プ〜ン・・・
ペチっ
「あ〜っ」
「ミキ、なにしてるねん?」
「Gamくん、まだ、蚊がいたんだよっ」
「なんや、蚊ァ飛んでた?」
「うんっ」
「それで、撃墜したん?」
「ううんっ、逃げられちゃったのっ・・・」
「どんくさいやっちゃなぁ」
「そんなコト言ったって・・・」
「それはいいけど、この辺ってボウフラ湧くような場所ってないけどなぁ・・・」
「でもねっ、確かにいたんだよっ」
「『部屋の横の溝』かな?まだ、水が残ってるもん」
「でもっ、もう11月もお終いだしっ、結構寒くなってきたんだけどね〜っ」
「そうやなぁ、ウチはそろそろ越冬準備やわ」
「それって何するのかなっ?」
「メシいっぱい喰う!」
「はははっ、なんか、ホントに野生の動物みたいだねっ」
「ちゅーか、動物やんけ・・・、正確に言うと越冬準備じゃなくって越夏準備?日本語おかしいけど」
「確かにそれって変、でねっ、どんな意味なのっ?」
「いや、ウチは夏ってメシ喰えんようになるから、冬の寒い間に『喰いだめ』するんやな、夏バテしたらカムルチィ釣られへんもん」
「じゃぁ、体重、かなり減っちゃうとか?」
「下手すると5キロくらい減るわ」
「そんなに減っちゃうんだっ、なんか、意外だねっ」
「お腹周りが微妙に変わるよ」
「そうなのかなっ・・・」
「ウチはミキの体重の増減はすぐにわかるぞ、ちゅーか、ちょっと増えてないか?」
「ほっといてよっ、そんなの・・・」
「ビンゴやないか、・・・やっぱり、気になるのん?」
「・・・」
「なんでなん?あんまり気にせんでもええと思うねんけどなぁ・・・」
「それは、Gamくんが痩せてるから、わかんないんだと思う・・・」
「そうやなぁ・・・、女のヒトって1キロ2キロ、1センチ2センチで騒ぐやん、そこが意味不明やねん、夏になったら勝手に痩せへんか?」
「それはそうだけど・・・、でもっ、その1キロ2キロの積み重ねなんだもんっ」
「確かに体重0.1トンとかになったら自己管理能力の欠如、って意見もあるけど、ウチはデブデブじゃなかったら全然OK、気にしすぎやと思う」
「でもなんか、増えるのって、自分がやだよっ・・・」
「うーん・・・、やっぱりウチが見た目気にせーへんヒトやからそう言うんかなぁ・・・」
「うんっ、そうだと思うよっ、・・・じゃぁ、体重のお話しはもういいでしょっ?ミキ、あんまり言いたくないもんっ」
「ははは、そしたら今月号、実は色々あるねんけどなぁ・・・」
「じゃぁ・・・、Gamくん、今度、バイク、買うんだよねっ?」
「そうやな、そしたら今月は単車の話しするか、今まであんまり触れてなかったもんなぁ・・・」
「どんなバイク買う、って言ってたっけ?」
「これや」
これは輸出仕様の画像、ウチのはもちろん国内向けやわ
ふ〜んっ・・・
「コレ、なんてバイクなのっ?」
「スズキの『DR-Z400SM』ってヤツ、種類としては『モタード』って言うてる」
「『もた〜ど』っ?聞いたコトない・・・」
「元々はオフロード用の単車で、オフ車って大きいイボイボのタイヤを履いてるわ」
「それは道路じゃなくって砂利道とかを走るからっ?でもっ、なんか、フツーのタイヤみたいじゃんっ」
「うん、で、『モタード』は車体はオフ車やけど、見ての通りタイヤはオンロード用のフツーのタイヤやねん」
「それはどうしてっ?」
「ウチも知らん、まぁ、競技を度外視して考えればオフ車って軽いから取り回しが楽、その代わり、シートが高いから背が低いヒトは工夫することになる、足が届かん、とか、つま先立ちになるみたい」
「その点はGamくんって大丈夫だよねっ」
「ウチの場合、体重が軽いからリアサスがあんまり沈まん、標準体重のヒトに比べるとちょっと不利になる、両足ベタにはならんけどそれなりに足は届いたから大丈夫やわ」
「じゃぁ、その『もた〜ど』にしたのって?」
「去年と今年の2シーズンはクルマでヒシ池探しをやったけど、クルマは邪魔になるねんな、止める場所も考えんといかんし、自由度がない、って言えばいいのかな?せやから来年は単車メインでカムルチィ攻めることにしたねん」
