決死の大遠投・試し投げ編
悪魔の微笑みに導かれて、フルキャストを試みる。果たしてこれ以上の微笑みを見せてくれるのか?
この寒い時期は風が強くて、ベイトリールのキャスティングテストは困難を極める。冬型の気圧配置が落ち着つく時と休みの日が一致すればいいのだが、自然が相手なのでなかなか都合良くいかない。いや、そんな日があれば尾鷲までメッキを釣りに行った方がいい・・・
2006年の1月15日(日)は晴れ、風もなく絶好のテスト日和だ。メッキタックルを持ち出そうとする意識を押さえこみ、ライギャータックルを準備する。当日のラインナップは、
場所は家から車で5分くらいのところにある池だ。中学生の頃はサルみたいに毎日通ったヒシベッドのこの池も、いつの頃からかヒシが消え、夏はアオコが発生してしまい、テストのみを実施するようになってしまった。
ライギャーの姿は当然無く、バス狙いの子供達もいない。オッちゃんが2〜3人フナ狙いでウキ釣りしている程度だ。それよりもイヌの散歩が多いのが気になる。管理人はイヌがメチャクチャ嫌いなのだ。吠えられたらダッシュで逃げ出すだろう。PE10号とGTロッド改の組み合わせであれば大型犬以外なら勝てると分かっていてもだ。なので、付近のイヌを警戒しつつ実験を開始する。まずはソルティガと神雷、カエル大を使う。キャスコンはスプールの左右ガタがなくなる程度に締めておく。
ソルティガZ+神雷&BG7001+天雷 |
第一投目は軽く投げる。20mくらいのところに着水。弾道はライナーで突き刺すような感じだった。もう少し弾道を上げよう。
タラシを長くして2投目、少し力を加える。30mくらいか。弾道はあまり変わらない。
3投目は45度の放物線を描くような意識で弾道を上げて投げるが「バチャン」と途中で止まる。バックラッシュだ。キャスティング初期のバックラではなく、中間から後半域なのでこれはサミングでごまかせそう。
じゃあ4投目、45度の放物線を描く感じでスイング、サミングでバックラを殺す。40m付近に無事着水。ちょっと飛距離が足らない。
5投目以降、タラシの長さを長い目にとり、キャスコンを色々調整したり、サミングを微妙に変えてフルスイングだ。繰り返し投げてリールの特性を把握する。カエルをクロークJrに変えてのテストも実施した。
「ギューーーーン」
「バッチャアァァァァン」
(イヌを警戒)・・・・・・・・・
以下、繰り返し。
残念ながら不満の残る結果に終わってしまった。実用飛距離はクロークJrで30m、カエル大で40mと判断した。CTE401より10m以上不足。せめてあと5m伸びてくれれば問題なしとの判断が下せるのだが、現状では物足りない。
現時点での問題はやはりスプールの重量が大きいように思える。その慣性重量の大きさから、まず初速が上がらず、さらに中間〜後半のバックラの要因となり、ブレーキブロックをこれ以上小さくできない感じだ。構造的に見直しが利くのはベアリングとスプールしかない。
その後、BG7001HSでも実験した。途中のプロセスは省略するが、飛距離ならソルティガよりも5mは伸びている。これならなんとか実用に耐えるだろう。だが、こちらも問題が発生している。最初、ソルティガ並みの飛距離しか出なかったので遠心ブレーキをチェックしたが、特に問題はなかったのでそのまま実験していた。だが、家に帰ってリールを分解してみるとブレーキブロックが外れていた。すなわちノーブレーキで投げていたのだ。ノーブレーキ・サミングのみで投げれるということは回転抵抗が大きいと思う。これをリファインすれば更なる飛距離が望めそうだ。いや、こんなものなのかも知れないが・・・
やはり、悪魔はこれ以上の微笑みは見せてくれなかった。
現時点での問題点を述べて試し投げ編を終わる。
果たして次回はあるのか?!(2006/1/22更新)