちろん「はい」をクリックするんだよっ
いや、ウチは「Y」ボタンが趣味なヒトやねんけど・・・
「じゃぁ、コレで文字が確定されたから場所と大きさを決めるんだけどっ、ドラッグで大きさを調整するんだよっ」
「なんや、フォントの大きさは数字入力と違うんか?」
「うんっ、そうみたいだねっ、だから、斜めにドラッグしないとバランスがおかしくなっちゃうみたいなの・・・」
「縦とか横にドラッグしたら変なカタチになるからあかん、って意味やな?」
「うんっ・・・」
レイアウト画面の大きさは右上のプルダウンで選んでねっ
ミキ、おまえ、「プルダウン」ってコトバ知ってたんか?
「次は枠を作れば完成だよねっ、それじゃぁ・・・、上のメニューの『イラスト』を選んでっ、右上の『図形・・・』、Gamくん、コレって何って読むんだっけ?」
「『ずけいびょうが』やぞ・・・」
「ぷぷっ、そうそう、その『図形描画』をクリックして『四角形』を選んでねっ」
ミキ、おまえ日本人か?
そんなコト、言わないでよ〜っ
「これでマウスをドラッグすれば枠が作れるようになるんだよっ」
「ドラッグな・・・」
大きさはコレもドラッグで調整してねっ
まぁ、そんなもんやな
「あとは色をつけるんだけど、枠にマウスを合わせて右クリックするとメニューが出てくるからっ、『領域設定』ってのを選んでくれるっ?」
「領域ね・・・」
コメントなくなってきた・・・
どうしてっ?
「これで右のタブ、『図形設定』を開いてもらうと色が選択できるんだよっ」
「色々やな・・・」
「ちょっと、さっきから、どうしたのっ?」
「いや、あまりにも順調やから面白くない・・・」
「なんか、意味わかんないけど」
「ウチはミキが混乱するのを期待してたんやけど」
「あ〜っ、そう言う意味なんだ〜っ、でも、残念だったねっ、ミキ、『筆ぐるめ』はちゃんと使えるんだもんね〜っ」
「でも、ウチの取り扱いは?」
「そうだね〜っ、Gamくんって、怒っちゃうようなコトしない限り、全然大丈夫だよっ」
「ははは・・・」
左の「領域設定」タブでも四角形の大きさって変えれるよっ
色指定はRGBやねんな
「色はRGBの三原色それぞれ25のグレーにしといたぞ」
「ブランクってそんな感じでいいのかなっ?」
「知らん」
「じゃぁ、最後にこの四角形の枠を下にしないとさっきの文字と重ねちゃうと見えなくなるからっ、枠を右クリックして、『一番下へ』を選択すれば・・・」
「文字を重ねても大丈夫、なんやな?」
「うんっ、そういうコトだねっ」
この辺ってたいがいのレイアウトソフトは一緒やな
作った順番なんだねっ
「じゃぁ、コレで枠を移動したら完成だよっ♪」
「パチパチパチ・・・」
「拍手、してるんだっ」
「画面で見えへんやんけ、せやから音声付きやぞ」
「ぷぷぷっ」
この、青い線は印刷しても大丈夫だよっ
文字の領域表示、ってことでええみたいやな
「そしたら印刷してみよか、オーバーレイされるらしいけど」
「オーバーレイ、って?」
「体験版の文字も印字される、ってことでいいよ、そしたらファイルメニューの印刷で・・・、あれ?画面、変わったぞ??」
「うんっ、上の印刷ボタンをクリックしてもその画面になるんだよっ、ここでプリンタと用紙を選んで『印刷実行』をクリックしてっ・・・、あっ、なんか、体験版の警告画面みたいだねっ」
「まぁ気にせんことやね、試験運用やし・・・」
プリンタの設定はデフォルトやけどいいよね
いい、って聞かれても、Gamくんのプリンタだからわかんないじゃんっ
・・・・・・
「おっ、ちゃんと印刷してるやんけ・・・」
いい感じじゃないっ?
背景、インクジェットやから濡れてシワになるよね
・・・・・・
「Gamくん、どうだったっ?」
「うーん・・・、やっぱり年賀状ソフトって操作しやすいのかな?」
「うんっ、なんか、結構簡単にできるでしょっ」
「そうやねん、『InkScape』よりこっちの方が楽やと思うし、年賀状ソフトって縦書き必須やんか、せやからそのへんも間違えないと思う、ただ、ドローソフトみたいにオブジェクトの細かい設定はできへんみたいやけど、ロッドネームのレベルなら問題なく使えると思うわ、あとはフォントの扱いやけど・・・」
「あのっ、数字で大きさが選択できない、ってコトっ?」
「いや、そうじゃなくって、印刷するときにフォントのアウトラインデータをプリンタに送信するソフトと、フォントを画像扱いするソフトがあるねんけど、これがどっちになるのか、ってことやねん」
「それは何か関係があるのかなっ?」
「画像扱いされると小さいフォントはつぶれる可能性がある、普通紙にインクジェットで印刷したら滲むから、さらにその傾向が目立つと思う」
「じゃぁ、それはどうやって見分けるのっ?」
「PDF変換して文字を拡大したらわかる、画像扱いされると拡大したらギザギザになってるよ」
「え〜っと、じゃぁ、『アクロバット』だっけ、それをインストールしないと、ってコトなんだねっ」
「いや、『GhostScript』が使えるわ、あれは仮想PSプリンタだけじゃなくって、ポート設定を変えたらPDFも生成できるから、お金かけんでもタダでPDFができるねんけど今回はやめとく、これ以上やると『ミキちゃんすぺしゃるっ!』じゃなくなるもん」
「・・・」
「まぁ、PDF変換したら1枚だけしか印刷できない、って制約は解除できるよね、それだけは確か、ってことで今月号は終わりにするわ、ミキ、おおきに」
「ううんっ、いいんだよっ、・・・でもねっ、Gamくんって、やっぱ、こういうのって結構使い慣れてるからすっごく簡単にできちゃったと思うんだっ、ミキが試した時ってちょっとは考えちゃったんだけどねっ」
「いや、それはウチじゃなくって先生の教育がええからやと思うよ、教え方が下手な人間はなんぼ知ってても処置がない、自己満足でしかないから」
「うんっ、それもそうだよね〜っ、でもっ、今日はできのいい生徒さんだったからね〜っ♪」
「生徒さん、ですか・・・」
「ねぇ、Gamくんっ♪」
「うーん・・・、そしたら来月の『ミキちゃんすぺしゃるっ!』をお楽しみに!」
「えっ、また、やるんだっ・・・」
(2009/1/30発行)