冬眠から目覚めた管理人、やるべきことが色々ありすぎて目が回りそう。一つ一つ地道に片付けていくしかないのだけど、今回はスピンストーム作戦の続き、ガイド編を実施するよ。

スピニングタックルでカバーゲームの可能性を追求する、ってことで始まった「スピンストーム、秘密の兵器!」、前回までを読み返してもらうと嬉しいのだけど、

こんな具合だね。そして第三段階以降もセコ釣り専用タックルによるスピニングライギャーシステム構築を目指して試験運用しており、今回はガイド編、ってことでPEラインの放出抵抗に大きく関わってくるバットガイドを選定しよう。

投げ竿の場合だと今の時代はフジのローライダーガイド・LCSG20がバットガイドに選択されるのだけど、4メートルクラスの長い竿で細いPEライン、それに投げ専用リールだとフジのコメント通りの効果があるのだろう。でも、スピンストーム作戦は今のところPE5号、落としても4号までを考えており、竿の長さも7フィートやら8フィートあたり、リールもフツーのスピニングリールだからちょっと違っており、5号でLCSG20だと経験上放出抵抗の増加が気になって仕方がない。となるとさらに大きいガイドを選択するのだけど、ちょっと前まではNSG40やSVSG40、MNSG40がSiCリングの最大サイズ、この40サイズでも実のところちょっと芳しくないように感じていたのも事実だ。そして管理人が冬眠期間中にフジが最新のKWガイドで50サイズのKWSG50を「太糸、大型リール用」として発売したのだけど、

ガイドリングのサイズが大きくなれば値段も高くなる・・・

ステンレスフレームのEKWSG50が5,500円、チタンフレームのT-KWSG50に至っては8,800円もするのだ。40サイズまでなら今までとあまり変わらないお値段だから「こんなもんかなぁ」なんて考えもあるのだけど、50サイズだとさすがにちょっと躊躇してしまう。これだと他の物が色々買えそうだもん。そこで貧乏性な管理人の選択は・・・

大口径ガイドたち
左からBSHG70B、MNSG40J、BKWAG50Jだ
大人と幼稚園児、中学生くらいの差がある?
LCSG20なら赤ちゃんか??

フジの思惑から大いに外れるのが大好きな管理人、やっぱ海外直輸入!ってことで安価に?仕入れた大径ガイドだ。1番手は日本人には馴染みのないPacBayのガイドだけど、こういった用途だと超弩級のリングサイズが選択できるので都合がいい。そしてPacBayのハイアロイリングとは管理人は面倒だからひとまとめにハードリング系なんて呼び方をするアルミナオキサイドの事で、いい加減な管理人だと平気で「PEラインReady!!」とのたまってしまう。ただ、ちょっと気になるのがガイドの大きさで、やはり70サイズなんて大口径のガイドだと重くなってしまうのは当然のことだし、竿の振り抜きが悪くなるのも想定されるだろう。それにしても40サイズのガイドと比べるとその異様な巨大さには・・・

そして2番手は管理人の定番アイテムと化しつつあるアルコナイトリング採用のKWガイドだね。SiCリングのKWSG50Jの海外価格が$49.99だからSiCの半値で買えるアルコナイトガイド、本当に国内販売してほしいなぁ、と思うのは管理人だけではないだろうし、品質についてはPacBayよりも信頼がおけると言っていい。管理人は富士工業のやり方は前々からコメントを残している通りでめっちゃ嫌い。でも、その製品に罪はないし、ガイドメーカーで一番信頼できるのは?と聞かれれば躊躇なく「そんなんフジに決まってるやんけ!」と答えるヒトだから。余談はさておき、50サイズだから放出抵抗の面ではPacBayよりも不利になるだろう。相手は超弩級の70サイズだからね。

この2種類のガイドで比較実験してみて良否判定を行うわけだ。50サイズと70サイズのガイドで飛距離に有意な差があるのか?そして70サイズで懸念される大きさによる重量や振り抜きに対する影響を見極めるのだ。

それでは今回のタックルの紹介だけど、

今回のタックル
ガイドを止めているのが銅テープ
リールシートはプレートシートだよ

竿じゃなくってブランクなのはまだ完成品じゃないから。ガイドはスレッド巻きじゃなく銅テープでブランクに固定している。バットガイド以外は共通で、レイアウトとしては、トップがMNST12、それ以降MNSG16、MNSG20、MNSG25、MNSG30、MNSG40の順番だ。ちなみにこのブランクはテレスコのフリッピングブランクで、今のところこのブランクを正式採用する予定だけど、何かいいネタがあったら別のブランクになるかも知れない。ただ、テレスコだから移動運用ではメリットが大きく、少なくとも完全ワンピースブランクを採用することはない。自作印籠継ぎのセンターカット2ピースならある得るかも知れんが・・・

リールは第三段階で使ったトーナメントXではなく、USシマノの廉価版で国内だと一番安いアビリオに相当するんじゃないかなぁ?今回は詳しく説明しないが管理人の選択に興味があるヒトはUSシマノのサイトで見てもらえば、と思う。もしかすると選択理由がわかるかも知れないぞ??

糸とカエルは第三段階と同じ選択だから説明は省略するよ。あとは実際にガイドをテープで固定して振り比べ、飛距離やら先に挙げた大きさに対する影響を比較すればいい。そしてついでにバットガイドを外した状態でも試している。

銅テープ
これは幅10ミリの銅テープだ
大昔のビルド教本には、こんなのでガイド位置をトライアンドエラーしてみろ、なんて記述があったような・・・

ただ、今回の実験を実施した2011年の4月30日は風が強くてあまりいいコンディションではなかった。風で流されてしまう、ってことだね。なので、追い風参考かな?

では、簡単に結果発表だ

BSHG70G

BSHG70B

参考飛距離・・・21m

BKWAG50J

BKWAG50J

参考飛距離・・・21m

バットガイドなし

バットガイドなし

参考飛距離・・・23m

なんでか知らんけどあんまり変わらへんし、それ以前に全然飛んでない・・・

続いて考察だね

今回の条件だと飛距離に有意な差はなく、これだとBKWAG50Jを採用した方がいい、って結論になるだろう。バットガイドなし、ってのは飛距離だけで考えるとあり得るのだろうけど、これって全然実戦的じゃないと思う。そしてBSHG70Bはもっと条件の良くない場合、PE6号とか8号をソルティガブラスト4500(今はキャタリナだっけ?)で運用した場合にはその真価が発揮されるのかも知れないね。なんしか以前の試験運用時はもっといい評価だったから。そしてリールの違いによる飛距離の違い、ってのが今後の鍵を握るのだろう。でも、飛距離はもちろんだけど、「永遠の左ハンドルベイト使い」を自認する管理人には慣れないスピニングリールの操作性も重要なファクターだからちょっと悩ましかったりする・・・

ってことで次回のスピンストーム作戦はリール選定編だ!(2011/4/30実験&5/1更新)

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おまけ

試験運用で使っていたBSHG70Bだけど、ちょっと見てもらいたくて・・・

ショックリング
外のフレームと中のガイドリングの間、色目の違う部分の縦線に注目?

PacBayのSHGシリーズは70サイズだけ昔ながらのショックリング構造になっているのだけど、そのショックリングに縦線が入っているのだ。これはPEラインが擦れてそうなったのかな?それとも保管の問題で何かに擦れてそうなったとか・・・。もちろんハイアロイのガイドリングには何も異常がないけど。