2ピースライギョ竿の次に何を作ろうかと色々考察を巡らせていたが、今すぐ使えそうな竿ということで、ショートスタイルの竿を作ることにする。超ヘビーカバー竿はガマ・ジャングルやハスが立って手がつけられなくなる時期に間に合わそう。ソルティガZの改造もね。では、本編へ。
「秋水」(しゅうすい)とは日本刀を言い表す言葉である。切れ味鋭い、研ぎ澄まされたような居合いの剣、そんなイメージだ。また、帝国海軍局地戦闘機・J8Mのことでもある。 航続距離は極端に短いものの、ロケットエンジンを動力とするその高速度と上昇力で仇敵B-29を一瞬にして撃墜する、まさしく居合い抜きのような戦闘機だった。飛距離よりも狙い澄ましたピンポイントキャストと、切れ味鋭い閃光のようなフッキングを目的とした竿にはこれほど相応しい名前はないだろう。まさしく局地戦闘機だ。さすがは我が帝国海軍、「晴嵐」や「秋水」といった素晴らしいネーミングセンスには改めて敬意を表したい。それと、そのネーミングを採用する管理人にもね。
陸軍での型式はキ-200、ドイツ第三帝国のメッサーシュミットMe163ロケット戦闘機の資料を基に開発されたが、
史実では敗戦間際に試作1号機が初飛行で墜落してしまい、間に合わなかった
三菱重工が復元して愛知県小牧市の名古屋航空宇宙システム製作所・小牧南工場史料室で展示されている
大阪の交通科学博物館に展示されているMe163のエンジンを積んだらいいのに?!
現在のライギョ竿は7ft以上あるのがスタンダードだろう。7ftだと短い方で、中には8ftを超える遠投用の竿まである。だが、ピンポイントキャスト用・7ft未満の竿も少ないながら存在する。まず、市販竿を拾い集めてみた。
竿 |
長さ |
ライン |
ルアーウェイト |
自重 |
ジャクソン S-68 |
6ft8inch |
Up to 100lbs |
14〜100g |
375g |
ジャクソン S-610 |
6ft10inch |
25〜80lbs |
14〜56g |
264g |
ウィップラッシュ RSR-605W |
6ft5inch |
#8-10 |
- |
365g |
オフト 68MH |
6ft8inch |
30〜60lb. |
up to 50g |
250g |
スミス MH-69MH |
6ft9inch |
8〜12号 |
- |
247g |
ホッツ SR-59Bantam |
5.9ft |
PE#8 |
- |
233g |
ウイップラッシュ GG−67RH |
6ft7inch |
#6-10 |
- |
310g |
ジャクソンS-68、これは100%違う竿だろう。近距離とはいえ、世界最強を標榜しているのだから。超ヘビーカバー竿が完成したあかつきには是非とも対決したいものだが・・・。次のジャクソンS-610、近距離オールラウンド系?言葉が意味不明だが、そんな気がする。この竿に関しては相互リンクさせて頂いている、でんでんまるさんがリクエストしたということなので、でんでんまるさんのサイトをご覧頂きたい。あと、コメントすべきはシャドウライズかな。5.9ftって市販では最短のライギョ竿だ。さすがに管理人のジギングロッド改・仮称「晴嵐」には及ばないが、まさかフローター用?そんなわけないか。こっちは仮称「晴嵐」との対決が待ち遠しい。他の竿はそのメーカーのラインナップから考えれば、ショート限定スタイルの竿になると思う。それぞれを比較すれば硬さに差があるかも知れないが。ちなみにGG-67RH・インファイトガンナーについては、これも相互リンクさせて頂いている、「TWSE」のKazukiさんがインプレされているのでそちらをご覧頂きたい。竿だけじゃなく色々なことで勉強になることだろう。また、Kazukiさんには竿のことについて色々とご教唆頂いた。この場を借りて、改めて謝意を表します、ありがとうございました。
ここでショートロッドについて少し考えてみると、色々な意味でやっかいだと思う。ロングロッドに比べてショックアブソーバー的な働きが期待できないのだが、かといって軟らかくすると使い物にならないし、硬ければそれこそ魚を弾いてしまうような竿になる。テーパーデザインでクリアするにも短いだけにロングロッドよりも設計の自由度は低そうだ。必要な強度を確保した上で、のされない、弾かない、そんな竿を設計するのである。それこそロッドデザイナーの腕の見せ所だ。市販竿はそうやって何本もプロトを作って、ようやく市場でその勇姿を拝めることができるのだが、ロッドデザイナーではなくロッドビルダーの場合はさらなる困難が待ち受けている。ブランクが見つけられないのである。ただでさえ皆無に等しいブランクの中での自由度の低いショートロッドだ。何本もブランクを仕入れることなど、さすがの管理人でもそれは不可能だ。
あぁ、どこかのメーカーさん、ウチに竿を作らせてほしいなぁ。絶対に売れん悪趣味な竿しか作れんが・・・
愚痴はそのくらいにして、今回仕入れたブランクを紹介する。
メーカー
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種類
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型番
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長さ
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ライン
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ルアー
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アクション
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テーパー
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バット径
|
ティップ径
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重さ
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値段
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St.Croix
|
ソルトウォーター |
2SWC66MF |
6ft6inch |
15-30 |
- |
M |
Fast |
0.725 |
9 |
5.3 |
$84.00 |
Cabela's
|
マスキー |
CM 646B |
6ft4inch |
17-40 |
1-4 |
H |
Moderate |
0.578 |
7 |
- |
$29.99 |
なんやかんやで2本仕入れている(笑)。秋水1号機はセンクロのソルト用コンポジットブランクを使う。ブランクを自作できないビルダーとしては素材に頼るしかない、ということでグラスコンポジットを採用した。これでダメならCabela'sのマスキーブランクだ。Cabela'sのブランクは中弾性カーボンながら相変わらずの安さだ。これなら2ピースで果たせなかった、超激安ライギョ竿が作成できることであろう。もちろんガイドはSiCではなくアルコナイトだ。
今回の「秋水」は「2ピース・カムルチィ」と違って管理人だけが使えればいい。だから、今までに誰も見たことがないようなライギョ竿になることを予告しておく。それこそ「超・変態コンセプトライギョ竿」だ。だから、メチャクチャ楽しみなのである、へへへっ。
次回、地上に舞い降りた、局地戦闘機「秋水」始動編!(2006/5/5更新)