20007年9月11日フローターでジャングル攻撃大作戦編
「Gamくん、この日は、朝、ちゃんと起きれたのっ?」
「ミキ、ええコト聞くやんけ、ウチにしては珍しく5時45分には起きたぞ!」
「ちゃんとやればできるんだ〜っ」
「めっちゃ眠たぁて気ィ狂いそう、とりあえず『ショートピース』を一本吸ってブースト掛けたけどな・・・」
「でもっ、頑張ったじゃん♪」
「ああ、この時間やと宿の朝食は早すぎる、6時半からやから途中のコンビニでおにぎり仕入れた」
「場所は結構遠いのっ?」
「いや、20分くらいと違うやろか、石垣島にはマングローブが何ヶ所かあるねんけど、今回は『名蔵川』を攻めることにしてん」
「何かワケがあるんだねっ」
「フローターが降ろしやすいんやな、あとは満潮時の冠水面積が広い、とかも選択理由やわ」
「それって、どうしてなのっ?」
「この件に関しては『メッキ・マニックス』のコーナーで『離島メッキ』の特別企画を組もうと思ってる、せやから今回はあんまり解説せえへんけど、その方がサカナが多いのと違うか?くらいの感じで考えてくれ」
「ふ〜んっ、ちょっと難しそう・・・」
「一応、地形図で場所の紹介だけはしておく」
この地図ってどうしたのっ?
「カシミール3D」ってフリーウェアで国土地理院2万5千地形図のデジタルデータが閲覧ができるねん
「結構、広そうだねっ」
「うん、それが狙いやからな、この地図で池、じゃないけど大きい水たまりの一番上にちょうど橋があるやん、そこで海とつながってる、要するに河口やねんけど、この川の本流は一番上の太い川やねん、ここを攻めることにした」
「それはどうしてっ?」
「フローターを降ろすのが河口の橋の下やねん、せやから一番近いやんか、フローターって結構漕ぐのんしんどいねんぞ」
「そうなんだ〜っ」
「マングローブをフローターで攻撃する時の基本的な考えは、『満ち潮に乗せて遡上、引き潮に乗って降りていく』ってのが正解やと思う」
「ふ〜んっ」
「漕ぐのが楽やもん、野池と違って潮の流れに逆らうのはしんどいねん」
「狙い方はそれでわかったけどっ、道具は何を持って行ったのっ?」
「昨日と同じで『橘花』と『ステラ1000』、この組み合わせは知多半島でフローター運用テスト済みやから問題ない、ただ、ルアーはセコ釣りじゃなくてメッキ用のマイクロルアーだけを持って行った」
「じゃぁ、ワームじゃなくってプラグなんだねっ」
「今回は『タイニーポップR』でほぼ通した、たまに気まぐれで『ポップクイーン』と『ワンダー60』を使った程度かな」
「そうなんだっ」
「フツーはシャローランナーのミノーを使うと思うねんけど、どうせやったらトップで釣りたいもん、あと、シャローのミノーって高速トゥイッチするとあんまり潜らんから、レンジ的には表面と大差ないような気がしてる」
「そういえば、去年もディープダイバー、だっけ、潜るミノーは使ってたみたいだけどっ」
「『リッジディープ』はウチの趣味やわ、『ワンダー』の場合は水中で180度ターンさせるねん、めっちゃ糸絡むし疲れるけど」
「ふ〜んっ・・・」
「まぁ、能書きはそれくらいにしとこう、あとは特別企画で説明するわ」
「じゃぁ、実釣編だねっ」
「そうやな、フローターを降ろしたのが橋の南側からで、そこから東に漕いでいった、ホンマはもうちょっと北側の岸から攻めたかってんけど、風が強くて流されるんやね」
「台風の影響なのっ?」
「いや、石垣島はそうでもなかったけど、全日程で風が強かったわ、具体的にはこんな感じ」
このデータは・・・?