「・・・」
「『モタード』を選んだのはさっきも言うた取り回しを重視したのと、野池を攻めるとどうしてもオフロード区間が出てくる、純然たるオンロードの単車に比べると『モタード』の方が対応しやすいし、オフ車系の車体ってコケてもダメージ少ない、オンロード車よりも転倒することを想定して設計されてるから」
「でもっ、オフロードのバイクにはしなかったっんだねっ」
「うん、実際はほとんどが舗装区間でオフはちょっとだけやわ、それくらいなら『トレール』みたいな完全なオフ車じゃなくって『モタード』でいけると思う」
「え〜っと、でもねっ、荷物ってあるじゃない、竿とか、そんなのってどうするのっ?バイクじゃぁ竿って邪魔になると思うけど・・・」
「ウチには無敵の『2ピースカムルチィ』があるやんけ」
「あ〜っ、そうだったね〜っ」
「ああ、次は『世界初!単車でお出かけ4ピースカムルチィ!!』を検討してる」
「じゃぁ、ライギョ釣りで使えるような4ピースのブランクってあるんだっ?」
「ないぞ、ちゅーか、そんな笑えるのんがあったらとっくにビルドしてる」
「それじゃぁどうするのっ?」
「いつも通りの『どうにかするし、どうにでもなる』ってヤツやな」
「じゃぁ、・・・切ってつないじゃうんだっ、前にも一回やったよねっ」
「うん、8フィートのカーボンブランクを4本継ぎにするのもありやし、『バンブーカムルチィ』を4ピースにしてもいいぞ」
「でもっ、バンブーロッドってまだ使えないんでしょっ?」
「それも含めてこの冬で準備しようと思ってる」
「また、放置したらダメだよっ」
「ははは・・・、それから単車の場合はクルマと違って荷物の量はどうしても減らす必要があるよね、せやからフツーは『ビッグスクーター』、原チャじゃなくって250ccとかそれ以上の大きいスクーターになると思う、実際に『ビッグスクーター』でライギョ釣りしてるヒトは見たことがあるわ、こっちじゃなくて大阪での話しやけど」
「Gamくんはその『ビッグスクーター』って考えなかったのっ?」
「ああ、ウチは原チャのスクーターはめっちゃ好きやけど、今の大きいスクーターはちょっとなぁ・・・」
「あんまり好きじゃなさそうだねっ」
「『ビッグスクーター』は乗ったことないからあれやけど、重いしオフ車の方が気兼ねなく攻めれると思う、ただ、長距離とか高速道路は『ビッグスクーター』の勝ち、絶対にそっちの方が良さげやわ」
「なんか、そんな感じ、そっちの方が楽そうだよねっ」
「うん、『モタード』も含めてオフ車って高速巡航には向いてないしめっちゃケツ痛くなりそう、で、オフ車って250ccまでが多いねんけど、400ccにしたのは長距離とか高速道路を想定したからで、元々ウチは『限定解除』じゃなくって『中免』しか持ってない」
「『中免』っ?」
「今の区分で言うと『普通自動二輪免許』で、これは400cc以上の単車を運転すると無免許運転になるねん、で、ウチが免許とった頃って自動二輪の免許に限定区分があって『小型限定』が125cc未満、『中免』は『中型限定』のことで400cc未満やねん、それで『限定解除』が排気量無制限になるけど、これは今みたいに教習所じゃなくって試験場での一発勝負しかなかったからめっちゃむずかしかった」
「じゃぁ、今は試験場じゃなくって教習所でおっきいバイクの免許が取れるんだっ」
「うん、最終的には試験場に行くけど、教習所で『大型自動二輪』のコースが存在するよ」
「Gamくんは、その『限定解除』は考えなかったのっ?」
「そうやな、ウチが『中免』取ろうって思ったのは原チャに乗ってて飛ばすとすぐに捕まるからやねん」
「確か・・・、原付の制限速度って30キロだっけ?」
「そう、どう考えても町中で30キロなんかムリやん、せやから原チャを改造して排気量上げると『二種原付』、俗に言う黄ナンバーにすると制限速度も上がるけど、クルマの免許では無免になる、結局黄ナンバーに乗るのが目的で『中免』を取ったんやね」
