これと言って結果の残せないままついに迎えた最終日は9月19日、風もなく太陽の照りつける、ようやく沖縄らしい天気になってきた。天候の回復によって最終日での大逆転はあるのか?それとも例の如く丸ボーズ?
会社支給の携帯電話に昨日の夕方頃の着信履歴が残っていた。そのころ管理人は「ライヒーポイント」にいたからそれは知らない。宿舎に戻って放置していた携帯電話を見てから気がついた。この期に及んで仕事しろ、ってか。
朝食後、9時に会社へ電話する管理人、
「おはようございます・・・」
「あっ、おはようございます、メール入れてたんですけど」
「ははは、夏休みやからそんなん見れませんわ・・・」
「そうですか、じゃぁ・・・・」
・・・・・・
そんなたいした用事ではなかったみたい。さっさと済ませて釣りに行こう。今日のお題は「ライヒーポイント」、いつもの言い方だと「ファイナルアタック」だ。
・・・・・・
9時半過ぎには現場到着、足下を眺めるとブッシュの中に見慣れた模様のサカナがいる。これもお約束、ってヤツだ。早速マッジーフロッグを着水させると、ご機嫌なのかすぐに接近してくる。いい感じやんか。2〜3回シェイクを与えてやるだけで、
ポコーン!
ご機嫌な状況で特有のカン高い捕食音だ。サイズに似合わない大音響、カムルチィよりも小さいタイワンドジョウの場合はこの捕食音にすべてが集約されているのかも知れない。久々に聞くカン高い捕食音にちょっと血が逆流するのを感じながらフッキングさせるが、
スポッ・・・
これもお約束のスッポ抜け、期待通りお約束を守る律儀な管理人、ってことにしておく。でも、この状況なら先行きの見通しは明るい、今日は大丈夫そうだぞ。
・・・・・・
カバーエッジにマッジーフロッグを叩き込みつつ見えているサカナを探す管理人、エッジからはなんの反応もなく、今日はサイトフィッシングに移行した方がよさそう、と今まで足を運んでいない方面まで繰り出すと、
わからんなぁ・・・
ちょっとどころかめっちゃわかりにくいのだけど、画像で下の方の植物が完全に横倒しになっている。これは大水が出て倒されたようだ。この様に台風13号の影響を受けていたことが感じ取られるのであった。
色々な場所を回ってサカナを探す管理人、だけど、目につくのはほとんどがコイツらだったりする・・・
これもわかりにくいなぁ・・・
管理人のデジカメには偏光フィルタが取り付けできないから光が反射してしまう、っていうか、それをクリアしようとすると一眼デジが必要になるのだけど、画像中央あたりの点々はすべてティラピアだ。バス釣りにおけるブルーギルみたいな感じだね。
そうこうしているうちにようやく見慣れた模様、もういい、タイワンドジョウを発見、今度はスーパーカーリーを投げてみる。
ポチャン・・・
ノーコンキャスターの管理人、ちょっと違う位置に投げてしまう。横への場所移動と竿でごまかしてサカナの近くにスーパーカーリーを寄せる。
・・・
何とかうまくいったみたい、タイワンドジョウが反応してスーパーカーリーを追尾してくる。場所的には純然たるオープンエリアだから追尾距離は稼げるけど、カバーに絡めてのポーズアクションは難しい、微速前進が精一杯、って所だろうか・・・
首を振りながら微速前進するスーパーカーリー、それに追尾するタイワンドジョウだけど捕食までには至らない。こんな場合って難しいなぁ・・・
さて、ここで質問、この様に追尾はするけど捕食しない場合の次の1手、諸君ならどうする?
オープンエリアがメインの海部郡の人なら得意な状況だとは思うけど、管理人はそうじゃないのでこんなシチュエーションはいつも悩んでしまう。そしてこんな場合の正解は・・・
そんなもん、サカナに聞いてくれ!
そう、これに限るのだ。
で、マジメな答えだけどこの中にはなかったりする。それはどんなのかと言うと、
カエルを沈める!