気象庁から無断でパクってきたぞ
「この、赤で囲ったのが風のデータだねっ」
「見ての通り北からの風やんか、だから、どうしても南に流されるねん、せやからこんな感じやわ」
結構流されたんだねっ
そうやなぁ・・・
「Gamくんが考えてたのが黄色で、赤が実際の経路、ってコトだよねっ」
「この黄色の予定進路には、岸から離れたとこに岩が突き出てたから、それを狙う気でおったんやけど、流されたからあきらめた」
「岩もポイントなんだっ」
「そう、何らかの変化がある場所、って原則はマングローブジャングルでも変わらんはず」
「でもっ、流されるからあきらめて・・・」
「うん、ジャングル狙いだけやな、まず、広い水たまりの部分では釣れへんかってん、で、そのまま潮に乗って川に遡上させた」
「・・・」
「川で『ポップクイーン』を投げてたら・・・」
「釣れたのっ?」
「こんな感じ・・・」
あ〜っ、メッキじゃんっ
今年初メッキやな
「ちょっとちっちゃいんだねっ・・・」
「これは『ギンガメアジ』、フローターでメッキを釣ったのは2002年の西表島以来やから・・・」
「5年前、ってコトだねっ」
「そう、いくら小さくても久しぶりやから、やってたらめっちゃうれしいぞ!」
「ふ〜んっ、よかったねっ」
「うん、それで、しばらくはポツリポツリ、って感じでメッキが釣れたんやね」
「じゃぁ、去年の漁港狙い、だっけ、それよりもよかったんだっ」
「そうやなぁ、漁港、ってなんの変化もない場所ではムリなような気がする」
「それじゃぁねっ、マングローブの釣り、ってどんな感じなのっ?」
「まず、これから見てほしい」
これがマングローブなのっ?
・・・
「これだと、どこかの池で釣ってる、って言ってもわかんないよねっ」
「そうやなぁ、野池でフローター、って言われたら、『へー、そうなんや』って回答もありやからなぁ・・・」
「もっとわかりやすい写真ってないのっ?」
「カメラマンがアホやからしゃあない、で、実際のポイントの説明するから、これを見てくれ・・・
ちょっと、わかんないよっ
何がやねん・・・
狙うんはもちろん冠水してる枝とかの際ギリギリやな、だから精度のあるキャスティングができるに越したことはない」
「じゃぁ、結構難しいんだねっ」
「そしたら次の画像・・・
これも、よくわかんないっ
見た目さっきと同じやからなぁ・・・
何が言いたいか?今度の画像の場合、左は枝が冠水してるけど、それ以外は奥まで見えてるやん」
「う〜んっ・・・、そんな感じかなっ?」
「要するに、枝が冠水してる部分でも、そのすぐ裏とかはまだ陸地じゃなくて水、陸地はもっともっと奥にある」
「ちょっとわかんないっ・・」
「わからんか、冠水してる枝を狙ったとしてもやな、サカナはもっと奥に潜んでる、それだけのエリアがある、ってことやねん」
「じゃぁ、奥が深い、ってコトでいいのっ?」
「そう、基本的には攻めれるのは表面だけやわ」
「完全には攻めきれない、ってコトだねっ」
「2枚目の画像やと、器用な人なら真ん中を『スキッピング』で奥の奥までアプローチできるんやろなぁ・・・」
「それって、難しいのっ?」
「ウチはできへん、カムルチィ狙いでは必要ないもん」
「それじゃぁ、フローター、って水に浮かべるじゃんっ、距離的にはマングローブからどれだけ離れればいいのっ?」
「それはウチが教えてほしいぞ!」
「じゃぁ、いつもの適当、って感じなんだねっ」
「バス狙いの時より離れてた、速い動きで追いかけてくるサカナの場合は、遅いサカナの場合より『ルアーに対する追尾距離』を取ってあげた方がいい、ってのがウチの考えやねん、距離が長ければアタックするチャンスが増えるやん、今回もフローターの手前でアタック、合わせ即取り込み、ってのが何回もあったからな」
「でもっ、離れちゃうとコントロール付けて投げれなくなるっ?」
「同じくらいの距離を保ってたら、同じ感覚で投げればだいたい同じ距離に着水するやん、そんな感じでいいのと違うやろか?ギリギリを狙っても、もっと奥にもサカナが着いてる場合もある、いや、そっちの方が多いのかな?」
「ふ〜んっ、Gamくんの説明だと、あまり気にしなくていい、って感じなんだねっ」
「もちろん遠くから正確に投げれるのが理想、でも、マイクロルアーは遠投できへんやん、逆に近すぎても滞空時間が短いから距離の制御が難しいし、投げやすい距離、ってタックルバランスで決まってくると思う」
「なんだか、難しそうっ・・・」
「そうかなぁ・・・、確かに狙った場所にピンポイントで着水させる、ってのは難しいし、ウチも悩むけど、距離感覚ってある程度は投げてたら掴めると思うねん、せやから、ルアーをコロコロ変えて感覚ズレるよりもキメ打ちした方がいいのかな?ってのがウチの考え」
「ふ〜んっ・・・、じゃぁ、実釣編の続きに戻っちゃうけど、メッキ以外だと、どんなサカナが釣れたのっ?」
「この日はメッキ以外はコイツだけやわ・・・」
サカナの下に写ってるのってっ?