「それでねっ、Gamくんって、部屋にもバイク置いてるし、外にも置いてるバイクが結構あるよねっ」
「ああ、原チャが7台あるぞ、今のラインアップはこんな感じやけど・・・」
「え〜っとっ・・・、部屋の中にあるのが『モンキー』ってバイクでしょっ」
「うん、これはこっちに引っ越してから会社の人にもらった」
「ってコトは、あとのは全部大阪から持ってきちゃったっ・・・」
「正解、引っ越し屋さんが嘆いてたぞ、『こんな引っ越しやったことないです』とか言うて」
「そんなの当たり前だよ〜っ、引っ越しでバイク6台なんて・・・」
「まぁ、奇行、って言えばいいのかな?ウチは笑えるくらい一般常識が通用せーへんからなぁ、いつもみたいに『変態!』って言ってもいいけど」
「Gamくん、簡単に言ってるけど今度買うので8台目じゃんっ、こんなにいっぱい持ってるけど、どうするのっ・・・」
「気が向いたら直す、ってウチの悪い癖、いつもの放置プレイになってるわ」
「ぷぷぷっ、じゃぁ、動かないんだねっ」
「ちょっと手ェ加えたら動くのから、大改造する予定のんまで多種多様やな、オモチャの機械もあるから高価なカスタムパーツ買わんでもいける予定やねんけど、今は釣り具の方がメインやから、例の如く手ェ拡げすぎやな」
「そのっ、バイクの部品って、高いんだっ?」
「ああ、メーカー純正じゃないのんは高いぞ、特にアルミの削り出しの部品なんか工場長曰く『なんでこんな値段するねん』って言うてたわ」
「でもっ、それは・・・」
「そう、自分で加工できるヒトの話しやん、せやからウチも工場長に作ってもらってたし、さっきも言うたけど、これからは自分で作ることになるわ」
「じゃぁ、その、『GAG』ってバイクが4台もあるでしょっ、コレの『ヨシムラ』とか『武川』って?」
「『GAG』は元々50ccやねんけど、排気量上げる『ボアアップキット』ってのがあって、『ヨシムラ』とか『武川』とかってメーカーのキットを組んでる、って意味やわ」
「3台は改造してる、ってコトなんだっ」
「最初は1台、これは『ヨシムラ』のキットを組んでて10年以上前から乗ってたけど、クルマにぶつけられたりして動かんようになって放置プレイしてたんやわ、で、なんかの気まぐれで『ヤフオク』で出品してたのを1ヶ月くらいで3台仕入れて部品取りで遊ぼう、って思った」
「それっていつもの思いつき、ってコトでいいんだねっ」
「ミキ、最近突っ込み厳しいわ・・・」
「あ〜っ、やっぱ、そうなんだ〜っ」
「そうやって理解してくれるとめっちゃ嬉しいわ、それでな、今現在で単車に手ェつけへんのはそれなりにワケがあるんやで」
「Gamくんのコトだからっ・・・、『めんどくさい』ってのはいつものコトだけど・・・」
「そこまではムリか・・・、正解は塗装が苦手やねん、これさえクリアできればもっと仕事が捗ってると思うねんけど」
「でもっ、なんか不思議、Gamくんって手先がすっごく器用じゃん、それなのにねっ・・・」
「性格の問題やと思う、根本的に適当なヒトやもん」
「ふ〜んっ、でもねっ、バイクだけじゃなくって、機械とかって適当だとダメじゃんっ、そっちは問題ないんでしょっ?」
「うん、機械いじりと塗装ってジャンルが全然違うと思う、だから適性がない種目は一切ヤル気にならんのやな、せやからこんなに極端に偏ったヒトになったと思う」
「じゃぁ、お店にお願いするとかっ?」
「ウチは単車でヒトに頼むのは工場長に部品作ってもらう時だけ、修理も改造も車検も全部自分でやってた」
「車検っ?クルマじゃなくって、バイクもそんなのってあるんだっ」
「ああ、250ccクラスを超える単車はクルマと一緒で車検があるねん、で、ウチは大昔に一時期だけやけど気まぐれで400ccの単車に乗ってたことがあって、『ユーザー車検』って自分で陸運局に持って行ってた、そのころはめっちゃビンボーやったから『ユーザー車検』の方が安くつくし」
