以前にリールの構成要素としてのボールベアリングや、メンテナンスに必要なケミカル類についての技術的考察を「エトセトラシリーズ」としてお送りした管理人。今回はリールの歯車についての技術的考察を「ギャーギャー言うな!歯車についてのエトセトラ!!」としてお送りすることにした。ただ、歯車の場合はボールベアリングやケミカル類と違って我々エンドユーザーがチューニングと称して手を加える、などといった行為はほとんどできないのが現実で、可能なのは互換性があってギヤ比の違う歯車に交換する、ハイギヤもしくはローギヤコンバージョン程度だろう。 だからこの件は純粋なお勉強の時間になることを前もってお伝えしておく。それでは、いつも通りの構成でお話しを進めるね。
「いつも通り、って、やっぱ、こうなるんだねっ」
「例の会話形式ってファイナルダムンのウリやからな」
「ところでGamくん、今回のタイトルってなんか意味あるのっ?」
「意味か?」
「いつもと違うじゃん」
「エトセトラシリーズなのは変わってないけど」
「ううん、そうじゃなくって、最初の方だよっ」
「・・・『ギャーギャー言うな!』ってヤツか?」
「うんっ、やっぱ、ちょっと変だと思う・・・」
「名古屋は『みゃーみゃー言うな!』って感じやな」
「ぷぷぷっ、でも、若い人はそんなの言わないよねっ」
「それもそう、・・・で、歯車はgearの日本語訳なんはわかるよね?」
「うんっ、それはもちろんっ」
「gearをカタカナで表現した時って揺らぎが存在するけど、それは知ってる?」
「う〜んっと、ギヤって言ったり、ギアって言ってたりするっ・・・」
「そう、ウチは昔からギヤって言うけど、例えばシマノはギアでダイワはギヤって表記する、これはどっちが正しいとかじゃなくってさっきも言うた、外国語をカタカナ表記した場合の揺らぎやんね」
「・・・じゃぁ、タイトルみたいに歯車がギャー、って表現されるコトがあるんだっ」
「まぁ、そんな感じで、今回は表現の揺らぎが面白そうって理由で『ギャーギャー言うな!』ってサブタイトルを採用した、決して『ギャーギャー言うな!』って表現から想像できるような『異論は認めん!』的な意味はないよ」
「ふ〜んっ、なるほどね〜っ」
「そしたら今回の構成についてやけど、こんな具合で想定してる、・・・ただ、予定とは未定であって決定ではないのもいつも通りな」
「Gamくん、今回はスピニングリールもやっちゃうんだねっ」
「実のところベイトリールの歯車ってそんなにトピックってないねんな、せいぜい高速ギヤとマイクロモジュール程度かな」
「じゃぁ、スピニングリールの歯車っていろんなトピックがあるんだっ」
「スピニングって入力軸のハンドルと出力軸のローターって平行じゃなくって90度向きが違うよね」
「うんっ」
「その軸の延長線はリールによって交差してたり食い違ってたりするし、更にスプールを前後するオシュレーションやら左右両用ハンドルとかいろんな要素があるわ」
「・・・」
「元々いつかは歯車編をやろうとは思ってたけど、歯車編はスピニングがメインになるから、ってことで結局放置してたんやね」
「Gamくんはベイトリールが基本っ・・・」
「そう、ウチは『永遠の左ハンドルベイト使い』やもん」
「じゃぁ、今回、歯車編を紹介するのにはワケがあるっ?」
「そこまで差し迫った理由はないけど、やっぱりマイクロモジュールがトリガーかな?でもな、ウチがやるんやから今回はスピニングでも本気出す」
「・・・」
「だからといっても最新のリールが続々と登場するワケじゃないのはもちろんのことやね」
「やっぱ、お値段が絡んでくるからっ・・・」
「そう、マイクロモジュール採用、ってことで今のステラ買うとかは『ネタにならん』じゃなくって金銭的に『シャレにならん』やんね」
「ぷぷぷっ」
「イグジストとかソルティガもやっぱり金銭的にあり得ん選択、身銭切ってるのはみんなと一緒やもん」
「そのっ、みんなと一緒、って大切なのかなっ、って思うよっ」
「金銭的感覚としてはその通り、ただこれもウチのことやから技術的にはみんなと一緒の視点や感覚じゃないのも確かやねんな」
「やっぱ、そこはGamくん、独自の感性が生み出す技術論、ってコトなんだねっ」
「そうや、そこがウチの存在意義、・・・それと今回は、ウチにとって不可侵領域とも言えるスピニングリールをどこまで料理できるかにトライしてみる、人間って前に進んで初めてヒトと言える、同じことばっかり堂々巡りなんは動物のやることやからな」
「今日のGamくん、なんか、すっごっくいいコト言うじゃん、・・・いつもは変なコトばっか言うのにっ」
「ははは、茶化すなって、・・・でも、たまにはこんなんもいいのと違うか?そしたら本編、始めるぞ」
「うんっ、それじゃぁ、まずは基礎編だね〜っ」
(2015年5月4日更新)