可変ウェイトバランサーシステムもステンワッシャー仕様で完成したのだが、「Run&Gun」の圭一さんから「ワッシャの代わりに密度の高い鉛 を整形しても良いですよね。」とのご意見を頂きました。せっかく頂いたご意見なので、次に作るライギョ竿以降への搭載を考えていた鉛バランサーを紹介する。
まず、鉛に関しての考察を少し
鉛 |
鉄 |
銅 |
金 |
銀 |
アルミニウム |
チタン |
タングステン |
亜鉛 |
マグネシウム |
|
比重 |
11.3 |
7.9 |
8.9 |
19.3 |
10.5 |
2.7 |
4.5 |
19.1 |
7.1 |
1.7 |
重さの基準になる比重だが、鉄や銅より重いことが判るだろう。今更という気もするが。ステンレスの比重はチタン合金の項目で述べたが8.0程度だ。ちなみに最近のオモリ用素材として採用されているタングステン系素材だが、純タングステンならほぼ金に匹敵する重さである。だけど、ロストするのがわかり切っているオモリごときに使うのは、機械系出身の人間とすればなんかもったいない使い方だと感じるが、これも時代の流れかな。
実際に鉛バランサーを作成するに当たっての問題点だが、
それでは実際に作ってみよう。鉛は加工の必要がない板オモリを使用する。
どこの釣具屋さんでも売っている第一精工の板オモリ
余ってもカエルのチューニングにも使えるよね
ステンワッシャー仕様で使ったプラスネジをそのまま流用、ネジに板オモリを巻き付ける。
ネジ頭のすぐ下は小さいステンワッシャー
板オモリを落ち着かせるため
ステンワッシャー15枚とだいたい同じくらいにしたら44.5gあった
プラスネジを締め付けても変形しないように、ダブルナットをかませておく。そうすればネジを締めてもダブルナット部でしっかり固定できる(はず?)
大きめのステンワッシャーを上下に挟んだ方がいい
フルキャスト時に板オモリがずれるのを避けるためだ
で、バットエンドに取り付けて完成!
実際の使用時、板オモリ外周にテープを巻いてほどけないようにする必要がある
突き出し量がステンワッシャー仕様と変わらないのはダブルナットだからだ
あとはロッドが完成したら使うリールに合わせてウエイトを調整しよう!!
未来のライギャー向け2ピースロッドでステンワッシャーを採用したのは、板オモリよりもステンワッシャーの方が安かったからなのだ。もう一つ安価な可変バランサーシステム案として、5円玉バランサーを考えていた。この場合、ギンバルは大きい方のGC25でないと内蔵できない。しかし、ギンバルがEVAグリップより太くなるので却下した。板オモリ仕様の場合、使うリールが何個かあるのならリールに合わせたバランサーをそれぞれ作っておく方がいいと思う。微調整はワッシャーの方がやりやすそうだからね。だから、テープじゃなくて接着剤で完全に止めてしまうってのもアリだろう。(2006/3/5更新)