「それって、どんなバイクだっけ?・・・って言っても、ミキ、わかんないんだけどねっ」
「ホンダの『CB-1』って4気筒の単車、これは『自己紹介編』でもノータッチやったと思ったけど」
「あの時って、原付はいっぱい乗ってた、ってお話しだったけど、おっきいバイクのお話しじゃなかったもんねっ」
「あの時って、ウチら、なに言うてた?」
「それは『自己紹介編』を見たらいいじゃんっ」
「いや、それがやな、あれってめっちゃ恥ずかしいわ、二度と見る気にならんのや・・・」
「はははっ、そうなんだっ、・・・でもっ、ミキは平気だよっ」
「やっぱりミキって神経ないのと違う?その点ウチは繊細すぎるくらいやから」
「そんなコト言わないのっ!」
「でもな、ミキ、あの頃からすると、おまえ、めっちゃ変わったと思う」
「そうだね〜っ、あれって、もう、2年前のコトだもんねっ」
「ひょっとして、おまえ、パチモンと違うんか?『ミキちゃん別人説』とか??」
「違う〜っ!ミキはミキだよ〜っ!!」
「まさか、宇宙人にカラダ乗っ取られてるとか?」
「何言ってるのっ、そんなのあるワケないじゃんっ・・・」
「そしたら、もしかして・・・」
「何っ・・・」
「変態・・・」
「も〜っ、それはGamくんだってば〜っ!」
「ははは、これくらいにしとくわ、ごめんごめん」
「もうっ・・・、それじゃぁねっ、Gamくんって、バイクはほとんど原付ばっかりじゃんっ、今度は400ccだけど、大丈夫なのっ?」
「ウチは単車乗るのってクルマ以上にヘタレ、どっちか言うと乗るのより改造目的やったからなぁ・・・、まぁ、ええ年やから単車で飛ばす気ない、安全運転でゆっくり走らせるし、それ以上にオフ車系はスピード出されへんから」
「うんっ、ホントに気をつけてねっ、Gamくん一人じゃないんだからっ」
「そうやね、おおきに」
「でもっ、ちょっと心配だねっ」
「子供じゃないねんから・・・」
「でもっ、Gamくんって結構お調子者、みたいなトコがあるから・・・、そうそう、今度のバイクって二人乗りはできるんでしょっ?」
「後ろ乗りたい、ってか?」
「ちょっとだけ、だけどねっ」
「ウチは単車で2ケツはせーへんことにしてるわ、コケたら最悪、ウチ一人やったら笑って済ますけど、後ろのヒトに対してはそんなんできへんやん」
「・・・」
「実際に2ケツでクルマにぶつけられてコケたことがあるから、それ以降、2ケツはやらんことにしてる」
「そうだったんだっ・・・」
「まぁ、それ以前にケツ痛くなるからやめた方がいいと思う」
「・・・今度のバイクは改造しちゃうのっ?」
「いや、原チャと違うからせーへんと思う、イジらんでも走ってくれるから」
「でもっ、『そんなんウチの気分次第!』とか言って改造しちゃったり、とか、ありそうだよねっ」
「ははは、それはあり得るぞ、得意の海外直輸入で『USヨシムラ』の爆音マフラーやら、『JEピストン』か『ワイセコ』の『ピストンキット』を仕入れるとか、あと思いつくのは自作『超合金エックス』製マフラーとか」
「え〜っとっ、『いんこねる』だねっ」
「そう、インコネル製フルエキゾーストやぞ、ムダすぎてめっちゃ笑えるわ、それはともかく『ヒシ池アタック』で使いやすいようにするくらいかな?」
「それって?」
「ETCとかナビとかツーリング系のアイテムやと思う、あとはパチられんようにするくらいか」
「うんっ・・・」
「ちゅーか、ウチ、クルマ、パチられたからなぁ」
「・・・それっ、言っちゃっていいのっ?」
「なんで?」
「『なんで?』って言われても・・・」
「別にええやん、ホンマやねんから」
「・・・なんか、Gamくんって全然落ち込んでないよねっ?」
「だから、なんで?」
「フツーはすっごくショックじゃないのっ?ミキ、そのお話し聞いて、Gamくんってすっごく落ち込んでるのかなっ・・・、って思ったんだけど、全然そうじゃないもんっ」
「ウチ、めっちゃ笑ってたやろ」