海パン!ちょうど尾ビレの上あたりがウチの「○○○」やわ(笑)
も〜っ!Gamくんのバカっ!知らないっ!!
「・・・変なコトは放っておくけどっ、このサカナってなんだったっけ?」
「去年も釣ってるぞ、『ミキちゃんクイズ』やな」
「去年だったよねっ・・・、え〜っとねっ、あっ、『コトヒキ』ってサカナだねっ!」
「正解、この日の『コトヒキ』は少なかったぞ、たいていメッキやったなぁ、で、この日は結構上流まで上がって行ったんやね」
「地図で言ったらどの辺なのっ?」
「だいたいこんなん・・・」
かなり上流まで行ったのっ?
短い川やからそんなには・・・
「この、丸印を付けた場所くらい、ってコトだよねっ」
「この辺になると海水の影響、潮の満ち引きの影響はそんなにないねん、水を口に含んでみて試したけどしょっぱくなかった、でも、メッキって泳いでたぞ、実際に追っかけてきたし」
「じゃぁ、どれくらい釣りをしてたのっ?」
「遡上が9時半くらいやったっけ?そこから下って11時頃には上陸した、さすがにその時間になると水たまりってなくなってるねん、こんな感じやな」
朝と昼とで、かなり違うんだねっ
干潟やからなぁ
「左の写真が朝で、右がお昼頃だよねっ」
「正確に言うと、左が6時40分の撮影、右は11時35分の撮影やわ、元々水深がそんなにない場所やから、潮が動くとこんなに状況変わるんやね」
「右みたいになっちゃうと、釣りってできないのっ?」
「フローターではムリやわ、でも、陸からは一応やけど竿振れそうやん」
「そうだねっ」
「それは最終日に試してみた」
「そうなんだっ」
「オカッぱりでできる方法、ってのも考えんと、フツーは離島にフローターなんか持って行かへんやん、せやから最終日は実釣じゃなくて実験やねん」
「じゃぁ、その話しはまた後で聞くけどっ、この日は何匹釣れたのかなっ」
「ウチのいつもの悪いクセやけど、数えてないねん、だいたい12〜3匹って感じと違うか?いちいち全部写すのめんどくさいし、撮影に気ィ取られてたら流されるもん」
「それじゃぁ、その数って、Gamくん的にはどんな感じなのっ?」
「実際に釣りになったのが7時から10時半と仮定して3時間半、それで12〜3匹、ってのは何もない漁港を攻めるよりもはるかに効率が高いと思う、でも・・・」
「問題は、フローター、だよねっ」
「うん、メッキだけでその数やと、フローター持って行っても割に合わんのと違うやろか?」
「ミキ、わかんないけど・・・」
「ただ、マングローブで釣れるサカナって、メッキや『コトヒキ』だけじゃないねん、そこにフローターの価値を見いだせるのかな?って気がする」
「じゃぁ、Gamくんが今までに釣ったサカナ以外にも、珍しいサカナって釣れるんだっ?」
「それはまた後で説明するよ、そしたら、フローターはこれで終わろう」
「それじゃぁ、釣りが終わって、ホテルに帰ったんだよねっ」
「そう、まず、フローターを洗ってから、ウチも洗った」
「えっ、Gamくんも・・・」
「ははは、シャワー浴びた、ってことやん、それから宿の近くで昼飯、『八重山そば』やな」
「それって、おいしいのかなっ」
「わからん!ウチは美食家じゃないから、で、昼飯喰ったあとは昼寝してた」
「お昼は何もしないっ?」
