「ミキ、もう8月になるねんなぁ」
「うんっ、やっぱ暑いよねっ・・・」
「ああ、名古屋も暑いからな・・・」
「ううん、そうじゃなくって、Gamくんの部屋ってすっごく暑いんだけどっ・・・」
「うーん、エアコン買うお金ないからなぁ・・・、調子乗って3DKの部屋借りたけど、エアコン3台なんか買われへんわ」
「じゃぁ、どうするのっ?」
「今年はエアコンなし!扇風機でガマンするんじゃー!!」
「え〜っ!そんなの死んじゃうよっ・・・」
「気にすな、ウチはエアコンいらずの人やからな」
「でも、テレビもないし、エアコンもないんだもんっ、ミキ、ちょっと耐えれない・・・」
「そうやって快適さばっかり求めてるとろくなコトがない、『野性の勘』を最大限に発揮しようと思ったら普段から自然の環境にせんといかんねん」
「そんなの、Gamくんだけだよっ・・・」
「どうせ家帰ったら、エアコンガンガン効かせて腹出して寝てるんやろ?風邪ひくぞ」
「・・・」
「なんや、正解か?」
「ふんっ、知らないっ!」
「それで機嫌悪かったんやな・・・、そんなコトするからすぐ風邪ひいたりするねんって、ウチなんかここ何年も風邪すらひいたことがない、『医者いらず』って言われてるからな」
「へ〜っ、『野性』って言うだけのコトはあるんだねっ」
「ホンマは虚弱体質のハズやねんけどな」
「そうだねっ、Gamくんってホントは花粉症だもんねっ、意外と繊細かなっ♪」
「ああ、『野性』に生きようと思ったら、環境の微妙な変化を常に感じ取らんといかんのやぞ、せやからウチはミキが羨ましい」
「えっ、そうなんだっ?」
「おまえ、めっちゃニブいやんけ(笑)」
「も〜っ!ひどい〜っ!!」
「ぎゃはははは、冗談や、気にせんとってくれ」
「Gamくんって、すぐコレなんだから・・・」
「まぁまぁ、そう言うなって、ほんなら『月刊ダムン!』の8月号やるけどいいか?」
「『いいか?』って聞かれても、ミキ、答えようがないじゃん」
「正直言うと、今月もネタがないねん」
「ホントはもう飽きてきたりして・・・」
「いや、『8月15日は何の日やねん!』ってお題で考えたけど、長くなるのんわかりきってるからやめとく、で、今月は『ウチの最近のお買い物』って感じで」
「Gamくんってすっごく衝動買いするもんねっ、でも、お金、大丈夫なのっ?Gamくんってフツーの会社勤めだから『お金持ち!』って雰囲気じゃないのに・・・」
「ああ、基本的には安サラリーマンで貧乏やけど、やっぱり家族おらんから好き勝手できるねん」
「今はいいと思うんだっ、でも・・・」
「老後のことか?いや、老後はミキに面倒見てもらおう!」
「えっ・・・」
「どないした?」
「・・・」
「ジジィの相手なんかしてられへん、って感じやな」
「違うのっ、でも・・・」
「まあいい、話し戻すぞ、そしたら何から行こうかな?」
「そんなにいっぱいあるんだっ」
「いや、言うほどはないけど、まず、『消火器』買ってん」
「そうなのっ?でも、Gamくんって料理しないじゃん」
「『火の元』って料理だけか?」
「あっ、タバコだよねっ」
「フツーはそうやねんけど、ちょっと違うねんなぁ・・・」
「それじゃぁ、どんな『消火器』買ったのっ?」
「まぁ見てくれ・・・」
「これが『消火器』なのっ?赤くないじゃん」
ちっちゃいし、家庭用の消火器、って感じだねっ
いや、一般家庭では絶対に使わんぞ・・・
「ははは、『消火器』って赤いイメージがあるからなぁ、でも、これはフツーの『消火器』じゃなくて『金属火災用消火器』ってヤツ」
「『きんぞくかさい』・・・?」
「金属って燃えるやん、知らんか?」
「えっ?それっていつもの冗談でしょっ・・・」
「いや、説明悪かった、金属の粉って燃えるぞ、アルミの粉が原因で工場なんかが爆発したとか聞いたことないか?」
「ううん・・・、それじゃぁ、Gamくんは機械を使うから、ってコトでいいのかなっ」
「ただ、旋盤でアルミ削った程度やったら全然問題ないねんけど、じゃぁ、次のお買い物を見てくれ」
画像じゃぁわかんないけど、結構大きいんだよねっ
直径45mmの長さ500mmあるぞ
「これは金属の棒、だよねっ?」
「ちょっと手で持ってみぃ」
・・・・・・
「う〜んっ、よくわかんない・・・」
「ほんなら、工作室のアルミとか純チタンとか銅の丸棒と比べてみてくれ」
「うんっ」
・・・・・・
「なんか、大きいけど、意外に軽い、って感じがする・・・」