「うんっ、それがすっごく変かなって・・・」
「ええねんって、クルマって中古で下取り出すよりも盗難保険の方がお金いっぱいもらえる、せやからウチってめっちゃリッチになるぞ、400ccの単車が買えるのはそれでやんけ」
「ふ〜んっ・・・」
「そしたら、ようやくウチが乗ってたクルマの公開するわ、さすがにこれはちょっと気ィ引けたもんなぁ・・・」
「写真、取ってたんだっ」
「いや、ウチは一般人みたいに愛車精神旺盛なヒトじゃないからそんなんせーへん、せやからこれで・・・」
去年に言うたけど、「日産の赤いRはライギョのR!」ってもう一回言うとくわ
冗談じゃなくって、ホントだったんだよねっ
「コレっ、カギだよねっ」
「そう、これは保険金が下りる時に保険屋に渡さんといかんのやな、それからもう一つ・・・」
結構、汚れてるねっ
そのための本やからな
「この本って?」
「これは『整備要領書』、わかりやすく言うと『サービスマニュアル』、結局、残ったのはこれだけ」
「じゃぁ、コレを見てメンテしてたんだっ」
「うん、ウチは技術屋さんやからこれ読んでたら時間潰しにもなるよ」
「あのねっ、盗られちゃったクルマって、どうなるのっ?」
「どうやろ、バラバラにして部品になって闇ルートから表に流れるのと違うか?」
「そうなんだっ・・・」
「ああ、そのまま乗り回してたらアシつくわ、それよりも車体以外は全部部品として流せるから、そっちの方が安全と違うか?」
「でも、なんかねっ・・・」
「まぁ、『スポーツカー編』が未来永劫ボツになったのが残念、あと、クルマに『カムルチィマップ』積んでてパチられてるから最初からやり直しでちょっとムカつく、ってのはあるけど」
「『カムルチィマップ』って?」
「2シーズンでライギョ釣った場所を地図に記録してたねん、あっ、そうそう、ナビもなくなってるからマジで一から出直し、ウチ的にはそれがダメージ大きいわ」
「Gamくんって、ホントに不思議だよねっ、それって、ミキだったら考えられないよっ」
「でもな、ウチは『マーチR』ブッ壊した時やらフルチューンの『規制前JOG』をパチられた時はめっちゃへこんだけどなぁ・・・、強いて言えば『なにも手ェつけてない』からと違うか?」
「でもっ、マフラー、変わってたじゃんっ」
「あれは買った時には既に交換済みでウチが変えたんじゃない、あれ、『ARC』ってメーカーのクソ高いフルチタンエキゾーストやぞ、あんなん身銭切ってまで買う気ないって」
「ふ〜んっ・・・」
「まぁ、終わったことはもうええやん、次のクルマ考えんといかんし」
「今って会社のクルマだもんねっ、じゃぁ、今度はどんなクルマにするのっ?」
「もう一回『日産の赤いR』にして、ウチのエンジニアリング能力で窃盗団と対決やな」
「じゃぁ、いろんな防犯装置つけちゃう、みたいなっ」
「いや、世間的には盗難防止やけど、ウチは一歩進めて窃盗団の身柄拘束が目的やわ」
「それって?」
「こうなったら道連れ、窃盗団ごとクルマ破壊してでもいいから罠を仕掛けるぞ」
「なんか、危ないよっ・・・」
「ははは、冗談や、そんなんお金のムダに決まってる、次は原点に戻って安くて小さいクルマにするよ、ホンマはロケットとか地雷を配備したいねんけどなぁ・・・」
「・・・じゃぁ、もうちょっと乗りやすいクルマになるんだねっ」
「ああ、『音うるさい』だの『乗り心地悪い』とか文句言いまくってたヤツがおるやん」
「そんなコト言ってないよっ・・・」
「クルマに興味がないと『日産の赤いR』も『ただのうるさいスカイライン』、価値が理解できへんからなぁ・・・、まぁ、婦女子にはわからん世界、って感じかな?」
「・・・」
「そしたら今月号、終わろか」
「うんっ、それじゃぁ、今月の結論って?」
「うーん・・・、『DR-ZのRはライギョのR?』、いや、『ちゃんと盗難保険に入っておこう!ウチみたいに笑って誤魔化しつつリッチになれるぞ!!』やな」
「ぷぷぷっ♪」
(2008/11/24発行)