あぁ、デタラメばっかりやっている。カバーに絡ませないとポーズできないのはスローシンキングだから。じゃぁ、話しの続きだ。
カエルを沈めるとそれに伴いタイワンドジョウも水面下についてくる。ここまでは予想通りだ。そしておもむろにスライドさせる。だが、捕食には至らない。水中で微速前進させても追尾したまま、結局捕食せずにUターンしてしまった。
・・・・・・
何匹かのタイワンドジョウを発見、スローシンキングだけじゃなく、フローティングのスーパーカーリーでもトライしてみたけど捕食してくれない状況が続いている。ふと、時計を見ると12時前だ。今日は16時25分発の関空行きで帰るから釣りができるのはせいぜい14時までだろう。あまり時間の余裕は残っていない。腹も減ったしとりあえずメシにしよう。
おにぎり2コ・・・
山奥だからお湯がないのでカップ麺系は却下、おにぎりだけだ。離島で貧しいコンビニおにぎりが2コ、旅行気分なんかじゃない、目的が違う、ってことでいつもそうなのだけど、見る人によっては感じるモノがあるのかも知れないね。
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昼食後、一段落して釣りを再開したら雨が降ってきた。ライギョ釣りで雨だと過去にいい思いをしたことがない管理人、早々に中断して空を見上げて雲行きを確認する。雨雲は薄く、そんなに降り続いたりはしない様に見受けられるが、
気象用語でこの雲は層雲と呼ぶけど
そして、
雨が降っている午後、切ない思い出のような雨が降っている・・・
先ほどまで浮いていたティラピアもひとまず水中に退避したのだろう、見えなくなった。しばらく手を休めるしかなさそう、原チャリのメットインスペースからカッパを取り出して着込む管理人、恨めしそうに空を見上げる。
・・・・・・
ここで雨にもめげずに気を取り直して実験してみよう。管理人のゴアテックス製カッパとレンタルバイク付属の安いビニール製カッパの撥水性の比較だ。ゴアテックスは透湿性が優れていることが他の材質に対する優位点だけど、雨具に求められる根本的な撥水性について見てみよう。
まずは、
美しい・・・
そしてお次だけど、
美しくない・・・
見ての通りだね。水晶玉のような水滴と目玉焼きのような水滴、どっちがどっちかはコメントしないよ。
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しばらくすると雨が小降りになってきた。暑苦しいカッパを脱ぐ。時計を見ると13時のちょっと手前、釣りができるのもあと1時間ほどしかない。もう一度サカナを探そう。
・・・・・・
雨が止んでからサカナの姿を見つけた。模様のあるサカナ、これはタイワンドジョウ。その近くにももう1匹いるようだ。だけど、もう1匹は細長いけど模様がなく真っ黒に見える。光の加減と見る角度でそう見えてしまう?それとも、例のサカナ??少なくともティラピアではない。婚姻色のティラピアは黒く見えちゃうけど細長くは見えないから。模様のない方が小さいが狙うのはもちろん正体不明の模様のない黒い方だ。
フローティングのスーパーカーリーを投げる。だけど、ちょっと横にそれてしまった。ごまかせそうにない。急いで回収、再度トライするが・・・
どっちも見えなくなっちゃった・・・
雨が止んでからはちょっと風が吹いてきていた。フローティングのスーパーカーリーだと下手をすると風の影響を受けてかなり流されてしまうし、水面も波だって見にくくなってしまうのであった。あぁ・・・。
・・・・・・
あきらめることなく探し続ける管理人に、水中を突き進む長い物体が目に映る。大きさはタイワンドジョウと比べると桁外れに大きく、1mを超えそうな予感。太さもカムルチィくらいはありそうな感じだ。じゃぁ、
これは大ウナギやろ・・・
いつものカムルチィ用カバーシステムなら何の躊躇もなくカエルを投入して反応を確かめるけど、今回はそうじゃない、バス用のテレスコスピニングロッドにコンクエスト51の組み合わせだから、これだと掛けても捕獲する自信はない。掛けたあとはカムルチィすら凌駕しそうな勢いだろうから。かといってデジカメ撮影もできず、そのまま見過ごす?いや、意を決してマッジーフロッグで勝負するぞ。
カムルチィ用の強化型マッジーフロッグにチェンジする。ゆっくりしている時間はない。カバーエッジ沿いを体をくねらせながら管理人から遠ざかる大ウナギ、ワンチャンスになるのか?
投げようとしたときには結構な距離を進んでいた。届くかなぁ?できるだけ大きなバックスイングと素早いフォロー、そしてグリップは浅く握って手首のスナップを最大限活用する大遠投のスイングだ。きれいな放物線を描いて飛翔するマッジーフロッグ。だが、着水点は大ウナギの予想進路から完全に外れてしまっている。ムチャな大遠投だとコントロールがつかないのだった・・・
・・・・・・
そんなこんなでタイムアップ、タイワンドジョウどころか大ウナギにまで嫌われてしまい昨日に続き丸ボーズに終わってしまった。タイワンドジョウ狙いの丸ボーズって過去に記憶がないような気がする。そうそう、管理人はこれを見ている大多数の人よりタイワンドジョウ狙いの経験は豊富なんだよ。カムルチィはともかくとしてね。
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それじゃぁ帰宅準備だ。原チャリはガソリンを満タンにしてレンタルバイク屋さんに返しに行こう。「ライヒーポイント」をあとにする管理人。道中、行きとは反対に上りの高速??旋回が存在する。下りはまだいいけど上りはかなり厳しいし、後ろは2トンクラスのトラックが迫ってきている。体を伏せて少しでも空気抵抗を減少させ、アンダーパワーを補いながら走行する。体を伏せているからバックミラーなんか見えない・・・
・・・・・・
旋回セクションが終わってあとは下り坂、体を起こしてバックミラーを見る管理人、トラックとはかなり差が付いている、やったね!