「外はクソ暑いだけやし、海も干潮やから釣りする気もないし」
「場所探しはしないのっ?」
「去年にやってるからな、ウチの『野性の勘』やと去年の場所で正解、でも、とりあえず『止水域』のチェックだけはしようと思って、昼寝が終わった後に原チャ飛ばして回ってた、夕方4時くらいかな」
「『しすいいき』?・・・」
「単純に、池、でいいよ、ダムは釣り禁やけど、それ以外に何ヶ所か池がある、それをちょっと見に行った、あと、『ティラピアポイント』も見に行った」
「それで、どうだったのっ?」
「『止水域』は良さげな感じがしない、とか、地形図上には記載されてるけどアクセスできない、とかそんなんばっかり、『ティラピアポイント』は状況はよくなってたから明日やったらOKやと思ったぞ」
「ふ〜んっ」
「あとはお約束の立ち入り禁止、とか」
「じゃぁ、池での釣りってムリなんだっ・・・」
「まだ回ってない場所もあったから、それは次に日の午前中に回る予定やね、せやから帰りに本屋に寄って地形図を買った」
「去年も買ったんだよねっ、確か、『国土地理院』だっけ?」
「去年は『5万分の一』やけど、今年はそれよりも詳しい『2万5千分の一』の地形図を買ってん、やっぱり情報量は明らかに『2万5千分の一』の方が多いから」
「でも、地図の枚数も増えるんだよねっ」
「『5万分の一』1枚のエリアで『2万5千分の一』は4枚必要やからな、ピンポイント攻めるなら『2万5千分の一』やと思う」
「それじゃぁ、帰ってきたら夕ご飯だよねっ」
「この日は去年に泊まった宿のレストランに喰いに行った、今年泊まってる宿よりも手頃やったから」
「でも、お箸なんだっ」
「何も言わんでも、割箸出してくれるぞ、それだけで上等!」
「ぷぷぷっ、それでねっ、何を食べたか覚えてるのっ?」
「メニューまで覚える気ィないよ、腹の足しになったらええねんって」
「Gamくんって、あんまり贅沢言わないもんねっ」
「ウチが『味わからん!』とか言うたら、『おかん』が『そんな風に育てた覚えはない!』って怒られるけどな」
「・・・」
「ホンマは苦労して旨いモン喰わせてくれたんやろなぁ、って思う、せやからちょっと反省してる・・・」
「ふ〜んっ・・・」
「メシ喰ったあとは何してたっけ?リールの手入れして、地形図とにらめっこして、風呂入って寝たのかな?」
「遠征してもメンテはするんだねっ」
「それは当たり前、『A-RB』でも放置プレイはアカン、ってのは『ベアリング編』でやったやん」
「え〜っ、そうだっけ・・・」
「まぁいい、遠征でもリールオイルは必需品、ってのを結論にする」
「じゃぁ、『フローターでジャングル攻撃大作戦編』はこれで終わりだねっ」
「明日の予定やけど、午前中はさっきも言うた、『止水域』チェックの続きで、昼寝してから夕方に『コウタイアタック』やわ」
「ようやく、だよねっ」
「ファイナルダムンはライギョ系サイト、学術的には『石垣島で生息している』って言われても、ウチらにしたら釣ってこそ価値があるから」
「それじゃぁ、明日は『コウタイアタック・リベンジ編』でいいんだよねっ」
「ああ、ライギョ系サイト初と違うか?石垣島のライギョって・・・」
「えっ!それじゃぁ、もしかして・・・」
「それは次回のお楽しみ!ほなら!!」