久しぶりに「ミリオネアの逆襲」を進めるのだが、今回は番外編、能書きはどうでもいい、とりあえず画像を見てもらおう。

スピードスプールBB-2
えー、また使えもせん右ハンドルやん・・・

それはミリオネアちゃうやんけ!なんてご指摘はごもっとも。だから番外編なのだったりする。オールドリールに詳しい人ならすぐにわかると思うが、これはシマノ初のベイトリール、スピードスプールBB-2だ。前回に「完全オリジナルのBB-1」なんてコメントを残している、シマノ&ルー・チルドレのコラボレーション、アメリカ向け輸出仕様だね。

名前部分アップ
燦然と輝くルーとシマノのダブルネーム!

このスピードスプールを「ミリ逆」でアップする理由は、スピードスプールは右ハンドルだから左ハンドルベイトへの愛と情熱、執念の象徴「Sweet emotion」で単独状態でアップするワケにはいかないのと、あと、国産オールドというのもあって「ミリ逆」のコーナーで紹介するコトにした。でもなぁ、最近は国産オールドベイトリールのネタ多すぎるのと違うか?いや、気のせいやと思う・・・

で、そのオールドリールに詳しい人がこの画像を見ると、何かおかしいことに気がつくだろう。それとも、気がつかない?
何がおかしいのかと言うと、

通常のBB-2よりもスプールの幅が広いです(笑)

そう、いつも通りのワイドコンバージョン、「カムルチィチューンStage-2」だね。スピードスプールでカムルチィ、それもカバーブチ抜するんやぞ、なんか面白そうな気がしてしかたがないのだ。それじゃぁ、BB-2を「カムルチィチューンStage-2」にする場合はどうすればいいの?それは国内仕様のBM-3がABU6000番に相当するので、そのパーツを移植してやればいい、めっちゃ単純なのだ。

BB-2とミリV・Stage-2
下がBB-2で上はミリV2号機のStage-2仕様
同じ幅だよね

だが、このリール、管理人は珍しく国内大手中古釣具チェーン店で仕入れたのだが、

購入時点で既に「カムルチィチューンStage-2」にアップデート済みでした(大爆笑)

誰やねん、「カムルチィチューンStage-2」なんかするのは!って感じで思わず衝動買いしてしまった。そんな変態ベイトリールを見つけてしまったからにはお買い上げしないと気が済まないのである。やはり常軌を逸していると思う。それはそうと、正直言ってスピードスプールやBMシリーズは詳しく知らないので、本当の正体は全くわからない。BM-3じゃなくてスピードスプールにBB-3なんてPE10号クラスが存在していたの?メインの輸出先、アメリカのサイトを色々調べたけどBB-3については一切の情報がなかったからね。それとも、このリールのBB-2って刻印は間違い?でも、ハンドルは誰がどう見てもシマノ純正やし、何が何やらさっぱり意味がわからないのである。管理人は確証を持って断言できないからこれ以上の追求はやめておく。明確に言えるのは、

管理人のスピードスプールBB-2は世にも珍しいPE10号クラス!

でいいだろう。

話を変えよう。先にも述べているが、前回は「完全オリジナルのBB-1」なんてコメントを残している。とりあえず分解して内部構造をチェックしてみたのだが、面白いことに、

ギヤ周りやクラッチ等の内部構造は旧ABUそっくりです・・・

やはり、「ちゃんと確かめてから発言しろ!」ってのが今回の教訓でした。ごめんなさい。そう、見た目で騙されてはいけなのに、管理人はすっかり騙されてしまっていた。外観はともかくとして中身までは完全オリジナルにできなかった、ってのが結論だね。

BB-2のギヤ周り ミリVのギヤ周り
左がBB-2で右はミリV
バネの位置とか微妙な違いはあるが、構造的にはほぼ同一、と判断するぞ

なので、初代ミリオネアが旧ABUの完全パクリなのも全然OKだと思う。それを言いだしたらスピードスプールも中身は旧ABUのパクリになってしまうから。そろそろ、パクリが云々とかオリジナルがどう、とか言うのはやめた方がいい、もっと前向きな発言をしようね。管理人なら「パクリは最大のリスペクト!」って平気で言うのに・・・

BB-2とミリVのギヤ入れ替え
ついでにBB-2にミリVのギヤを組んでみた
ギヤ比が違うから、レベルワインドを無視すればちゃんと噛み合ってると思う
なので、スプールシャフトとハンドルシャフトのピッチは共通・・・

コレはパクリって言わないの?

あとはPE10号を巻いてカムルチィ!と行ってみたいのだが、重大な問題がある。それは、右ハンドルだから使いこなせない、のもそうだけど、

TDPS20リールシートでは完全に固定できません

TDPS20と言われてすぐ理解できるのはロッドビルダーだろうから補足するが、GUN2ZEROで使われている大きめのトリガーシートのコトだ。横棒から突き出している足の長さが短いので、TDPS20を最大限締め込んでも遊んでしまう、横棒が邪魔をしてフットが締め付けできないのだ。

TDPS20とBB-2&ミリV
BB-2はミリVに比べると、横棒からあまり足が突き出ていないのがわかるかなぁ?
下はアルガマスターのTDPS20リールシートだね

まぁ、最近の市販竿もそうだし、管理人がビルドで採用するリールシートも小さめのTCS17か18が多いから、あまり気にする事項ではないと思える。でも、本気のヘビカバ竿だとTDPS20系のリールシートを使うから、このリールはジャングル用じゃなく、ライトカバー向けになってしまうよね。残念だが仕方ない・・・

このリール固有の、もう一つの問題点なのだが、

スプールシャフトのベアリングはめあい部分をヤスリで削ってるヤツがいる!

なんでそんなコトするねん?何を考えてるのか理解できへん・・・。なので、現状でも使えんワケではないのだが、管理人は「ベアリング編」なんて具合で、釣りをテーマとした個人の趣味のサイトらしからぬ考察をしたくらいだから、めっちゃ悩んでいる。どないして復旧させよか?

はめあい部分
ヤスリで適当に削ってたねん

意味わからんぞ・・・

BM-3のスプールなんかめったに入手できないだろうし、この状態から追加工するのも難易度が高いと思う。国内大手中古釣具チェーン店でもワケわからん状態で売ってる場合もあるから、中古品には気をつけようね!店員さん、何も知らんぞ、恐らく「カムルチィチューンStage-2」も含めてこの状態がBB-2の正規状態と思ってたような気がする。まぁええわ、今回はいい勉強だと思うコトにする・・・

でもなぁ、中古リール買う時って、わざわざ分解してスプールシャフトまでチェックせんといかんのか?(2007/7/19更新)

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