「そしたらここで質問、ファイナルダムンを見たらすぐにわかるけど、本編でコメントしてる金属材料で、どれに該当すると思う?」
「どこを見たらいいのっ?」
「簡単に『鉛バランサー編』でいいよ」
「うんっ、それじゃぁ」
・・・・・・
「軽い金属ってアルミとか、マグネシウムだけど、アルミはさっき比べたから違うし・・・」
「そう、ミキに比べてもらったアルミは『A5083』って耐食アルミ合金やねん」
「それじゃぁ、マグネシウムなんだねっ」
「うん、これは『AZ80』ってマグネシウム合金で、単車とかクルマの『マグホイール』に使われてる、ちょっと強度のある、いい材料やねん」
「ふ〜んっ、でねっ、何を作るつもりで買ったのっ?」
「スプールやな」
「スプール作るのって難しい、って言ってたよねっ」
「ああ、色々検討したけど、今のところシャフトレスのABUやったらいけそうな気がしてるねん、『世界初!ABU6000番用マグネシウムスプール!!』って感じで考えてる、ただ、表面処理をどうするか?って課題が残ってるけど」
「じゃぁ、『旧ABUシャフトレス』用なんだねっ」
「そうやね、で、ここでさっきの『消火器』やねんけど、アルミは問題ない、って言うたやん、でも、マグネシウムはめっちゃ燃えるみたいやねん、結局、マグネ削りたいから『金属火災用消火器』を買ったんやわ」
「へ〜っ、本格的なんだねっ」
「そうじゃなくて、まだ、死にたくないねん、ちなみにウチはマグネは削ったことがない、チタンを削ったのも引っ越ししてからやねん」
「でもねっ、大丈夫なのっ?」
「いつもの言い方になるけど、能書きだけじゃなくて、やってみんとわからんやん、せやからこれも実験ってコトで」
「ふ〜んっ、それじゃぁ、金属以外も色々買ったのっ?」
「そうやなぁ、釣り具やと、たとえばこんなの・・・」
これはいくらくらいだったのっ?
安かったぞ、1000円くらいかなぁ
「変わったリールだよねっ、それも大きいし・・・」
「これは胴付リールやから船釣り用やねんけど、レベルワインドに注目してほしい」
「え〜っと・・・、あれっ?Gamくん、これってどこがレベルワインドなのっ?」
「この変な捻った棒がそれやねん」
これって、どんな動きするのっ?
ちょっとずつ回っていくねん、そしたらへっこんだ部分が左右に移動するから、それで糸も動くやん
「フツーのリールみたいに糸は通さないんだっ」
「ああ、昔のリールでこんな機構があるのは知ってたけど、実際に見たことなかったから試しで買ってみたねん」
「これじゃぁ、投げる時の邪魔にはならなさそうだねっ」
「そうやねん、シンクロレベルワインドに比べると、スプール回転への影響ははるかに少なくて済みそうやわ」
「じゃぁ、これを別のリールに付けちゃうっ?」
「それはムリ、『何かヒントにならんかなぁ?』って程度やねん、できたらソルティガZに付けてみたいけど・・・」
「ムリなんだっ」
「うん、ちょっと難しいなぁ・・・、そしたら、次はカエルのお買い物やけど、こんなん買ってん」
針がむき出してるじゃん
海部郡オープン専用、って感じで・・・
「はははっ、なんか、すっごく変なカエルだねっ」
「そう、めっちゃ変やろ」
「これは何ってカエルなのっ?」
「いや、パチモンやと思う」
「こんなの売ってるんだねっ」
「元々は『ガルシアフロッグ』ってのが大昔にあった、この『ガルシア』は『ABU Garcia』の『ガルシア』やねんけど、それのパチモンが『コーモラン』の『かへるくん』やねん」
「じゃぁ、これは『かへるくん』なんだっ?」
「ウチの記憶では『かへるくん』ってもう少しまともなカタチ?ちょっと違うような気がする、やから、正体不明、パチモンのパチモンってことで・・・」
「でも、このカエルって、今のカエルと違って、なんか、結構かわいくないっ?」
「ほんなら、ミキのケータイにぶら下げとくか?」
「それはちょっと・・・」
「ははは、それじゃぁ、今月はこれくらいにする、あと、9月は恒例の沖縄遠征に行ってくるわ」
「『コウタイ』ってライギョを釣るんだねっ」
「うん、釣れればラッキーやわ、まぁ、釣果は気にせんと悠々自適で過ごすよ」
「でも、台風、心配じゃないのっ」
「ああ、こればっかりはどうしようもないからなぁ・・・」
「いいなぁ・・・、ホントはミキも行きたいんだけど、でも、Gamくん、頑張ってねっ♪」
「そうやね、おおきに」
(2007/8/10発行)