アホな暴走行為はさておき、ガソリンスタンドで給油するとレギュラーガソリンがリッター175円、本土よりも10円以上は高いと思う。じゃぁ、下手をするとハイオクだと200円を突破していたのかな?
レンタルバイク屋さんに到着、原チャリを返却する。が、お店のお姉さん、
「これからどうするんですか?」
「いや、どないする言われてもやねぇ、宿舎帰って荷物引き取ってバス乗って空港行くねんけど・・・」
「じゃぁ、空港まで送りますよ!」
「???」
「あっ、ウチはお客さんは無料送迎なんですよ」
お姉さん、そんな大事なことは先に言ってくれ。それだとあと1時間延長で釣りできたはず、14時撤収は空港バスのダイヤに合わせての行動だったから。
もう済んだことだからいいとして、宿舎で荷物を引き取ってお姉さんの軽自動車で空港まで向かう。
「こっちには何しにきはったんですか?」
お姉さん、関西弁丸出しやないか・・・
「釣り、ですわ」
「一人で、ですか?」
「うん、一人の方が気が楽、ちゅーか、婦女子に人気ないヒトやから」
「またまた、冗談ばっかり」
「ははは・・・」
そんな感じで雑談しながら空港に到着した。車中で最後にお姉さんの言ったコトバを反芻しながら何やら考える管理人、「野生の勘」は半分どころか相当惜しいところまで行っていたようだ。地元の人からの情報、ってのもヒントにしないといけないなぁ、と反省してみたりする。
あとは空港窓口でJTAのお姉ちゃん相手に冗談を交えながら搭乗手続きと手荷物検査のチェック等をすませて大阪に帰るだけなのだけど、ちょっと画像を交えよう。サカナが釣れなかったので当初想定していた以上に文章だらけになってしまっていたから。
地元の人が放置プレイしているウキ仕掛け
やっぱ、狙いは大ウナギか?
無料送迎付きの珍しいレンタル屋さん
ホテル日航のすぐそばだよ
空港で見かけたポスターその1
沖縄じゃなくっても、いらんけどなぁ・・・
ちなみに「アル・カイダ」の敵性語は「The base」で「基地」って意味だよ 。 自称アラビア通の元防衛大臣のクソ女なら周知のはずだし、もちろん愛読書が「丸」と「軍事研究」の、管理人以上に軍事に詳しい前防衛大臣にとっては常識だろう。
空港で見かけたポスターその2
行きの通販カタログで見たキャビンアテンダント女史か?
潜んでる、ってのが重要で、昨今だと「反戦平和団体」は当たり前、「環境保護団体」やら色々な諸団体と合作してるだとか?左右どちらも「過ぎたるは尚及ばざるが如し」だね。
行きは却下されちゃったから
姉さん、反応しちゃってる?
怪しいのはやめて、平和的に行きたいのなら・・・
航空燃料をドラム缶から手回しポンプで給油してるんだよ
離島の空港では昔ながらに地上からタラップで乗るんだ
機体は行きと同じでボーイング737-400
宮古空港のウグイス嬢、英語のアナウンス時はカンペ見ながらだったけど・・・
石垣空港から宮古経由で関西国際空港までたどり着いた管理人、最後の画像は、
スターフライヤー、新手の航空会社?
それらしくない画像で締めくくることにした。本当は決定的瞬間、みたいなのがあるのだが、Macintoshだとそこまで編集できない、Windowsマシンにしかソフトを仕込んでないのでヤメにする。気が向いたら海部郡に戻ってからやっちゃうけど。
以上で2008年の石垣島遠征報告を終わりにする。今回は離島にiBook持ち込みで実況中継なんてカタチでお送りしたけど、やっぱ、結構な手間がかかっちゃうのだ。結局、どのように報告するのがいいか、って結論はまだ出ない。それとも、報告しないのが一番いい?持ち込み形式は荷物が増えるし携帯電話の通信費も嵩んでしまうから。去年と違って意外と大人しかった管理人の所行だから、あまり面白くなかったと思う。それじゃぁ次の企画まで、またね!(2008/9/20更新)